はしがき
本報告書は、当センターが実施した「離島における廃棄物等の処理・輸送に関する調査」の成果を報告書としてとりまとめたものであります。
近年、循環型社会の形成に向け、廃家電、容器包装、使用済み自動車など、様々な循環資源のリサイクルシステムが構築されようとしております。他方、高度なリサイクル技術が要求されるようになり、離島のように経済規模が小さく、業者が育ちにくい地域では、島内でリサイクルができず、島外へ輸送してリサイクルすることとなります。このため、輸送コストが余分にかかることから、離島住民の負担が大きくなり、不法投棄、野積みの増加が懸念されております。
特に、長崎県は全国で最も離島が多く、59の離島に約19万人の住民を擁しており、大きな課題となっております。
本調査は、こうした背景を踏まえ、長崎県内の主要離島である対馬、壱岐、五島を対象に、廃棄物等の発生、処理・輸送の現状及び今後の動向を把握するとともに課題を整理し、離島にとって効率的な「離島廃棄物処理・輸送モデル」を検討・提案することを目的に実施したものであります。
調査の方法は、関係者等による調査委員会を設置して、対象離島の産業廃棄物処理業者、産業廃棄物収集運搬業者、行政等関係者へのヒアリング、アンケート調査等により処理・輸送状況を把握し、課題の整理を行いました。そして、課題の解決に向けた方策を「離島廃棄物処理・輸送モデル」としてとりまとめております。
この報告書が関係者の方々にいささかなりともご参考になれば幸いに存じます。
おわりになりましたが、本調査をとりまとめるにあたって終始ご指導、ご協力を頂きました長崎大学 糸山景大教授はじめ委員各位、関係官公庁並びに調査にご協力頂きました関係の方々に、改めて御礼申し上げます。
平成15年3月
財団法人 九州運輸振興センター
会長 田中浩二
委員名簿
(順不同・敬称略)
委員長 |
糸山景大 |
長崎大学教育学部教授 |
委員 |
島田雅行 |
(社)長崎県産業廃棄物協会会長 |
〃 |
村木文郎 |
長崎旅客船協会会長 |
〃 |
大我一彦 |
(社)長崎県トラック協会専務理事 |
〃 |
平井謙介 |
九州商船(株)代表取締役社長 |
〃 |
橋本裕 |
九州郵船(株)代表取締役会長 |
〃 |
崎永剛 |
崎永海運(株)代表取締役社長 |
〃 |
二宮一朗 |
鶴丸海運(株)北九州支店小倉営業所長 |
〃 |
木場彌一郎 |
福江市長 |
〃 |
山田芳徳 |
上五島地域広域市町村圏組合管理者(上五島町長) |
〃 |
渋村寛 |
壱岐地区衛星事務連絡協議会理事長(郷ノ浦町長) |
〃 |
小西清明 |
対馬総町村組合管理者(峰町長) |
〃 |
一瀬修治 |
長崎県県民生活環境部長 |
〃 |
高橋恒彦 |
九州経済産業局環境資源部リサイクル推進課長 |
〃 |
小原恒平 |
九州地方整備局港湾空港部長 |
〃 |
河田守弘 |
九州運輸局企画振興部長 |
〃 |
三宅徹 |
九州運輸局海事振興部長 ※注1 |
〃 |
岡田裕 |
九州運輸局長崎運輸支局長 ※注1 |
|
(尾本和彦 |
九州運輸局運航部長 ※注2) |
幹事 |
中村保高 |
長崎県県民生活環境部廃棄物・リサイクル対策課長 |
〃 |
藤原敬一 |
長崎県地域振興部交通政策課長 |
〃 |
加藤博敏 |
長崎県土木部港湾課長 |
〃 |
村岡繁 |
長崎県対馬保険所衛生環境課長 |
〃 |
河内博志 |
九州運輸局企画振興部物流振興・施設課長 |
|
(河村政香 |
九州運輸局運航部輸送課長 ※注2) |
オブザーバー |
森豊 |
環境省九州地区環境対策調査官事務所次席環境対策調査官 |
〃 |
久重一彦 |
第七管区海上保安本部警備救難部海上環境課指導係長 |
〃 |
古川泉 |
第七管区海上保安本部長崎海上保安部警備救難課専門官 |
事務局 |
中園規詮 |
(財)九州運輸振興センター専務理事 |
〃 |
山川康行 |
(財)九州運輸振興センター調査役 |
調査機関 |
栃木晃 |
(株)地域開発研究所企画部・経済グループ主任研究員 |
〃 |
川口順子 |
(株)地域開発研究所企画部・経済グループ研究員 |
〃 |
前田陽次郎 |
(株)地域開発研究所企画部・経済グループ研究員 |
※注1 平成14年7月からの委員
※注2 平成14年6月までの委員、幹事
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