日本財団 図書館


漢詩初学者講座
吟詠家に漢詩のすすめ(51)
四国漢詩連盟会長
愛媛県吟剣詩舞道総連盟会長
伊藤竹外
 
一、隗(かい)より始め(はじめ)よ
 平成九年、国民文化祭漢詩大会が香川県において始めて開催されて以来、昨年は群馬で今年は鳥取で第三回目の全国漢詩大会が開催されるべく漸く奎運の挽回が期待される段階に進んで参りました。
 時恰も松山において第一回四国漢詩連盟結成大会を、又、去る五月山陽吟社主催の下に「西中国漢詩大会」が広島県において開催されました。
 今日、全国の漢詩壇を展望するに北海道、東京、群馬、中京、近畿、山陽、九州などそれぞれ各吟社の提携が進められつつあり、特に石川忠久先生、窪寺貫道先生らが推進力となり全国漢詩連盟への結成が念願成就されんとしつつありますことは洵に欣ばしいことであります。
 愛媛県の漢詩連盟は十八吟社を以って組織を作っていますが、その大半は吟詠界の指導者が先頭に立って道を拓いたものです。
 今後の全国的な遠大な組織作りは是非共、吟界の協力が必要であり又、漢詩家一人一人が「隗より始めよ」でその先陣を承わる気慨が必要です。
 「隗より始めよ」というのは昔中国の戰国時代に燕の昭王の臣郭隗(かつかい)が賢臣を求めるなら自分のようなさほどでもない者を用うれば賢臣らが次々と集ってくるだろうと、遠大なる事を始めるには手近から進めよ、引いては自ら着手すべしとの意であります。
 今漢詩壇に最も必要なのはこの志を承けつぐことに在ると思います。
二、課題詩「夏日○○舟遊」について
 これまでの難解な課題でなく常識的な多くの詩語集より参考にし得る課題ですので、それぞれ各地の江湖の特徴のある作品が多く投稿され、居ながらにしてその情景を楽しむことができました。唯惜しむらくは技術が伴わず脈絡の一貫性に欠け、その地の名勝の特徴が十分表わせていない作品が多くその大半は添削を余儀なくせられました。尚「夏日」の題は当然日中の暑を避けての意ですから次の如く
 
 
 
 
などの内容になると題から逸脱しますので今後もあることですからご注意下さい。
 今月号も添削作を多く挙げて参考に供しますから他の作者のものでもよく検討して下さい。







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION