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2001/04/05 読売新聞朝刊
21世紀日本人の意識 「憲法改正賛成」世代超え浸透/読売新聞社全国世論調査
 
◆若年層で多い傾向 30代62%、20代57% 「補足・修正で」8割超
 国民の過半数が「憲法改正に賛成」という傾向が定着し、「環境問題」「生存権、社会福祉の問題」への関心が急増している――。読売新聞社の「憲法」に関する全国世論調査(「21世紀 日本人の意識」)では、憲法に対する国民の意識が様変わりしつつあることが浮き彫りになった。こうした憲法観の変容を、本社の過去の世論調査結果と比較しながら以下、みていこう。
 〈本文記事1面〉
 
◇改正の是非
◆賛成 20年前は28%
 憲法改正についての是非を聞いた。「改正する方がよい」は54%で、81年以降の調査でみると、過去最高の昨年調査(60%)に次ぐ高い数値。「改正しない方がよい」は28%で、過去最低の昨年に比べ2ポイント増えたものの、2年続けて3割を切った。
 本社の「憲法調査」がスタートした81年には、改正賛成派は28%にすぎず、その後も2、3割台にとどまっていたが、国連平和維持活動(PKO)への参加をめぐる議論が盛んになった93年の調査では、「改正する方がよい」が50%で初の多数派となった。以来、今回まで一貫して、改正賛成派が反対派を上回り、98年以降4年続けて賛成派が過半数を占めている。
 
◆「国際貢献などに対応できぬ」 改正派の51%指摘
 また、今回、すべての年代で改正賛成派が反対派を上回り、20歳代から60歳代までの各年代ではいずれも賛成派が半数以上。最も多い30歳代では62%にのぼり、これに20歳代(57%)が次ぐなど、過去の調査同様、賛成派はおおむね若年層に多くなっている。
 支持政党別に見た改正賛成派は、自民60%、民主57%、公明56%、自由68%、共産51%――など。97年調査以降、ほとんどの政党支持層で賛成派が多数派を占め続けてきたが、今回は社民支持層で反対派(59%)が優勢となった。
 改正賛成派に、そう思う理由を複数回答であげてもらったところ、「国際貢献など今の憲法では対応できない新たな問題が生じているから」が51%で最も多く、以下「権利の主張が多すぎ、義務がおろそかにされているから」31%、「憲法の解釈や運用だけで対応すると混乱するから」27%、「アメリカに押しつけられた憲法だから」24%、「国の自衛権を明記し、自衛隊の存在を明文化するため」19%――の順だった。
 「新たな問題が生じているから」は、この選択肢を設けた93年以来9年連続の1位で、他の項目の順位も98年から同じ。
 「押しつけられた憲法だから」をあげた人は高年齢層に多く、60歳代以上では32%。「国の自衛権を明記」は70歳以上で31%。これに対して、「憲法の解釈や運用だけで対応すると混乱する」は、20歳代で32%と若い世代ほど多く、年代間で意識格差がみてとれる。
 改正賛成派にどのような形で改正するのがよいかを聞いた。「不足部分の補足と不都合な部分の修正」が54%で半数強を占め、これに「不都合な部分の修正」18%、「不足部分の補足」11%を加えると、「補足・修正」を支持する人が過去の調査同様8割を超えた。「新憲法制定」は昨年比2ポイント減の14%だった。
 一方、改正反対派の理由をみてみると、「すでに国民の中に定着しているから」(48%)がトップで、以下「世界に誇る平和憲法だから」30%、「基本的人権、民主主義が保障されているから」27%、「改正すると軍事大国への道を開くおそれがあるから」23%――などの順。98年以降の順位は同じだが、トップの「定着している」が昨年比5ポイント減で93年以来8年ぶりに5割を切り、「平和憲法だから」も同7ポイント減で過去最低となった。
 
