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判定区分 説明
1. 異常なし 特に異常ありません。年に一度は、健診を受けましょう。
2. 軽度異常 わずかに異常を認めますが、日常生活には特に差し支えありません。
年に一度は、健診を受けましょう。
3. 経過観察(要観察) 異常を認めますが、日常生活に注意を要し、経過の観察を必要とします。
4. 要治療 治療を必要とします。
5. 要精検 精密検査を受けて下さい。
6. 治療中 治療を継続して下さい。
7. 要再検 再度検査することをお勧めします。
 
1. 肥満判定(平成13年4月1日より基準値が変更になっております)
 
判定 BMI指数
低体重 18.5未満
普通 18.5〜24.9
過体重 25.0〜29.9
肥満 30.0以上
 
 肥満は高血圧症、糖尿病、心臓病、動脈硬化症など様々な疾病の引き金になります。まず、現在の体重と標準体重とを見比べ、食事・運動に気をつけましょう。
 
2. 血液・便検査(☆平成13年4月1日より基準値が変更になっております)
検査項目   基準値 内容説明
末梢血 RBC(赤血球) 415〜565×104/μL 赤血球の数が減少すると全身への酸素の運搬能力が低下します。これを貧血と呼びます。逆に赤血球の数が多すぎると血管がつまりやすくなります。
370〜494×104/μL
Hb
(ヘモグロビン・血色素量)
13.7〜17.7g/d1 赤血球の中に存在し、体のすみずみに酸素を運搬する重要な役目をしています。貧血の指標となります。
11.0〜15.3g/dl
Ht(ヘマトクリット) 40.6〜50.8% 血液中の中に、どれぐらいの割合で容積として赤血球が含まれているかを調べる検査で、貧血状態を示します。
34.1〜43.5%
WBC(白血球)   33〜93×102/μL 感染症などによる炎症や白血病などで増加します。骨髄の機能低下や脾臓の異常などで減少します。
血小板数   14.1〜38.5×104/μL 止血機能を有しており、出血傾向、肝硬変等で減少、増加すると血栓が生じ易くなります。
肝機能 GOT   5〜35IU/L 心臓、肝臓、骨格筋等に含まれており、心筋・肝障害などで高くなります。
GPT   5〜40IU/L 肝臓に多く含まれており、肝・胆道障害等で高くなります。
γ−GTP 0〜72IU/L アルコール性肝障害などで高値になります。特にアルコールの飲酒歴を鋭敏に反映します。
0〜48IU/L
Ch−E   ☆ 190〜390IU/L 肝実質障害(急性肝炎、肝硬変等)で低値、肝脂肪(過栄養、糖尿病、アルコールによる)、ネフローゼ等で高値を示します。
ALP   ☆ 100〜320IU/L 胆汁の排泄が障害される胆道系の疾患(結石、癌等による閉塞性黄疸)、骨・腸疾患等で高値を示します。
LDH   ☆ 100−230IU/L ほとんどの臓器の細胞に存在する酵素で心・肝・腎等の障害、悪性腫瘍、白血病でも高値を示します。
ZTT   2.0〜12.0 KU 慢性肝炎、肝硬変、慢性感染症、膠原病等で高値を示します。
総ビリルビン   0.2〜1.2mg/dl 肝障害、胆道の閉塵等で高値を示します。
脂質 T-cho
(総コレステロール)
  ☆ 130〜219mg/dl 体の細胞機能の維持に必要なものですが、高くなると動脈硬化の原因になります。内分泌疾患、貧血、栄養障害等で高くなります。
TG(中性脂肪)   ☆ 40〜149mg/dl 食事の影響を受け易く、飲酒や脂肪分の摂りすぎ、運動不足で上昇し、高値が続くと膵炎を起こし易くなります。
HDL−cho   35〜90mg/dl 善玉コレステロールとも呼ばれ、動脈硬化を予防する働きをします。少なくなると、動脈硬化を促進します。
腎機能 BUN   8.0〜22.0mg/dl 腎機能障害、体内の蛋白の破壊(発熱、消耗、感染等)で高値を示します。
CRE(クレアチニン) ☆ 0.5〜1.1mg/dl 腎機能障害を的確に反映し、異常があると高値を示します。
☆ 0.4〜0.8mg/dl
糖尿 血糖(空腹時)   70〜110mg/dl 高値になると、糖尿病が疑われます。食事の影響により高値を示すことがあります。
HbAlc(ヘモグロビンAlc)   ☆ 4.3〜5.8% 最近1〜2カ月程度の血糖の状態を示し、検査当日の食事による影響を受けにくい検査です。高値になると糖尿病が考えられます。
膵機能 アミラーゼ   40〜120IU/L 澱粉等の糖質を分解する消化酵素で膵臓に破壊、炎症が起こると高値を示します。
痛風 尿酸 ☆ 3.0〜7.0mg/dl 肉類、アルコール、果物等の摂り過ぎから、高尿酸血症となり、関節などに貯って激痛を伴う痛風、腎機能低下等を引き起こします。
☆ 2.6〜5.3mg/dl
血清蛋白 総蛋白   ☆ 6.5〜8.1g/dl 80種以上の蛋白で構成され、種々の疾患により、供給・合成・分解・排泄異常を起こし、その病態を反映して増減します。
アルブミン   ☆ 3.9〜5.1g/dl 総蛋白の50〜70%を占め、栄養状態が悪い時、肝・腎・甲状腺(亢進)等に障害があると低下します。
便潜血 ヒトヘモグロビン2日法   陰性(−) 食道・胃・十二指腸・小腸・大腸・肛門などからの出血があると陽性(+)となります。特に大腸がん、大腸ポリープなどの大腸の病気に多くみられます。
 
