3. 研究の内容
3.1 高精度船速低下推定法の開発(図3、図4)
最新線形理論であるEUT(Enhanced Unified Theory)をベースに波浪中船速低下推定法の高精度化と操縦系応答特性、推進系応答特性解析機能への拡張を図り、より実用性の高いシステムを実現させるべく、各種実用ケースを想定した試行を実施し、実用性の観点からシステムの改善を重ねてきた。
また、精度検証とシステムの改良を目的に波浪中抵抗自航法を開発し、SR108船型を痩型船型として、SR221C船型を肥大船型として供試し水槽試験を実施、その実用化に向けての検証を行った。
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図3 導入したEUT理論の発展時系列図
図4 VLCC大型模型船・波浪中抵抗自航試験
3.2 非線形応答推定法の実用化(図5、図6)
大波高中の応答は意識的減速、荒天避航操船の形で実海域性能にも与える影響は大きい。そのため抵抗増加を含め運動応答の非線形影響について実用的見地から近似非線形システムを開発した。本法の検証を目的としてより厳密な非線形計算との比較および大波高中での模型試験の実施により、システムの有効性と実用性の検証を行った。
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図5 実用大振幅応答時系列データ
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図6 差分法による波浪中抵抗増加検証
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