◇改正論議
◆「自衛力明記を」67% 改憲反対派でも55%
 現憲法に対する改正論議の4つのポイントについて、賛否を聞いた。
 まず、国として自衛力を持てることをはっきり書いた方がよいかどうかでは、「その通りだと思う」と答えた明記賛成派が67%で、「そうは思わない」が23%だった。賛成派を支持政党別に見ると、自由支持層では8割強を占めたほか、自民、民主支持層でもそれぞれ73、70%と高かった。また、明記に賛成する人は、憲法改正反対派の中でも55%を占めている。
 緊急事態に対応できるように、首相や内閣の権限を強化する規定を設けた方がよいかどうか――については、「その通りだと思う」が67%を占め、「そうは思わない」は25%だった。
 権限強化を明記した方がよいと考える人は、阪神大震災直後の95年調査で90%に達し、その後は下降傾向をたどっていた。だが、99年に茨城県東海村で起きた国内初の臨界事故で危機管理の重要性が再認識されたことなどから、昨年調査で増加に転じ、今回はさらに3ポイント増えた。権限強化の明記に賛成する人は、いずれの年代でも6割以上を占めた。20歳代では、昨年調査(58%)から9ポイント増えて67%を占め、若い層でも、緊急時の強いリーダーシップを求める声が強まっている。
 人格権、プライバシー権や環境権など新たな権利についての考え方を憲法に盛り込んだ方がよいかどうかを聞いたところ、「その通りだと思う」が、95年の調査開始以来最高の76%に達し、「そうは思わない」(15%)の5倍強にのぼった。新たな権利を盛り込むことに賛成する人は、比較的若い層で目立ち、30歳代で87%を占めたほか、企業や官庁で課長職以上の管理・専門職(86%)、大都市部の居住者(80%)で目立っている。また、新たな権利を盛り込むことへの賛成派は、憲法改正反対派でも7割を超えた。
 一方、昨年4月に地方分権一括法が施行され、国と地方のあり方が問われる中、国の権限や財源を大幅に地方に移した方がよいかどうかについて質問した。「その通りだと思う」が53%を占め、「そうは思わない」は30%だった。国から地方への権限や財源の委譲に賛成する人は、男性で61%を占め、女性(47%)よりも14ポイント多かった。年代別に見ると、40、50歳代の中高年層に多く、それぞれ58、57%を占めた。また、賛成派を支持政党別に見ると、自由支持層で7割を超えたほか、民主、公明、自民支持層でそれぞれ64、58、53%と半数を超えた。
 
◇公共の福祉
◆「個人の権利」との調和 意見分かれる
 憲法が保障している基本的人権は、社会全体の利益など「公共の福祉」との調和を抜きにしては成り立たない。しかし、近年は、個人主義の行き過ぎが指摘され、「公共の福祉」と「個人の権利」の調和をどう図っていくかが、憲法問題を語るうえで避けて通れないテーマとなっている。
 そこで、両者の関係について、どのような現状認識を持っているかを聞いたところ、「公共の福祉を重視しすぎていて、個人の権利が制限されている」(36%)が、「個人の権利を重視しすぎていて、公共の福祉がおろそかにされている」(30%)を上回った。
 これとは対照的に、昨年3月に、本社が衆参両院の「憲法調査会」の所属議員を対象に行った同趣旨のアンケート調査では、「個人の権利が制限されている」はわずか3%で、「公共の福祉がおろそかにされている」が48%と半数近くを占めており、国民と国会議員の間の意識の隔たりもうかがえる。
 
◇関心テーマ
◆20―60代、各年代で最多 「生存権・社会福祉」は10ポイント増
 憲法のどのような点に関心を持っているか――では、「環境問題」が昨年調査より15ポイントも増えて、過去最高の45%となり、99年調査以来、2度目のトップとなった。99年の時は、わずか1ポイント差での1位だったが、今回は、2位の「戦争放棄、自衛隊の問題」(昨年比3ポイント減の34%)に11ポイントの差をつけている。
 家電リサイクル法の施行など環境保護のための法整備が進められているほか、有明海のノリ不作問題、千葉・三番瀬埋め立て計画の見直しなど、自然保護と開発の在り方をめぐる論議が活発化していることが影響したようだ。
 これに対し、昨年最も多かった「戦争放棄、自衛隊の問題」への関心度がややダウンしているのは、このところ政治テーマが経済問題に集中していることや、国際貢献や安保・防衛問題に関する国会論戦が低調に推移していることなどが背景にあるものとみられる。
 年代別で見ると、「環境問題」は20歳代から60歳代までの各年代でトップを占め、これに対し、70歳以上では「戦争放棄、自衛隊の問題」が最も多かった。
 3位の「生存権、社会福祉の問題」は28%で、昨年比10ポイントの増加。介護サービスの幅が広がる一方で、年金・医療制度の先行きへの不透明感が広がっていることなどが、この問題への関心を高めているようだ。
 次いで、「プライバシー保護の問題」24%、「情報公開の問題」23%と、近年、新たな検討課題として関心を集めている項目があがった。「選挙制度の問題」が20%で昨年より7ポイント増えたのは、7月の参院比例選から非拘束名簿式が導入されることなどが背景にあるものとみられる。
 憲法改正の賛成派、反対派とも、最も強い関心を寄せているのは、「環境問題」で、賛成派で49%、反対派では45%にのぼっている。どの項目もおおむね賛成派の方が数値が高く、なかでも、「裁判の問題」「憲法改正の問題」で各10ポイント、「情報公開の問題」で9ポイント、「生存権、社会福祉の問題」「選挙制度の問題」で各7ポイント、反対派を上回っているのが目立つ。
 
◇国会二院制
◆「現状でよい」過去最低37% 「一院制に」は最高の24%
 国会の二院制についての望ましいあり方を聞いたところ、「今のままでよい」が37%で最も多く、これに対して「参議院をなくして一院制にする」は24%だった。さらに、「二院制を維持し、参議院の権限を強くする」13%、「二院制を維持し、衆議院の権限を強くする」7%、「参議院の選挙制度改革にとどめる」9%など権限強化や改革を望む声は合わせて3割弱となっている。
 ただ、「今のままでよい」は、96年3月の前回調査(39%)比2ポイント減少し、94年の調査開始以来最低。これに対し、「一院制にする」は、94年3月(16%)、96年3月(22%)の両調査を上回って、これまでの最高値となるなど、現行二院制の見直しを求める声が着実に増えていることを浮き彫りにしている。
 「参議院をなくして一院制にする」は高年齢層に多く、20歳代の16%に対して、70歳以上では24%にのぼっている。「今のままでよい」は、20歳代で最も高く、45%だった。
 
◇生存権
◆「保障されていない」急増
 憲法は、すべての国民に健康で文化的な最低限度の生活を営む権利、すなわち「生存権」を保障している。そこで、この生存権が実際に保障されていると思うかどうかを聞いたところ、「保障されていない」(36%)が「保障されている」(16%)を大きく上回ったほか、「それ(保障されている状態)に近づきつつある」が28%で、「単なる理想論だ」も14%だった。
 78年11月の調査に比べて、「保障されていない」が12ポイントも増え、その一方で、「保障されている」が2ポイント、「近づきつつある」が8ポイントそれぞれ減少している。
 年初から景気の後退局面が顕著になってきたことや、失業率が依然として4%台後半の高水準を続けていることなどが、生存権への厳しい見方に影響を与えているようだ。
 
◇有事法制
◆「賛成」49%「反対」20% 「整備が必要」国民各層で優勢
 日本が外国から武力攻撃を受けた場合、出動した自衛隊が円滑に行動できるようにするための「有事法制」の整備について、その賛否を聞いたところ、「賛成」が49%で、「反対」20%を上回った。「どちらとも言えない」は26%だった。
 「賛成」は、日米防衛協力の指針(ガイドライン)関連法成立の直後に行った99年7月調査(46%)に比べて3ポイントアップしており、これに対し、「反対」は4ポイントの減となっている。
 有事法制の整備については、森首相が通常国会の施政方針演説で、検討を始めることを明言し、その立法化が政府・与党の重要課題として浮上しつつあるが、国民の側でも、その整備を必要とする考え方が徐々に広まりつつあるようだ。
 「賛成」は、すべての年代、職業別で「反対」を上回ったほか、共産党を除く各党支持層でも「賛成」が優勢となっている。
 