3. 心電図検査(安静時)
 期外収縮や心房細動等の脈拍の乱れを表す不整脈、心肥大、心筋の虚血状態を表す狭心症、心筋梗塞等が診断できます。
 要精検、要治療等の判定を受けた方は、病院で精査して下さい。
 
4. 聴力検査 要精検の方は、病院で精密検査を受けて下さい。
 
5.血圧・尿検査
検査項目 標準値 内容説明
血圧 最高血圧 100〜139mmHg 高血圧は動脈硬化、虚血性心疾患、脳卒中などの原因となります。低い場合は自覚症状がなければ特に気にする必要はありません。
最低血圧 60〜89mmHg 血庄の測定時が、精神興奮時または食事、入浴、運動の直後などでは安静時と多少異なることがありますので、一度だけの測定では病的と即断することはできません。
尿検査 (−) 健常者の尿中にも、ごく微量の糖がありますが、通常の検査法では証明できないのが普通です。証明できる程度の糖があると、これを「尿糖」といって糖尿病発見のてがかりとなります。
(+)以上の方は、病院にてもう一度検査をして下さい。「要精検」以上の方は血糖検査やブドウ糖負荷試験などの精密検査を受けて下さい。
蛋白 (−) 「蛋白尿」は腎臓の病気のときに出るものですが、その他の障害によることもあります。 また、健常者でもいろいろの原因によって「一過性の蛋白尿」の出ることがあります。
(++)以上の方は、病院で精密検査を受けて下さい。
ウロビリノーゲン (正) 健常者でも尿中にウロピリノーゲンの微量反応がありますが、肝臓の機能に障害があると反応が強く出ます。この反応は、肝臓障害の程度と平行しない場合もあります。
(++)以上の方は再検査を受けて下さい。(−)の場合も胆道腫瘍や胆石などで胆道がつまった状態も考えられますので、病院で検査を受けて下さい。
潜血 (−) 健常者の尿中にも、ごく微量の赤血球が出ることもありますが、尿中に赤血球が異常に出た場合、尿潜血陽性となります。
腎臓や尿管、膀胱など、尿の通り道となる臓器の異常が疑われます。(膀胱炎などの腎臓、尿路系の炎症、結石、腫瘍等)
 
6.胸部X線撮影
所見 内容説明
肺紋理増強 肺門からの樹枝状に出る陰影が太く多くなっているもので、肺疾患にも心臓疾患にもみられます。
要直接撮影 間接撮影にて異常の可能性があるので、直接撮影による精密検査を受けて下さい。
大動脈延長 大動脈の陰影が延長した場合で主として高血圧・動脈硬化の場合にみられます。
心陰影拡大 高血圧や心臓疾患などにみられ、正常より心臓の影が大きいものをいいます。
陳旧性肺結核 肺結核にかかった後、治った跡形が残っている状態です。(石灰化巣・硬化巣・肋膜炎のあと・加療変形等)







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