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全国里親大会体験日記!
岩渕慎次(東京都)
 昨年から今年にかけて、私は里子会として北海道大会、関東ブロック茨城大会、そして埼玉で開催された全国大会に参加しました。どこの会でも里親と一緒に来る里子を多く見かけました。
 その中で茨城県の大洗というところで開催された関東ブロック大会では、里子の気持ちを聞こうという目的で、里親と里子が話し合う分科会が設けられました。その場の中で里子が様々な悩み・不満等を話していたのですが、そのとき私の耳には里子たちの声が、里子の声には聞こえませんでした。
 ちょっと難しい表現をしてしまったのですが、その時、里子たちが話した悩みや不安が、別に里子だけが感じているものではなく、違う環境で暮らす子供達にも共通して感じていることじゃないのか!と思いました。それでも中にはしっかりと自分の気持ちに正直になって話してくれる里子の方もいました。
 実際、里子の気持ちとは何だろうと、このとき考えました。私も、里子として過ごして今では23歳!今年で24歳になり厄年です。それはどうでもいいのですが。23年間生きてきた中で生みの親がいない家庭での生活、他の家庭とは違う環境での生活というのが、なぜか私を苦しめた事を憶えています。別に里親家庭でなじめなかったわけでもないし、中学3年からすごした養護施設でなじめなかったわけでもありません。ただ、そういう環境に置かれて、まわりの人からは「かわいそう」という目で見られていると、自然とさみしくなり、自分がかわいそうなんだ!と一方的に思い込んでしまうようになり、自分を悲劇のヒーローに仕立て上げ、自分で無意識に自分を苦しめていたのではないのかと最近思います。
 そんな、難しい悩みを大人に打ち明けようと思っても、子供のころは自分が何に苦しんでいるのかすら分からなかったのだから、打ち明けようがありません。だけど、私は親友や里親さん、そして、23年間出会ってきた人のおかげで、弱い自分に負けない強さを持てるようになりました。
 今では、私を生んでくれた親に感謝しているし、里子になれた事を誇りに思っています。
 
今後の活動
 今後も里親さんと交流できる場がありましたら、積極的に参加していきたいと思います。又、里子達が交流できる場を作っていきたいと思うのですが、その中で、里子自身が学び成長できるような会を目指したいと思います。
 
九州里子会報告
赤城恵一(福岡県)
 今回は平成14年8月23日、24日、に行った九州里子会の報告をさせていただきます。参加人数は4名でした。来年にむけての会議はせずに、自分たちの最近の報告をしました。また九州ブロック里親大会で、庄司順一先生による里親制度改革の講演を聞きました。専門里親の研修などについて、問題も多く、知的障害や体の障害をもつ子どものケアの難しさなどがあります。しかし、里親制度が発展しているのは事実であり、大変うれしく思いました。







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