*曲江・・・池の名で曲江池(ち)ともいう。漢の武帝が長安の東南隅に宜春苑(ぎしゅんえん)を造り、水を「之」の字形に曲げて流したところからこの名がある。唐の開元(かいげん)年間(七一三〜七四一)に改修した。池のほとりには紫雲桜(しうんろう)・芙蓉苑(ふようえん)・杏園(きょうえん)・慈恩寺(じおんじ)・楽遊園(らくゆうえん)などあり景勝の地である。現在はこの池はない。 *朝回・・・朝廷から帰る。 *典・・・質に入れる。 *江頭・・・曲江のほとり。 *酒債・・・酒屋の借金。 *尋常・・・普通。あたりまえ。 *人生七十古来稀・・・人が七十まで生きられるのはごく少ないこと。七十を「古稀(こき)」というのはこの句による。 *穿花・・・花の咲いている中に入ること。 *

蝶・・・あげはのちょう。 *深深・・・奥深くかすかなこと。ちょうがたくさんの花の中を見え隠れに飛んで蜜を吸うさま。 *点水・・・水面に尾をつけること。 *蜻蜒・・・とんぼ。 *款款・・・緩緩(かんかん)に同じ。ゆっくりと。 *伝語・・・風光に伝える。備考参照。 *流転・・・移り変わる。