2002年度活動報告
(平成14年度)
社会福祉法人 日本国際社会事業団
INTERNATIONAL SOCIAL SERVICE JAPAN
この報告書は2002年4月1日から2003年3月31日までの1年間に行われた社会福祉法人日本国際社会事業団(International Social Service Japan:以下ISSJ)の活動報告です。
ISSJは、第二次世界大戦後の戦災孤児や混血の子どもの救済のために1952年(昭和27年)に発足した日米孤児救済合同委員会を前身とし、1959年(昭和34年)9月15日に日本国際社会事業団として、厚生労働省から第二種社会福祉事業を行う社会福祉法人として認可を受けました。同時にジュネーブに本部を置く世界的な社会福祉機関で国連の諮問機関でもあるISS(International Social Service)のネットワークの一員としての役割も果たすこととなりました。主な活動は二カ国以上に関わる社会福祉、特に子どもとその家族の問題への相談援助です。
今年度、ISSJは長年の皆様方のご理解とご協力により設立50周年を迎え、9月には50周年式典を行うことができました。国際養子縁組を主軸として始まったISSJの活動は、時代のニーズとともに発展し、今年度の活動は、実親が死亡したり、養育困難になった子ども達に国境を越えて新しい家庭を与える国際養子縁組、実母が超過滞在のため出生届の提出を拒否している未就籍の子どもの就籍援助、日本で出生し実母に遺棄された外国籍の子どもの本国送還援助、本国法が生地主義をとっている国の子どもで日本で出生したため届けができない無国籍の子どもの国籍取得援助、国際結婚をしたが文化・慣習・言語等の違いから悩む人たちや離婚に伴う問題で苦しむ人々へのカウンセリング、難民または難民申請中の人への就職相談、住宅探し、病院への付き添い、家族の呼び寄せ等生活適応相談援助、行方不明の家族の再会援助、国際ソーシャルワーカーの人材育成、カンボジアにおける貧困家庭の子ども達のためのデイケアセンター「プテア・ニョニョム−ニコニコの家」の運営および人材育成等、国際会議開催、情報収集や協力関係を深めるための国際会議の参加、国際福祉に関係する書類の翻訳等多岐にわたりました。また自己資金を集めるために6月と10月にはチャリティ映画会とバザーを開催し皆様のご協力をいただきました。
ISSJの活動は国際的であり、専門的であるという特色を持っており、20カ国の支部と120カ国以上のコレスポンデントという国際的なネットワークさらにフィリピンの社会福祉開発省、タイの社会開発福祉省と密接な連携を持ちながら活動をしております。設立50年の今年度は「無国籍、未就籍、外国籍の子どもの基本的人権を守るフォーラム」を東京で開催し、子どもの国籍問題について様々な立場から講演を行い、一般の参加者からも大きな反響がありました。さらに、来日したアジア太平洋地域の国際福祉専門家と特に、児童の誘拐や児童労働また国境を越えて移動する人々の問題等について討議を重ね、各国とより深い協力体制を築くと同時に、これからISSJがアジア太平洋地域で担う役割の重要性を再確認しました。
今年度においてISSJの活動を支えて下さいました厚生労働省、外務省、法務省はじめ関係官庁、日本自転車振興会、日本財団、郵政事業庁国際ボランティア貯金推進室、UNHCR(国際連合難民高等弁務官日本・韓国地域事務所)、東京メソニック協会、万国博覧会記念協会、国際交流基金アジアセンター、目黒区、呉市、呉市国際交流協会、東京都共同募金会、共同募金会呉支部、呉市赤十字奉仕団、桜東京パイロットクラブ、国際ソロプチミスト東京東、東京Iゾンタクラブ、東京広尾ロータリ―クラブ、呉ロータリークラブ、呉ボーイスカウト・ガールスカウト育成会、広島ラオス交流協会、広島メコンの会、エフ・ビー・エム、京急開発、実践倫理宏正会、東洋埠頭、日本ビルサービス、三菱マテリアル、ヨシナガテクニカ、さらに個人としてご寄付下さいました多くの皆様やボランティアとして活動を支えて下さいました皆様、募金箱を店頭においてくださいました三進産業、チャリティ映画会にご協力いただいた企業・団体・個人の方々に厚く御礼申し上げますと共に、今後ともご支援、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
ママと愛犬と楽しいひと時
|