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お世話になりました、ベビーシッターの学生さん
卒業後も続けたいボランティア
畠山真由子(自然科学研究科)
 
 こんにちは。私は自然科学研究科生物学専攻の修士2年生の畠山真由子です。修士2年の6月くらいから約半年間、日本語教室のベビーシッターのお手伝いをさせてもらいました。このボランティアの存在を知ったのは、学食の掲示板に貼ってあったチラシがきっかけでした。このベビーシッターは神大総合ボランティアセンターの活動の一環で、毎週水曜日に留学生のご家族が日本語の授業を受ける二時間だけ、子供たちの面倒をみるというものでした。もともと子供が好きなのと、院生なので研究が忙しく本格的なバイトなどはできないけど、気分転換と生物学科以外の学内の友達が欲しかったので、センターに連絡して始めることにしました。
 他にもセンターに登録して参加していた杉山さんと持田さんと私の3人で毎週交代しながら子供たちと遊びました。子供たちは少ない時は1人、多い時は5人、年齢も0歳から5歳、国や言葉もほんとにさまざまでしたが、子供同士仲良く遊んだり、私たちと一緒に遊んだりして私にとってとても楽しい時間でした。
 残念ながら私はこの春で卒業してしまうのでこのボランティアを続けることはできませんが、また別の場所でもこのようなボランティアに参加していきたいと思います。
 
楽しかったベビーシッター
杉山香里(神戸大学経済学部)
 
 ベビーシッターセクションを始めて一年、毎週水曜日の午後を楽しく過ごしています。現在、エジプトからは5歳のトカちゃん、3歳のジャスミンちゃんの姉妹、インドネシアからはもうすぐ1歳のアミーラちゃん、イスラエルからは5歳のアミートちゃん、中国からは5歳のアンキちゃんが来ています。
 0歳、1歳の赤ちゃんはお母さんがいない寂しさに泣いてしまったり、5歳にもなると遠くへ走って行ってしまったりで、大変な時もあるのですが、かわいい子ども達と仲良くなれるよう努力しています。現在、農学部院生畠山さん、経済学部2回生持田さん、杉山の三人で頑張っています。日本語クラスは留学生の家族が日本語を習得するよい機会なので、小さいお子さんがいらっしゃる方も安心して参加できるような環境にしたいと思っています。
 
母親の気持ち
持田絵美(経済学部)
 
 私がベビーシッターを始めて半年以上たちました。子供が好きで、子供関係のボランティアをいくつか参加させてもらったことがありましたが日本語が全く分からない子供のお世話をするのは初めての経験でした。しかし緊張している暇もなく、両手を小さな手でぐいぐいひっぱられ、大学の周辺をぐるぐる連れていかれました。いろんな花や草をみつけては、私にくれたり、遊び道具に変身させたり、子供の発想力の豊かさにびっくりしました。いろんな国の子供たちと水曜日の2時間だけ遊ぶんですが、子供達はとても仲良く、言葉の壁を越えて遊んでいました。5歳の女の子が3人いたときは、みんな走り回って大変でした。またアミーラちゃんという1歳になった子がいます。私は0歳の時から見ていて、大きく成長してる姿が明らかに分かるので母親になったような気持ちになります。ママっていう片言の言葉を話すことができるようになったり、1人で歩いたり、私が母親になったら、1つ1つできるようになっていくのが嬉しくてたまらないんだろうなぁと思いました。
 またベビーシッターをしていろんな人に出会いました。日本語を教える先生、子供達の両親、他の勉強してる生徒さん。私は外国の人と接触した事がなかったので、緊張しましたが、みんな覚えたての日本語で話をしてくれて嬉しかったです。新しい環境で子供たちと遊ぶことができ、私もいろいろ学ぶことができ新鮮な気持ちになります。これからも頑張っていきたいです。
 
和の中で見つけた輪
坂本守(発達科学部)
 
 今回友人の紹介でこの留学生のベビーシッターをする事になり、様々な経験が出来たととても感謝しています。その意味で紹介してくれた持田絵美さん、快く受け入れてくださった「KOKORO−NET」の皆さんに深く感謝したいと思います。
 我々が生活している大学という場で出会える人々というのはとても限られた人々ばかりだということは否めません。同じ年代の、同じように勉強してきた学生ばかりとだけ生活を共にしていると、あたかも我々が社会のスタンダードだという考えを持ちそうになってしまいます。
 しかし今回は中東・アジアの方々を身近に感じる事が出来る素晴らしい経験だったと感じています。正直なところ、まだまだ価値観や文化など認識しきれていない部分も多々あり、言語能力も含め私のこれからの課題ですが、留学生の方々の真剣に勉強し地に根付こうとする姿勢は大きな刺激となりました。またその間に一緒に遊んでくれた子供達はどの子もとても可愛くて、子供達に会うのがとても楽しみでした。まだ大きくて5歳くらいのお子さんでしたが、様々なものに興味を持ち、思いもよらない視点から物事を捉える目は、一緒にいて学ぶところも大いにありました。
 子供達が遊んでいるとき、彼らが言葉を使って会話しているということはあまりなかったように思います。しかし子供達はお互いが何をしたいのかが分かっているように、自然に行動を起こしていきます。時には木の枝を折ったり、花壇の杭を抜いたりとあまり大きな声では言えないような事もしていましたが、私が言葉の通じない子供達に対して四苦八苦している側で、そんな事は意にも止めないように走りまわっていました。「私が知っている日本人の5歳の子供なら同じように遊べたかな・・・」その子達を見ながらやはり自分が住んでいる国と比べて、身近な違いに考えさせられました。来期からもお世話になると思いますが、皆さんからの刺激を受けつつ、さらに輪の中に入っていく事を目標に頑張りたいと思います。







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