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(16)クレーンバージの空気圧姿勢制御による吊り荷動揺の抑制(第2報)
清水功一(IHI)、平山次清、高山武彦、平川嘉昭(横国大)
浮体型クレーンの稼働率を向上させるために第1報では浮体自体を任意制御する事により吊り荷運動を抑制する新手法を検討し、その有効性を確認した。今回第2報では吊り代に時間的な変化を与える、排水量に占める吊り荷重量を従来の実績を考慮して、第1報に比べて大きくする等の変化を与え、より実情に近い状態でモデル実験を行った。第1報では報告しなかった方向スペクトル波対応シミュレーションプログラムを作成し、その有効性を確認した。また最適制御の有効性も確認した。
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短波頂不規則波中における吊り荷振れ角の実験及び計算結果(パワースペクトル)
(17)洋上での高精度GPS計測法(第1報)
―基線長の影響を受けない初期位相不定性の決定法―
一色 浩(数理解析研究所)
洋上で科学的な計測を行う場合、センサーの高精度ポジショニングは極めて重要である。高精度ポジショニングには、観測量として搬送波の位相の2重差を用いる方法が有効な方法である。しかし、洋上では観測点の近くに基準点を設置できない。洋上で位相を用いる高精度計測を行う場合、従来の方法では基線長が長くなってしまい、以下の問題を生むため、現在でも未解決の問題となっている。
初期位相不定性の決定法に関して、数学的にはいろいろな方法が考えられるが、超長基線の場合に精度的に有効と思われるのは、2周波受信機による観測を行い観測方程式からワイドレーンの初期位相不定性を直接決定し、これを用いてL1の初期位相不定性を決定する方法である。この方法では、電離層や大気の影響を受けないで、初期位相不定性を決定できる。精度を上げるためには、2重差を取ることと、数分間の観測値の平均を取る。
この方法では、受信機が動いている場合でも受信機と衛星の組み合わせごとに初期位相不定性の2重差を精度よく決定できる。特に、近接する受信機間の場合には、2重差により観測誤差の十分な除去が可能となる。
(18)方向波スペクトルのオンライン推定法に関する研究
寺田大介、井関俊夫(東京商船大)
本研究では、時変係数多変量自己回帰(T−VVAR)モデルによる瞬間クロススペクトル解析法を導入し、非定常性を有する時系列データに対してBayes法による方向波スペクトルの逐次推定を試みた。長波頂不規則波中において出会い角が時々刻々変化する波高計アレイのシミュレーション数値実験を行った結果から、波との出会い角の変化に対して精度良く方向波スペクトルを推定することが可能であることが確認できた。
推定した方向波スペクトルの一例(波との出会い角が60度から0度に変化し、60秒経過した後の推定結果)
(19)船載式波浪情報提供システムの開発に関する研究
高石敬史、増田光一、居駒知樹、嶋村祥嗣(日大)
船側の3箇所に相対水位計と加速度計を1組とする波浪計を設置し、演算によってその位置における空間座標の波高を求める。これを波高計アレイと考え、波高記録の相互相関スペクトルから2点間の波の空間的な位相差を求める。これを用いて波主方向や周期などの代表値を得ることができる。方向波の数値シミュレーションと水槽実験によりこの方法の精度を確かめ、船上においてオンラインの計測・解析をするシステムを構築した。実船実験にてその動作を確認するとともに、得られた波浪データを操船ガイダンスに利用する表示装置を開発した。
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波主方向推定結果の比較
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