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演奏家のプロフィール
林 洋子(ナレーター)
Yoko Hayashi
 
 東京生まれ。俳優座養成所第一期卒。俳優座から劇団三期会へ移りベルトルト・ブレヒト作品に主演。東大ギリシャ悲劇研究会のアイスキュロス、ユウリピデス作品に客演主演。三期会退団、フリーとなる。
 1973年訪印。帰国後ベンガル語を学ぶ。78年〜79年再び単身インドヘ。コルカタやベンガル地方の農村を歩き、宗教的大道芸人バウルたちに出会い表現の原点を発見する。
 '80年、宮沢賢治作品を音楽とともに演じる「林洋子一人語り宮沢賢治」クラムボンの会結成。以後、賢治作品の全国公演を始める。
 '80年アイリッシュ・ハープと語り「やまなし」「よだかの星」初演。'85年シタール弾き語り「雁の童子」初演。‘90年笛やお囃子と語り「雪渡り」「いちょうの実」初演。'95年薩摩琵琶弾き語り「なめとこ山の熊」初演。2000年、「林洋子一人語り宮沢賢治」20周年。記念作品として、廣瀬量平作曲・弦楽四重奏と朗読によるタゴール作「ギタンジャリ」。林洋子作曲・横笛と琵琶による「賢治文語詩朗唱」初演。
 国際交流基金派遣海外公演。'91年インドネシア、マレーシア公演。'97年インド公演。'02年インド公演。特に'02年は、日印国交樹立50周年記念行事としてニューデリー、コルカタ、ヴァラナシで「ギタンジャリ」「なめとこ山の熊」「賢治文語詩朗唱」を上演。弦楽四重奏と朗読による「ギタンジャリ」は〈宇宙的アピールによってタゴールの新しい次元を拓いた〉とインドの人々から驚愕と賛嘆の喝采を受けた。
 シタールを堀之内幸二氏に師事。薩摩琵琶を鶴田派田中之雄氏に師事。
 '94年、宮沢賢治学会及び花巻市より第4回イーハトーブ賞受賞。国内外で1350回に及ぶ公演を重ね、総観客数は30万人を超える。
 
 
国立音楽大学イリス合唱団
IRIS Chorus, Kunitachi College of Music
 
 イリス合唱団は、1963年合唱の喜びを求める学生により結成された。(イリスとは、ギリシャ語で「虹の女神」のこと)発足以来、おもに全国の小、中、高等学校へ移動音楽教室として、演奏活動を行う。しかし、次第にアカデミックな合唱研究の方向に主活動が移り、16〜17世紀のマドリガル、バレット、モテットをはじめ宗教曲、世俗曲を問わず現代までの作品を演奏している。
 レコード製作では、中央公論社「モーツァルト大全集」(海老澤敏、エリック・スミス)の世界未収録曲の録音、音楽之友社「音楽指導用レコード」の録音を行った。同合唱団から多くの音楽人を輩出している。常任指揮者は、佐藤公孝である。
 今回演奏する「無声慟哭」には、声楽専攻の学生が多数加わった編成になっている。故高田三郎国立音楽大学名誉教授への敬愛と感謝を込めて集まったメンバーである。
 
 
佐藤公孝(合唱指導)
Kimitaka Sato
 
 国立音楽大学卒業および専攻科修了、国立音楽大学教授。1985年国立音楽大学特別国外研修員としてドイツ(ミュンヘン、旧東ベルリン、ライプツィヒ)で宗教音楽と、オペラ全般を研修。
 在学中より声楽科の仲間と室内合唱団を組織し演奏活動を行う。1973年、東海大学グリークラブを率いてデンマークヘ演奏旅行。同年より国立音楽大学合唱団の指揮者となりNHK交響楽団との共演では、ベートーヴェン「第九」公演をはじめ、数多くの作品で合唱指導を担当し、マタチッチ、スウィトナー、シュタイン、サヴァリッシュの諸氏から高い指導力に対して賛辞を受ける。最近では、ベルリオーズ「劇的交響曲ロメオとジュリエット」、シェーンベルク「グレの歌」などを手がけた。また、都響、東フィル、東響などの合唱共演の際も合唱指導を担当している。一方各地で、合唱団の指導育成にも力をそそぎ、客演指導、講師、審査員を務める。
 2000年3月にドイツ・リュベック市の「ドイツにおける日本年」に国立音楽大学イリス合唱団を率いて演奏。
 
 
東京交響楽団
THE TOKYO SYMPHONY ORCHESTRA
 
 1946年創立。音楽監督・常任指揮者に秋山和慶、正指揮者に大友直人、指揮者に飯森範親、首席客演指揮者にユベール・スダーンを擁する。
 活動の特色の一つに邦人作品やシェーンベルクの歌劇『モーゼとアロン』(邦人による日本初演、演奏会形式、1994年)をはじめとする現代音楽の初演があり、それらの意欲的な取り組みと長年の業績が認められ、これまでに第1回毎日音楽賞(1949年)、文部大臣賞(1953年)、音楽之友社賞(1990年)、京都音楽賞大賞(1993年)、毎日芸術賞(1994年度)、モービル音楽賞(1996年)、サントリー音楽賞(1998年)、中島健蔵音楽賞特別賞受賞(2001年)など数々の賞を受賞している。
 1996年文化庁から日本の音楽界を牽引していると認められた「アーツプラン21」支援団体に選ばれ、その後の活動が認められてその第2期(1999年−2001年度)も選定された。新潟市とは準フランチャイズ契約を結び1999年から定期演奏会や特別演奏会などを開催している。
 また1976年の北米公演をはじめとする海外公演も数多く、仏・オーヴィディス社からはシェーンベルク「ヤコブの梯子」、ヴェルディ「ナブッコ」などのCDをワールド・リリースするなど海外での評価も高い。
 2000年には現代音楽界で最も注目をされている作曲家ラッヘンマンの問題作、歌劇「マッチ売りの少女」を日本初演(演奏会形式)し、大いに注目を集めた。
 2001年は創立55周年を迎え、9月にはトルコ・イタリア公演、10月には黛敏郎作曲歌劇「古事記」の日本初演(演奏会形式)、11月にマーラーの交響曲第8番などの記念事業を行った。







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