(3)法定点検に加えて環境に配慮した独自の基準による点検・整備の実施
チェック項目
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解説
法定点検の実施は旅客運送事業者の環境保全への取組の第1歩ですが、さらに、自動車メーカーなどからの点検・整備に関する情報や車両の使用状況、日常点検の結果等を考慮して、会社として独自の点検・整備基準(走行距離、点検期間等についてのより厳しい基準)を設定し、点検・整備を行うことが望まれます。
タクシー事業者の中には、車両の使用状況を考慮し、法定点検に加えて点検期間を短縮し1ヶ月点検等を自主的に実施している例があります。
チェック項目
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解説
環境に配慮した独自の点検を実施すべき個所として、ここではタイヤ空気圧の点検調整、エンジンオイルの交換、エンジンオイルフィルタの交換を挙げてあります。
点検に当たっての基準値は、自動車メーカーなどが公表しているメンテナンス・ノート等に記載された点検・整備の情報をもとに、車両の使用状況が標準的な使われ方なのか厳しい使われ方(シビアコンディション)なのかを考慮して、設定されることが望まれます。
タイヤの空気圧の点検にあたっては、日常の目視やハンマー点検だけではなく、空気圧計を用いた点検、調整も必要です。国土交通省の「エコドライブ(10)のおすすめ」によれば、適正なタイヤ空気圧よりも0.5気圧少ない状態で50km走ると、乗用車でガソリン130ccが無駄になるとされています。1ヶ月間に1万キロ走行すると、無駄になる燃料は26lになります。
エンジンオイルやエンジンオイルフィルタの交換は、タクシー車両を長距離にわたって走行させる上で欠かせない整備の一つです。エンジンのスムーズな回転を促すことによって、エンジン音の低減と燃費の向上が得られます。
また、タクシー事業者の中には、上記の他にも、排ガス濃度に関する法定の基準値よりもさらに厳しい基準値を独自に設定し、環境への配慮に取り組んでいる例があります。
関連資料
a. メーカーによる点検・整備基準
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b. タイヤゲージ
タイヤゲージを使用して、定期的に空気圧を測定する必要があります。特に大型車においては、扁平率が低いタイヤが多くなり、従来のように目視による点検だけでは、空気圧の不足に気付きにくい場合も増えています。
タイヤゲージには、携帯が容易なものや空気の注入と空気抜きができるもの、また、測定値をデジタル表示するものなど様々で、価格もおよそ3,000円〜26,000円程度と幅があります。
日常点検時にきちんと空気圧を確認するために、価格の安い棒ゲージをドライバーに配布し、使用しているトラック事業者もいます。
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c. (社)東京乗用旅客自動車協会による技工員を対象とした「燃費を悪化させる主な要因と対策」
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