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(別紙3) 検討会添付資料(要望・決議書)
(3−1)里親制度の推進に関する要望書
 私たち里親は家庭に恵まれない児童の健やかな成長を祈念しつつ、微力を尽くしているものです。
 近年、児童を取り巻く環境はますます複雑多岐にわたり厳しくなっております。
 このときにあたり、里親は社会的使命の重要性の認識を新たにするとともに、要養護児童福祉政策の支柱であります里親制度の一層の充実、発展を祈念し、次の事項の実現について強く要望いたすものであります。
平成14年8月9日
財団法人  全国里親会
会長  渥美節夫 様
北海道地区 里親会連絡協議会
社団法人 北海道里親会連合会
会長 広瀬清蔵
1. 少子化が進んでも「親に育てられない子ども」は増加しており、里親の研修や里親への支援体制の充実を求める。
2. 里親の開拓について特に短期里親の開拓に積極的に努力願いたい。
3. 現行の里親の措置期間を20歳まで延期されたいこと。
4. 自動車取得に関わる税の減免をされたいこと。
(理由)里子のために利用することが多い車両を取得する際の取得税について、減免制度を要望する。
5. 里親手当(現行月額29,000円)を、児童養護施設に対する事務費を勘案し引き上げられたいこと。
6. 高校生の教育に関わる経費の新設をされたい。
(理由)高校生については、教育費は支給されず、教科書代、通学費等教育に必要な経費は特別育成費をそれに充てることになっているが、大半の児童が高校へ進学する中、里親の負担が大きくなっている。
 このような状況を考えると、義務教育児童と同程度の経費を新設することが望まれる。
7. 夏季等特別行事費の増額を図られたい。
(理由)現在、義務教育諸学校在籍児童にのみ1件につき3,000円が支給されているが、不十分な金額であり、増額を願いたい。
8. 里親に関する名称独占について
(理由)「里親」という名称が、「犬猫の里親募集」等現在様々な場面で用いられていることが多く、混乱を招いている。
「要保護児童を受託し養育を行う者」のみを指し示す名称に限定させるか、または新たな名称への変更を含めて検討をお願いしたい。
 
(3−2)第48回関東ブロック里親研究協議会
大会決議及び要望事項
 現在わが国では、核家族の進行や地域のつながりの希薄化による子育て機能の低下、児童虐待及び小中学校における学級崩壊など、子どもを取り巻く環境が大きく変化しているなか、次代を担う子ども達が、自主性を伸ばし、心身共に健やかに成長出来る環境づくりを進めていくことが重要な課題となっております。
 このような背景のもとで、里親制度が児童のために果たす役割は、従来にも増して重要である。里親はその使命を一層自覚し自己研鑽を重ねるとともに、児童の健全育成活動を推進することを決議する。
 さらに、里親制度の充実のために、次の事項を全国里親会を通じて国に要望する。
平成14年7月21日
全国里親会
会長 渥美節夫殿
関東ブロック里親研究協議会
会長 関戸幸男
要望事項
1. 里親制度の見直し、特に名称について「里親制度」を「家庭養育制度」に「里親」を「養育家庭」に変更されたい。さらに委託中の児童について親権の代行が出来る者として位置付け、現に親権を行う者がいない児童については必ず後見人の選定を図られたい。
2. 児童養護施設に支給されている事務費等を勘案し手当の増額と、「養護児童学習指導加算」等について里親への適用、委託解除後のアフターケアー体制の確立を御願いしたい。
3. 養育里親・若年層の里親の開拓と育成・未委託里親への委託促進を図られたい。
4. 心身障害児の受け入れについては専門性が求められるが、養育技術習得研修並びに障害児加算を講じられたい。
5. 里親業務体制の一層の充実強化を図るため児童相談所に専任の児童福祉司を配置すると共に心理判定員を増員されたい。また委託児童の里親への情報提供の徹底を図られたい。
6. 専門里親制度及びレスパイトケアの推進に十分な予算措置を図られたい。
7. 里親活動の理解を得るために里親制度の趣旨の周知徹底を図ると共に里親活動推進のための助成費の増額を図られたい。
8. ファミリー、グループホームの制度化を図られたい。
9. 無国籍の委託児童に対して日本国籍取得の簡素化を図られたい。
10. 住民票の続柄について「同居人」の名称を改正するとともに住民票の前住所地表示について、表示の必要がない場合は表示の省略ができるよう行政的・法律的措置を図られたい。
11. 郵政省の学資保険を自由に利用できるようにしていただきたい。
 
(3−3)第49回中国地区里親大会 大会決議文
 私たち、中国地区の里親並びに関係者は、ここ浜田市に参集し要養護児童の健やかなる成長・発達を願い、さらなる里親の役割を考えてきました。近年の児童虐待相談件数の大幅増の状況下で、厚生労働省は平成14年度から「専門里親制度」の導入を決めたところです。今大会でも里親制度の充実・発展を図るべく熱心な研究・討議を重ねた結果、次の事項の早期実現を関係方面へ要望することを決議する。
 
1. 里親制度の普及徹底ならびに充実
(1)児童福祉法における里親についての規定を整備し、里親としての権利及び義務等を明確に規定するとともに実親の不当な親権行使に対する方策を検討されたい。
(2)里親(特に若年層の里親)を開拓し、未委託里親への委託促進を強力に進められたい。また、短期里親制度の一層の推進を図られたい。
(3)現行の里親への措置期間を20歳まで延長されたい。
(4)障害児の里親受託を促進するため、加算制度の創設等の措置を講ぜられたい。
(5)里親業務指導体制の強化を図るため、全ての児童相談所に専門の児童福祉司を配置するよう指導されたい。
(6)主任児童委員をはじめとする民生委員・児童委員等の福祉関係者、地域住民、学校関係者、行政機関等に対し制度の普及・啓蒙を強力に行い、理解を深めさせ、里子教育環境の改善を図られたい。
 
2. 里子の処遇改善
(1)高校生の部活動及び通学に要する費用等、教育関係費を実情に合う額に改善されたい。
(2)就職支度金の増額ならびに措置解除後のアフターケアー対策を図られたい。
(3)里子の大学進学に伴う進学支度金の支給ができるよう図られたい。
(4)児童養護施設等との連携強化などにより里親委託児の処遇の充実を図られたい。
 
(3−4)平成14年度里親制度の推進に関する要望事項
平成14年7月30日
財団法人  全国里親会
会長  渥美節夫 様
高知県里親連合会会長
藤本忠嗣
平成14年度里親制度の推進に関する要望事項について
 このことについて、下記のとおり報告します。
要望事項
1. 里親促進事業費の予算を増額すること。
2. 児童相談所に里親専任の担当職員を配置すること。
3. 里子に対しても育児休業の取得ができるよう、関係省庁に働きかけること。
 
(3−5)平成14年度里親制度の推進に関する要望事項
九州地区里親連絡協議会としての要望事項
 児童相談所に、里親専門職を配置して欲しい。
 児童相談所の里親担当職員が異動等により、短期間で交替するため、児童に対しての個別的支援、あるいは、家庭への支援の継続性が望めない。
 また、児童虐待、ひきこもり、いじめ等、子どもの問題が深刻化している中、家庭をまわって声をかけてくれるソーシャルワーカーの配置は必要不可欠である。児童の人生を真剣に考えてもらえるような児童相談所の職員を里親担当の専門職として配置し、1つ1つのケースを丁寧に支援して欲しい。







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