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日本吟詠総連盟
第三十五回全国吟詠コンクール大会
▽九月十六日▽東京都千代田区公会堂
▽メモ=この大会は全国八地区の予選大会を経て選抜された吟士が、名誉ある文部科学大臣奨励賞、(財)日本吟剣詩舞振興会会長賞、佐々木孝吾杯をめざし、一部(指導者でない者)二部(指導者)の二部門で競う決勝大会。
 セレモニーの後、第一部に入る。若い人の伸びのある清澄で美しい声、壮年の味のある渋い吟調が聞かれた。梅田櫻山大会会長などの挨拶に続いて第二部に入り、日々の指導で鍛えられた安定した聴き応えのある吟詠が会場に響いた。審査委員長講評、審査結果発表、大会会長から入賞者にトロフィーなどが手渡された。
 
ブラジルで吟剣詩舞大会
元気な高齢者が熱吟
ブラジル吟剣詩舞連合会主催・第三十一回全伯吟剣詩舞大会
▽九月七日▽サンパウロ佐賀県県人会会館
▽メモ=ブラジル各地から約百名が参加。六十歳未満から八十歳以上までの各年齢別部門に分かれ吟詠と剣詩舞を競った。開会式では戦没者への黙祷、日・伯両国国歌斉唱のあと、住田定男会長が「詩を吟じ、詩舞、剣舞を心のオアシスとして愛好することで歴史を学び、視野を広め、健康で楽しい人生の糧となるよう、がんばって生きていきましょう」と挨拶した。
 九十二歳の杉森新芳さんが張りのある若々しい声で「春日山懐古」、最高齢者、西谷松夫さん(九十六)が「城山」を吟じて拍手喝采を浴びた。注目はブラジル人のマルセーロさんら六人の詩舞「風雲川中島」だった。
 
ブラジル吟剣詩舞大会。ブラジル人・マルセーロさんら6人の詩舞「風雲川中島」
 
第四十九回清吟堂吟友会吟剣詩舞道大会
▽九月十六日▽松山市民会館
▽メモ=松山城四百年祭協賛行事。愛媛、香川、島根、鳥取などから約千五百名が参加して行なわれた。開会式後、二十四番の合吟コンクールに続いて全国合吟コンクール出場者・愛媛女子部五十五名のすばらしい合吟の発表があった。指導者役員吟詠三十九番が、昼を挟んで吟じられた。式典では功労があった団体、個人が表彰され、野中清峰大会会長はじめ来賓各位が挨拶。午後は本年度の総合決勝大会における優秀吟士の模範吟二十四番の独吟が行なわれた。最後は特別構成吟「松山城四百年祭」を清吟堂指導部の吟、同剣詩舞部と紫雲館吾妻流指導部の剣詩舞が熱演し、終幕を飾った。
 
清吟堂吟友会大会。愛媛女子部55名の合吟発表
 
第四十八回神奈川県吟剣詩舞道総連盟発表大会
▽九月二十二日▽川崎市教育文化会館
▽メモ=吟舞の最初は各会代表者による一般合吟・群舞四十組。次は県総連独自の企画、十名一組の合吟コンクールが十三チームで争われた。続いて本年度全国合吟コンクールに出場する団体の吟詠で、武道館に臨む県総連の意気込みを示した。ついで本年度神奈川県コンクール各部優勝者吟舞、前年度全国少壮コンクール入賞者吟詠が披露された。
 午後は西形興信大会会長の挨拶で始まり、会長・理事・顧問を初めとする方々の吟詠剣詩舞のあと、合吟コンクール成績発表があり、紫虹流紫虹会が優勝し、表彰された。
 
大和流香隆吟詠発表会
▽九月二十九日▽横浜市金沢公会堂
▽メモ=開会の辞、国歌斉唱、大和流香隆吟詠会会詩の大合吟のあと、会員合吟、本部員吟詠、会員剣舞、詩舞、今年の本会春季コンクール優勝者および秀範、宗範の吟詠があり、続いて「吟詠に虫の音を託して」と題して華道吟が披露され、四ケの大花篭に盛られた華麗な花々が舞台を彩った。
 午後の式典では筒井香隆宗家が「詩吟を通じて希望をもって人生を歩むよう指導したい」と挨拶した。続いて来賓諸先生などによるご範吟、剣詩舞のご範舞があり、筒井宗家の富士山の吟でプログラムを閉じた。
 