◇首相公選
◆「導入望ましい」63%に 8年前より10ポイントアップ  政治への不満背景
 国民が選挙で首相を直接選ぶ「首相公選制」の導入について、「新しい日本をつくる国民会議」(21世紀臨調)が昨年末、国会議員を対象に行ったアンケートでは、半数を超える議員が「前向きに検討すべきだ」と答えたが、首相公選には「人気投票になってしまう」との懸念も少なくない。
 この公選制の導入について、「望ましい」と答えた人は63%で、93年3月調査に比べ10ポイントも増えた。これに対し、「望ましくない」は13%(同1ポイント増)、「どちらとも言えない」は20%(同9ポイント減)だった。
 「望ましい」は、すべての政党支持層で多数派を占め、とりわけ民主支持層では74%と全体平均を10ポイント余上回っている。国の政治に「非常に不満」と答えた人では、「望ましい」が68%にのぼっており、首相のリーダーシップ欠如や派閥主導の自民党総裁選びなどに対する国民の強い不満が、導入賛成論増加の背景にあるようだ。
 また、公選制導入には憲法改正の手続きが必要だが、憲法改正反対派でも、公選制の導入を望む人は56%にのぼっている。
 
◇PKO派遣
◆「問題ない」69% 全政党支持層で多数
 国連の平和維持活動(PKO)への自衛隊派遣は、「憲法の精神に合致しているので、問題はない」とする人が69%にのぼったのに対し、「憲法の精神に反するので、問題だ」は19%にとどまった。今回、「問題はない」は、すべての政党支持層で多数派を占めるなど、幅広い支持を集めている。
 本社では同様の調査を92年4、6月、93年3月、94年3月と過去4回行っているが、このうちPKO協力法成立直後に行った92年6月調査で「問題だ」(56%)が「問題はない」(34%)を上回った以外はいずれも、この二つの意見がきっ抗していた。それが、今回の調査では「問題はない」が前回94年3月調査より23ポイントも増え、初めて「問題だ」を大きく上回った。
 カンボジア、モザンビークなど5度に及ぶ自衛隊の派遣を通して、PKO活動への国民の理解が深まった表れとみてよさそうだ。
 
◇棟居快行氏(むねすえ・としゆき) 成城大教授(憲法)
◆生活重視の姿勢、浮き彫り 安保「9条」にとらわれぬ視点
 憲法は放っておいても憲法なのではない。国民が現実にそれを生かそうとしてはじめて、憲法は国家の基本法でありうる。従って今回のような調査は、国民の見識を採点するというよりはむしろ憲法自体の勤務評定という性格を持つ。この激動の世紀の変わり目に、人々は憲法に何を感じ、期待しているか。
 全体を見渡すとまず目につくのが、関心のあるテーマで「戦争放棄、自衛隊の問題」を選ぶ割合が昨年よりやや下がり、代わりに「生存権、社会福祉の問題」、「環境問題」が大幅に増加している点である。
 生存権や環境問題は、他の質問項目でも善戦している。「人格権、プライバシー権、環境権」などの新しい人権の保障規定を取り入れるべきだ、という意見が昨年に続いて非常に高い。不況や高齢化の反映でもあろうが、憲法二五条の生存権の規定を引用した問いかけに対して、「保障されていない」が大幅に増えている。
 このように生活に密着した権利や問題が人々に強く意識されている反面、憲法九条と自衛隊といった従来の定番の憲法問題は、数字のうえではなお高いのだが、にもかかわらず、やや影が薄いとも言える。
 国会の憲法調査会でさんざん取り上げられたにしては、いわゆる「押しつけ憲法論」や、それと連動しやすい従来型の九条改正論は、むしろ減少傾向にある。
 九条関連では他方で、PKOなどの国際貢献活動や、いわゆる有事法制についても、高い賛成回答が得られている。
 以上からうかがえるのは、第一に足元の生活重視ということであり、第二にこれまでの九条改正論に必ずしもとらわれない新しい自衛隊や安全保障のイメージの確立である。
 将来が見えない不況と、冷戦後の新しい世界秩序の登場は、人々の憲法に対する意識にも大きな影響を及ぼしていることが分かる。かつての「右手に高度成長、左手に九条」といった感のあった自社二大政党制下での国民の意識は、すでに過去のものとなった。
 今日の「民意」は、憲法や国家に対して、生存権や環境というミニマムの生活利益の保障と、国際貢献などによる安全保障の確保を求めている。
 このような条件が整って、はじめて個人の自由が実現可能になるのだから、「個人の権利か、公共の福祉か」という問いに回答が割れたのは、無理からぬところだろう。
 先細りのパイを分け合う政治的意思決定のメカニズムについては、首相公選制への期待が大きいが、二院制の問題など、統治システム全体のあるべきイメージは、なお模索の途上にあるようである。
 今回の調査では、個人のニーズや国に期待される役割が、ある程度きれいに数字に表れた。しかし、統治構造を含む「この国のかたち」の新しい姿は、いまだ明らかではない。 
 
