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2.2 ナレッジのデジタル化
本研究部会ではナレッジとは、「人に活用できるよう体系化された情報」、あるいは、「利用可能に体系化された効果と効用を内包している情報」であると定義し、この観点から、2.1で得られた作業ノウハウをデジタル化する試みを実施した。
デジタル化に際しては、ナレッジ・エンジニアリング手法を用いることを試行した。ナレッジ・エンジニアリング手法としては、
(1)コンピューター・シミュレーションを用いたノウハウの体系化
(2)抽象化モデルの類似モデルの利用
があり、板曲げ加工、ロンジ曲げ加工、中組立作業にそれぞれ適合する手法を用いた(図2.2−1)。
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図2.2−1 各工程に適用したナレッジ・エンジニアリング手法
板曲げ加工の現状調査結果から現図展開を抽象化モデルとして表現し、抽象化モデルの類似モデルの利用によるナレッジ・エンジニアリング手法の適用を図ることで、板曲げ加工、現図展開、地図展開の抽象化モデルを構築することが出来た。これにより、板曲げ加工を幾何モデルとしてモデル化した(図2.3−1)。
また、加熱変形のモデルも考案し、幾何モデルと加熱変形モデルの論理的な整合性を取ることが出来た(図2.3−2)。
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図2.3−1 板曲げ加工モデルの抽象化
(a)加熱変形
図2.3−2 加熱変形のモデル
ロンジ曲げ加工の現状調査より、ロンジのねじり加工が熟練と時間を要する作業であることが分かったため、ナレッジ・エンジニアリング手法の適用として、ロンジのねじり加工作業の現場ナレッジを作業手順に沿って(図2.4−1)、シミュレーション技術によるノウハウの理論体系化することにした(図2.4−2)。
図2.4−1 現場のナレッジ
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図2.4−2 ロンジ曲げ加工のデジタル化
中組立作業の現場調査から、部材的因子(部材精度)と施工的因子(溶接変形)が工学的な対象と考え、ナレッジ・エンジニアリング手法の適用として、変形シミュレーション技術による変形現象の理論体系化することにした。
(1)変形シミュレーション
FEMモデルに溶接固有変形を与えることによってブロック全体の溶接変形予測を実施した。また、界面要素の手法を用いることでギャップの引寄せによって生じる変形の予測も可能になった。
(2)三次元計測装置利用によるブロック精度管理
最新の三次元計測装置を利用することでブロックの形状を三次元座標値としてデジタル化が可能となるとなり、仮組時の位置決め精度確認の精度向上やブロック出来あがり形状確認の精度向上が図れる。
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