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NPO法人 どんぐり向方塾
ドングリムカガタジュク
 
代表者名●中野 昌俊[ナカノ マサトシ]所在地●〒339-1202 長野県下伊那郡天龍村神原3974
電話番号●0260−32−3755 FAX番号●0260−32−3755
E−mail●dongrij@yahoo.co.jp
 
施設に廃校校舎を利用し教育委員会・学校と連携
●報告―山田 三千代
[HRリーダー]
 
 宿泊型フリースクールどんぐり向方塾は、長野県の最南端に位置する天龍村神原向方(むかがた)の集落の人々が大切に守ってきた向方小学校の廃校を利用する形で開校されました。宿泊施設は校庭に新築され、立派で、しかも隅々まで心が行き届いた建物となっています。その横にある校舎は、外観は木造ではありませんが、廊下や教室はとても美しい木で作られています。また、教室、体育館、図書室、作業室、職員室などは全て以前の学校のままで、使用が可能です。今はまだ開校して間がなく、全てをうまく利用できていないようでしたが、一度は捨てられた校舎がもう一度子供たちを育む場所として生き返ることを村の方々もみんなであたたかく見守り、応援しておられます。
 
5年前から休校となり、子供の声が聞こえなくなっていた向方小学校にまた子供たちが戻ってきて、村の方たちもあたたかく迎え入れてくれている。
 
運動場に建てられた宿泊施設。村の援助を受けた、とても立派な建物で、中の設備もよく整っている。
 
階段より居間を見ると、広く気持ちのいい居間。いつとなく、子供たちが集まってくる。
 
 理事長であり塾長の中野氏は、愛知医科大学加齢医科研究所の講師として活動中で、子供の発達を、脳の発達という観点から考え、脳を刺激することにより脳の神経伝達ネットワークが発達し、我慢すること、感情を制御すること、物事を理論的に考える能力を身に付けることができるといいます。理事長の「子供をダメにする最も簡単な方法は、子供の好きなもの、要求するものをすべて与え続けることです」という言葉は名言ではないでしょうか。
 「どんぐり」には三つの基本方針があります。第一は「読み、書き、そろばん」を身に付けること。第二は、まごころと思いやりのある人になること。第三は、近隣の人生の先輩たちから生きる知恵を教えていただくことです。「どんぐり」は現在、小、中学生の不登校児を主体としたフリースクールですが、体制が整った段階より、高校生、大学生、社会人及び高齢者までを対象とした、心の傷を癒し、生き甲斐を見つけるための宿泊型フリースクールを目指すそうです。
 全国のあちこちにある見捨てられた校舎がこのような形でもう一度よみがえるような試みがもっと広がって欲しいと祈ります。
[調査日―2002.11]







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