◆憲法調査会に「関心ある」32%
 衆参両院に「憲法調査会」が設置されてから1年が経過した。この間、憲法制定過程などについて、各界の参考人からの意見聴取などを行ってきたが、調査会の活動に対する関心度を聞いたところ、「関心がある」は32%にすぎず、「関心がない」(62%)のほぼ半分にとどまっている。
 調査会発足直後の昨年3月に行った調査に比べて、関心派が13ポイントも減少、一方、無関心派は12ポイント増加している。憲法改正賛成派でも、関心派は39%にとどまっている。
 
 この調査の記事は、世論調査部の徳島博史、寉田知久、山本淳一が担当しました。
 
 世論調査に関する属性データ(年代別、男女別、職業別などの分析表)を実費(郵送料など500円)で提供しています。ご希望の方は世論調査部((電)03・3217・8227)まで問い合わせてください。
 
◇「日本人の意識」質問と回答  数字は%
◆あなたは、今の日本の憲法のどんな点に関心を持っていますか。次の問題は、すべて憲法に関係するものですが、あなたがとに関心を持っているものを、いくつでもあげて下さい。
 
・天皇や皇室の問題 10.1
・戦争放棄、自衛隊の問題 33.9
・平等と差別の問題 19.8
・言論、出版、映像などの表現の自由の問題 16.6
・情報公開の問題 22.6
・プライバシー保護の問題 24.4
・生存権、社会福祉の問題 27.7
・環境問題 45.2
・集会やデモ、ストライキ権の問題 2.7
・選挙制度の問題 20.1
・裁判の問題 14.3
・靖国神社への公式参拝の問題 6.7
・憲法改正の問題 13.9
・三権分立の問題 4.7
・地方自治の問題 14.7
・国会の二院制の問題 6.5
・憲法制定の過程や背景 5.2
・その他、とくにない、答えない 14.8
 
◆あなたは、今の憲法を、改正する方がよいと思いますか、改正しない方がよいと思いますか。
 
・改正する方がよい 54.1
・改正しない方がよい 28.4
・答えない 17.6
 
▼【前問で「改正する方がよい」と答えた人だけに】  あなたが改正する方がよいと思う理由は何ですか。次の中から、いくつでもあげて下さい。
 
・アメリカに押しつけられた憲法だから 24.3
・国の自衛権を明記し、自衛隊の存在を明文化するため 18.9
・権利の主張が多すぎ、義務がおろそかにされているから 30.6
・憲法の解釈や運用だけで対応すると混乱するから 27.1
・国際貢献など今の憲法では対応できない新たな問題が生じているから 50.7
・その他 3.2
・答えない 4.4
 
▼【前問で「改正する方がよい」と答えた人だけに】  あなたは、どのような形で改正するのがよいと思いますか。次の中から、1つだけあげて下さい。
 
・不足している部分を補う 10.9
・不都合になった部分を修正する 18.0
・不足部分の補足と不都合な部分の修正を両方とも行う 54.1
・新しい憲法を制定する 14.1
・その他 0.2
・答えない 2.8
 
▼【前問で「改正しない方がよい」と答えた人だけに】  あなたが改正しない方がよいと思う理由は何ですか。次の中から、いくつでもあげて下さい。
 
・すでに国民の中に定着しているから 48.4
・世界に誇る平和憲法だから 30.4
・基本的人権、民主主義が保障されているから 27.2
・時代の変化に応じて、解釈、運用に幅を持たせればよいから 22.6
・改正すると軍事大国への道を開くおそれがあるから 23.2
・その他 1.1
・答えない 3.1
 
◆今の憲法に対する意見を4つ読みあげますので、あなたが、その通りだと思うか、そうは思わないかを、順にお答え下さい。
◇「国として自衛力を持てることをはっきり書いた方がよい」という意見については、その通りだと思いますか、そうは思いませんか。
 
・その通りだと思う 66.5
・そうは思わない 22.8
・答えない 10.7
 
◇「緊急事態に対応できるように、首相や内閣の権限を強化する規定を設けた方がよい」という意見についてはどうですか。
 
・その通りだと思う 66.5
・そうは思わない 25.3
・答えない 8.2
 
◇「人格権やプライバシー権、環境権など、新たな権利についての考え方を盛り込んだ方がよい」という意見についてはどうですか。
 
・その通りだと思う 75.9
・そうは思わない 14.6
・答えない 9.5
 
◇「国の権限や財源を大幅に地方に移した方がよい」という意見についてはどうですか。
 
・その通りだと思う 53.4
・そうは思わない 29.9
・答えない 16.6
 
◆憲法に「すべての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を持つ」という条文がありますが、あなたは、この権利が保障されていると思いますか。次の中から、あなたの気持ちに最も近いものを、1つだけあげて下さい。
 
・保障されている 16.1
・それに近づきつつある 28.1
・保障されていない 36.2
・単なる理想論だ 14.3
・答えない 5.3
 
◆社会全体の利益など「公共の福祉」と「個人の権利」の関係について、次の中から、あなたの気持ちに最も近いものを、1つだけあげて下さい。
 
・公共の福祉を重視しすぎていて、個人の権利が制限されている 35.5
・個人の権利を重視しすぎていて、公共の福祉がおろそかにされている 29.7
・公共の福祉と個人の権利の調和がとれている 15.9
・その他 1.5
・答えない 17.5
 
◆国連の平和維持活動(PKO)への自衛隊派遣について、次の2つの意見のうち、あなたの考えはどちらに近いですか。
 
・国際平和を願う憲法の精神に合致しているので、自衛隊の派遣に問題はない 69.2
・海外での活動に自衛隊を派遣することは憲法の精神に反するので、問題だ 19.2
・その他 0.9
・答えない 10.7
 
◆外国からの武力攻撃を受けた場合に備え、一時的に国民の権利を制限しても、出動した自衛隊が、支障なく活動できるようにするための法律を整備すべきだという意見があります。あなたは、この意見に、賛成ですか、反対ですか。
 
・賛成 49.1
・反対 20.2
・どちらとも言えない 25.6
・答えない 5.1
 
◆現在、国民が選挙で首相を直接選ぶ「首相公選」が議論されています。首相公選の制度を導入するためには憲法の改正が必要ですが、あなたは、この制度の導入を、望ましいと思いますか、望ましくないと思いますか。
 
・望ましい 62.8
・望ましくない 13.3
・どちらとも言えない 19.9
・答えない 4.0
 
◆憲法は、国会の構成を衆議院と参議院の二院制としています。国会の二院制のあり方については、様々な議論がありますが、次の中から、あなたの考えに最も近いものを、1つだけあげて下さい。
 
・参議院をなくして一院制にする 23.7
・二院制を維持し、衆議院の権限を強くする 7.3
・二院制を維持し、参議院の権限を強くする 12.5
・参議院の選挙制度改革にとどめる 8.6
・今のままでよい 36.6
・その他 0.7
・答えない 10.5
 
◆憲法問題を議論する場として、衆議院と参議院にそれぞれ「憲法調査会」が設置されて1年が過ぎました。あなたは、この憲法調査会の活動に、関心がありますか、ありませんか。
 
・大いに関心がある 9.0
・多少は関心がある 22.9
・あまり関心がない 37.9
・全く関心がない 24.4
・答えない 5.8
 
【調査方法】
・調査日=3月24、25日
・対象者=全国の有権者3000人(250地点、層化二段無作為抽出法)
・実施方法=個別訪問面接聴取法
・有効回収数=1946人(回収率64.9%)
・回答者内訳=男45%、女55%▽20歳代14%、30歳代14%、40歳代16%、50歳代23%、60歳代20%、70歳以上13%▽大都市(東京23区と政令指定都市)20%、中核都市(人口30万人以上の市)18%、中都市(人口10万人以上の市)20%、小都市(人口10万人未満の市)19%、町村23%


 
 
 
 
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