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吟剣詩舞だより
福島県総連、二つの催し
(1)県吟剣詩舞道 第三十六回大会
▽十月六日▽福島県文化センター
 大会は三部構成で、第一部は合吟十六番、独吟剣詩舞十四番、吟剣詩舞三番から成り、中でも天山流小学生徒二十五名の合吟は、十一月の全国大会へ出場する意気込みが感じられた。第二部の少壮吟士県予選十九番では、伊藤カツ子、飯塚喜美子、紺野和子が東日本予選会への出場権を得た。合吟コンクール十二番では福島岳風会男子が一位、同女子が二位、神道流が三位に入賞、メダルを胸にした。
 第三部は合吟十三番、独吟二十三番、吟剣詩舞九番から成り、独吟では吟剣詩舞道東日本予選会出場者の吟詠などが範吟として披露された。
 なお、全国健康福祉祭ふくしま大会の開会式で演技する「青春」の大合吟と大群舞が披露され割れんばかりの喝采を浴びた。
(県総連事務局長・中村岳心)
 
福島総連大会。静山流静慧会の皆さんの詩舞
 
(2)全国健康福祉祭で二百名の大合吟・群舞
▽十一月十九日▽福島市・県営あづま競技場
 全国規模のシルバー世代の祭典、第十五回全国健康福祉祭は、選手、一般計二万人が参加し、総合開会式が開催された。この開幕式のウエルカム・アトラクションで、日本伝統の「詩吟」と「詩舞」が華やかに披露された。福島県総連会員、吟詠百二十名、詩舞八十名、計二百名が、サミュエル・ウルマン作「青春」を吟じ舞い、会場から大きな拍手がわいた。この日のために練習を積んだ会員は感激を新たにし、今後の精進を誓い合った。
(県総連広報部長・高橋洲岳)
 
「新たな吟詠をめざして」
心陽流が創立二十周年大会
▽十月六日▽大垣市スイトピアセンター文化ホール
 大会は、男子合吟を先陣に賛助出演の華道吟、コーラス、青森県会員吟詠・・・と続き、久保田会長指揮、男子百余名の大合吟「山中の月」で午前の部を終えました。
 午後一時より式典に入り、多くの来賓を代表して桑田宣典前副知事、工藤龍堂財団常任理事などの方々からご祝辞をいただき、久保田信風理事長が「夕日に感謝できる人間になろう」の謝辞で式典を閉じました。午後の部は映像・ナレーション・吟詠を一体化させた構成吟「伝説・夜叉ケ池」で幕が開き、会長の作譜による「新たな吟詠をめざして」。さらに来賓吟剣詩舞の賛助を得た「今、幕末の志士に思いを」と熱演が続きました。
 このあとも女子百四十名の大合吟、会長の絵画吟、青森、岐阜両県理事長の謝吟等々で、多くの感動と感涙の一日を終えました。
(大会事務局)
 
心陽流詩吟学院。女子140名による大合吟
「月夜荒城の曲を聞く」
 
興國流吟詠詩舞道大会 熱吟演舞の内に終了
▽十月十六日▽横浜市西区公会堂
 第五十八回大会の今年は会員中心の会にしよう、との篠崎興國宗家・役員の方針で、会員合吟・興國流平成十四年度優勝者吟詠、詩舞が発表され、惜しみない拍手が送られました。
 式典には当流顧問、筒井香隆先生の祝辞、二世宗家は挨拶で「日頃から楽しんで吟じてほしい」と言われました。初代の築いてきました道を、新しい息吹を感じながら守っていきたいと決意を新たにしました。
 力強い剣舞と華麗な詩舞が続く中、初代作曲の新体詩「青葉城」の舞いが詩情豊かに繰り広げられ、秀範・本部役員吟詠のあと二世宗家の「西宮秋怨」の吟で締めくくりました。会員一人ひとりが尺八、琴の調べに乗り、とても力強く吟じ、本当に充実した会になりました。
(大会事務局)
 
興国流。大会の最後に「西宮秋怨」を吟じる二世宗家
 
現代を吟じ、舞う
六六庵吟詠会 五十五周年大会
▽十月十三日▽松山市総合コミュニテイーセンター
 伊藤竹外会長の率いる六六庵吟詠会総本部が創始者小原六六庵生誕百一年、六六庵吟詠会創立五十五周年を記念し、全国名流吟詠剣詩舞大会を盛大に開催しました。
 県外来賓吟剣詩舞家竝に愛媛県内吟剣詩舞会五十余団の幹部、選抜吟士一千名の協賛出演を得て、合吟、連吟、県外少壮吟士吟詠、来賓名流吟詠の後、構成吟詠第一部小原六六庵作詩「憂国詩人の生涯」伊藤竹外作詩「虹よりも皓らか(あきらか)に」を演出しました。
 特筆すべきは合吟部の伴奏に会員十五名によるトレーナー楽器の合奏を以って壇上を彩り、又、構成吟詠はいずれも「現代を吟じ、現代を舞う」新機軸の内容を以って満堂を圧倒し感銘を与えました。
 更に本大会プログラムに賀詩絶句九十八首を掲載し、県外来賓には一人一人に対し、上平声十七、下平声十二、上声五、去声八、入声三の脚韻を網羅した賦呈絶句集を載せ、それぞれ半切に認め表装して呈上し感謝されました。
 尚財団本部竝に各吟詠団体、県市、報道関係など十八団体の後援に対し衷心より感謝の誠を捧げる次第であります。
(六六庵吟詠会事務局)
 
六六庵吟詠会。式典で挨拶する伊藤竹外会長
 
質の高い運営と演技
第三十九回 群馬県吟剣詩舞道大会
▽十月十四日▽渋川市民会館
 大会は会場の千三百席を埋め尽くして開会、第一部、地元渋川市内吟詠団体の大合吟を皮切りに、県総連加盟団体が日頃鍛えた合吟、剣舞、詩舞及び構成吟などを次々と発表しました。
 式典では神奈川県総連・西形興信理事長、長木暮治一渋川市長など多数のご来賓からご祝辞を戴きました。
 午後の第二部は加入団体による吟詠・剣・詩舞が矢継ぎ早に発表され、ご来賓先生方の名吟に続き、すっかり健康を取り戻された金井心彰理事長の独吟があり、嬉々とした万歳(ばんざい)の響きの中で閉会の辞が述べられ、一日を締めくくりました。
 今回、特筆されることは、昨年開催された第十六回国民文化祭ぐんま二〇〇一・全国吟詠剣詩舞道祭を成功に導いた経験、さらに大会を主管した渋川市吟剣詩舞道連合会の役員が連携を密にして運営にあたったことと相まって、充実した大会に終始したことでした。
(群馬県総連事務局)
 
群馬県総連。構成吟の中で巌流島(月野忠勝作)の吟舞
 
高群常任理事、二重の喜び
地域文化振興でダブル表彰
 高群華要財団常任理事は十一月六日「吟詠を通じ地域文化の振興に貢献した」として、文化庁から「文部科学大臣表彰」を受けられました。芸術文化関係は全国で四十名の受賞でした。
 また同月更に、福岡県文化団体連合会より「県文連の発展、芸術文化の振興等の功労者」として受賞されました。
 吟詠一筋六十四年、各種要職を経て、その間「福岡県教育文化功労賞」「福岡市民文化活動功労賞」そして「吟剣詩舞大賞」に象徴されるように、吟剣詩舞道の普及発展に大きな功績を残されたことが評価されたものです。
(福岡県総連事務局)







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