港区吟剣詩舞道連盟・創立二十五周年吟剣詩舞道大会
▽十月六日▽東京麻布区民センター
▽メモ=港区連は、財団組織化の一環として昭和五十二年に結成された由緒ある区連。当日は午前十時から会員の吟詠・剣舞・詩舞八十五番で始まった。式典に続いて来賓諸先生の名吟、各区連理事長の吟詠と剣詩舞が観客を魅了した。後半は区連加盟の各師範が、日本の春十三題、中国の春十七題、日本の秋十一題、中国の秋十三題から構成された「漢詩春秋」を詠いあげ、会場は感動のるつぼと化した。
 
第六回五泉吟詠会を開催
関西吟詩文化協会支部
▽九月二十九日▽名張市・梅が丘市民センター
▽メモ=五泉吟詠支部は大阪学芸高等学校鍋谷安宏校長が指導している。この日は同校詩吟部OB会結成十周年記念大会と併せて行なわれ、会員が次々と吟を発表した。中でも三歳の高木裕香子ちゃんが「兎と亀」を堂々と吟じて満場の拍手を浴びた。
 同支部は高校生や若い人が中心の詩吟愛好家の集まりで注目を集めている。
 
岳精流
日本吟院三河岳精会・二十五周年記念大会
▽十月十四日▽知立市文化会館
▽メモ=宗家横山岳精先生はじめ岳精流総本部、愛総連などからの皆さんをお迎えし、七百名に及ぶ出演をいただいた。午前は「今こそこの詩を吟じよう」の教場合吟から始まり、近隣岳精会などの合吟、独吟が続いた。午後、式典のあとの特別番組は「勇愁花月」をテーマに、近隣岳精会長吟、日本壮心流入倉昭山宗家などの来賓剣詩舞、武田禧洲愛総連理事長などの来賓吟詠で盛り上がった。またマリンバとフルートの伴奏で詠った深浦精正会長吟詠「からまつ」が満場を魅了した。最後は総本部吟詠で、宗嗣横山精真先生の「秋思」、横山岳精先生の俳句「柿くえば」で記念大会を終えた。
 
岳精流三河岳精会大会。マリンバとフルートの伴奏で「からまつ」を吟じる深浦精正会長
 
財団法人 日本吟剣詩舞振興会関連事業予定表(平成15年1月)
時間 大会名 開催場所 責任者
11日(土) 14時30分〜17時30分 財団創立35周年記念・吟剣詩舞振興・平成15年「新春のつどい」 笹川記念会館 東目本地区連協
19日(日) 9時30分〜17時00分 第31回全国少壮吟詠家審査コンクール東日本地区大会 笹川記念会館 東日本地区連協
19日(日) 9時30分〜17時00分 第31回全国少壮吟詠家審査コンクール近畿地区大会 尼崎市総合文化センター 近畿地区連協
19日(日) 9時00分〜17時00分 第31回全国少壮吟詠家審査コンクール四国地区大会 徳島県郷土文化会館 四国地区連協
 
十二月NHKラジオ
FM吟詠放送
「邦楽のひととき」
●放送日時
十二月十九日(木)午前十一時〇〇分〜同三〇分
●再放送
十二月二十日(金)午前五時二〇分〜同五〇分
●吟題と出演者
一、和歌・駒とめて
(藤原定家)
寒夜の即事(寂室元光)
〈吟〉海老澤宏升
二、和歌・ゆふされば
(よみ人しらず)
桂林荘雑詠諸生に示す
その(一)(広瀬淡窓)
〈吟〉伊藤契麗
三、富嶽(乃木希典)
剣門の道中にて
微雨に遇う(陸游)
〈吟〉山口華雋
四、董大に別る(高適)
江雪(柳宗元)
〈吟〉明神春風
五、貧交行(杜甫)
舟大垣を発し桑名に赴く
(頼山陽)
〈吟〉田中摂洋
六、友人を送る(李白)
〈吟〉田中祐泉







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