日本財団 図書館


柳瀬川・空堀川流域概要図
(拡大画面:100KB)
 
空堀川の流量調査
はじめに
 空堀川は、昭和46年の都市計画によって河道の拡幅と流路の直線化工事が行われ、人工河川に生まれ変わっています。河道は新しく掘られ、通水した河道では地下浸透が起こり、また流域の下水道整備が進むにつれて、流入する生活雑排水は年を追って減ってきています。したがって、流量もピーク時のわずか2〜3%程度になっています。
 近年は断流が起こり、合流する柳瀬川までも届かない状態です。最初は平成11年10月に始まって、昨年・今年は夏場ごろからたびたび断流が発生し、雨が降らない限り河道には水が戻ってきません。
 川は水が流れることで川と呼ばれ、水が無い川は川と呼ぶことは出来ません。それは単なる“水みち”でしかありません。
 川に生息している魚や水生生物の多くが死滅しています。ようやく復活のきざしが見えてきた生態系が、またもや壊滅の危機に瀕しています。
川としての本来の機能を維持していくには維持水としてどの程度の水が必要なのか?
現在はどの程度流れているのか?
 このような視点から調査した実績はこれまでにはありません。
 この深刻な水不足の事態を解決するために、NPOとして実態を調査し、実情を明らかにしたうえで提言していくことは、空堀川のあるべき姿を模索するうえで意義あることと考えました。
 このたび日本財団のご支援をいただき流速計を購入することができましたので、この調査活動が出来ることになりました。日本財団には心から感謝いたします。
 当会では、今回東村山市立東村山第三中学校自然科学部の木村教諭および生徒と共に行った2回の実地調査を含め、上流から下流まで調査し、報告書にまとめました。
 
平成14年3月20日
 
NPO法人 空堀川に清流を取り戻す会
理事長 小林寛治







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION