漢詩初学者講座
吟詠家に漢詩のすすめ(54)
四国漢詩連盟会長
愛媛県吟剣詩舞道総連盟会長
伊藤竹外
一、漢詩界の将来を期待する
来る十月十三日、弊会開催予定の「六六庵五十五周年大会」は県下十八吟社より九十八首の賀詩投稿あり、又県外来賓に対する謹呈拙詩四十五篇、更には「憂国詩人の生涯」と題する構成吟に小原六六庵作十五篇及び構成吟第二部「虹よりも皎らか(あきらか)に」に拙詩九編(律詩、排律詩、和歌を含む)を発表する予定であり、これは小生がかねてより提唱の「現代を吟じ現代を舞う」の実踐であります。
これまで全国各地で開催している大会のプログラムを見るに、その殆どは旧来の吟題ばかりでこれまで何百回となく発表されて来たものばかりで、繰り返し捲き返しよくも飽きもせず吟じ且つ舞っているものと思います。ところがこの度、財団本部より思いもよらず来る十一月三日の鳥取全国吟剣詩舞大会の「日本の山岳」と題した構成吟の中、これまで「吟剣詩舞」誌に全国よりの投稿詩、秀作篇より四首が選ばれ、又、十一月十日の第三十五回全国剣詩舞武道館大会における構成吟「明治維新に学ぶ」に前記の秀作篇中、六首が選ばれる旨の連絡がありました。吟界にとって正に劃期的な試みであるといえましょう。
然も先般鳥取国民文化祭漢詩大会審査員会議席上において、石川忠久先生より「日本漢詩連盟」結成についての提案がありました。
この事はかねてより愛媛及び四国各県漢詩連盟結成と、今年四国漢詩連盟結成により、全国的組織の拡大を願ってきた事の更なる大きな前進であり双手を挙げて期待するところであります。
二、課題「秋宵坐月」について
この課題は呂山著「だれにもできる漢詩の作リ方」の詩語集にもあり、二字、三字の例句は山の如く豊富に載せられており、概ね常識的なものですから秀作が多く寄せられるものと思っていましたが、これが案外次の如くむつかしいことが分りました。
「秋宵」は初秋、仲秋、晩秋の中の仲秋の宵(日が暮れて間もない頃、又は夜に通ず)に該当しますが、新秋の語や三五(九月十五日一夜)の詩語が随所に出て来ます。又、「坐月」は独坐して月を観る感懐を述べることですから、多くの友と環坐しての観月や、別離の宴に列坐したものもあり題に不適です。
三、初学者のために
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