表3−21 膨脹式救命いかだ整備認定事業場一覧表
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(1)海洋汚染防止設備等に関する検査業務の概要
1978年に採択された「1973年の船舶からの汚染の防止のための国際条約に関する1978年の議定書」(MARPOL73/78条約)への加入に伴い、昭和58年5月26日に「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律」が大幅に改正された。
改正内容は、海洋汚染防止のための船舶・設備の規制、排出に関する規制及び検査の実施等を主とするものであるが、そのうち、油に関する規制が昭和62年4月6日に実施され、対象の船舶は、海洋汚染防止設備等について、定期的に検査を受け、海洋汚染防止証書の交付を受けることとなった。
なお、船舶内にある船員その他の者の日常生活に伴い生ずるごみ又はこれに類する廃棄物の排出方法等に関する規制が、昭和63年12月31日、さらに、鋼製ドラム等の容器及びコンテナ等に収納された状態で海上運送される有害物質による汚染を防止するための規制が、平成4年7月1日から実施されている。
また、平成5年4月4日には油に関する強化として、油濁防止緊急措置手引書の作成、備置き等が義務づけられ、7月6日から油の排出基準が強化された。
さらに、有害液体物質を輸送する船舶に対して、平成15年1月1日から有害液体汚染防止緊急措置手引書の備え付けが強制化されることを受けて、平成12年11月1日以降当該船舶に対する検査が実施されている。
(平成13年12月31日現在) |
県(港) |
事業者 |
施設 |
処理能力
(1時間当たりm3) |
処理実績(m3) |
平成11年 |
平成12年 |
平成13年 |
山口県(宇部) |
3 |
3 |
91.8 |
27,686 |
31,921 |
25,690 |
〃(下関) |
1 |
1 |
3 |
2,805 |
266 |
279 |
福岡県(北九州市) |
6 |
6 |
188.6 |
1,289 |
2,752 |
2,458 |
長崎県(長崎) |
2 |
2 |
210 |
4,907 |
2,281 |
7,884 |
〃(佐世保) |
3 |
3 |
30 |
3,552 |
2,094 |
1,653 |
〃(青方) |
1 |
1 |
100 |
5,492 |
0 |
11,055 |
大分県(大分) |
3 |
3 |
456 |
18,616 |
10,273 |
10,350 |
○宮崎県(細島) |
1 |
1 |
2 |
− |
− |
− |
〃(油津) |
1 |
1 |
2 |
− |
− |
− |
○〃(門川) |
1 |
1 |
2 |
− |
− |
− |
○〃(土々呂) |
1 |
1 |
2 |
− |
− |
− |
〃(延岡) |
1 |
1 |
5 |
771 |
920 |
691 |
鹿児島県(鹿児島) |
1 |
1 |
30 |
− |
− |
− |
〃(喜入) |
1 |
1 |
666 |
16,475 |
6,074 |
18,187 |
○〃(枕崎) |
1 |
1 |
1 |
− |
− |
− |
○〃(串木野) |
1 |
1 |
2 |
− |
− |
− |
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(注)○印は休止中 |
(1)船員法の適用状況
平成13年10月1日現在における管内の船員法適用船員数は、20,685人であり、全国に占める割合は、20.4%にあたっている
これら船員の主たる労務管理を行う事務所を管内に有している船舶所有者は、2,136店社あり、これらの店社が所有する船舶数は、4,111隻となっている。
船舶所有者のうち76%は、使用船員数が10人未満の小規模事業者である。
また、所有船舶では300トン未満の船舶が81%を占め小型船舶が圧倒的に多く、これら小型船舶に乗り組む船員も全船員の61%に及んでいる。
なお、これを船種別構成比でみると、汽船は所有者40%、隻数35%、乗組員33%、漁船は所有者39%、隻数38%、乗組員47%、その他は所有者21%、隻数26%、乗組員20%となっている。
管内の船員数は、昨年に比べ95%に減少している。これを船種別でみると汽船船員98%、漁船船員94%、その他の船員91%となっている。
全国的には、国際的な漁業規制の強化などを反映して、船員数は平成元年に比べ63%に減少している。管内では65%となっている。
船員手帳交付等船員法関係事務は本局及び支局のほか、74指定市町村で取り扱っており、その取扱件数は表2のとおりである。(組織再編による支局統合で、2市町村が指定市町村として指定された。)
なお、指定市町村の数は全国の24%にあたり21箇所は離島所在の市町村である。
一括公認の許可事業者数は、168社であり、限定救命艇手減員許可事業者数は21社46隻となっている。
船員の労働時間については、昭和63年の船員法改正により週40時間労働制が実施されて以来、その実現に向け段階的に短縮が進められ、平成13年4月1日以降は、一部漁船を除く全ての船舶に週平均40時間労働制が適用されている。
このような状況下、当局管内の事業者の大多数は小規模零細事業者であり、その船舶に乗り組む船員の労働環境には厳しい状況が見受けられるので、これら事業者に対し労働条件の改善を進めることが海運・水産業界の健全な発展のために肝要であり、この労働条件の改善にあたって就業規則の審査を通じて、懇切・丁寧な指導及び監督を行っているところである。
(1)未払賃金の立替払制度の創設
昭和51年7月1日から陸上労働者と同様に海上労働者である船員についても未払賃金制度が創設(導入)されている。
未払賃金の立替払制度は、船舶所有者の事業が破産等の事由により倒産(事実上の倒産も含む。)したため、賃金が支払われないまま退職した船員に対して、その未払賃金の一定範囲について国が事業主に代わって支払う制度である。
また、この制度を利用することで、船員の生活の原資としての賃金が未払となることによる生活の破綻を防止し、船員の生活の安定に寄与するものである。
立替払をする額は、「未払賃金の総額」の100分の80である。ただし、「未払賃金の総額」には、退職日時点での船員の年齢により、下記のとおり限度額が設けられている。
退職の時期 |
未払賃金の限度額 |
立替払の上限額 |
平成14年 1月1日以降 |
退職船員の退職日における年齢 |
45歳以上 |
370万円 |
296万円 |
30歳以上
45歳未満 |
220万円 |
176万円 |
30歳未満 |
110万円 |
88万円 |
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