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職場訪問
 
 今号から新しく始まったコーナーです。いろいろな職場でがんばって働いている方々をご紹介します。
 第一回目は大寿海運(株)マリンパル呼子(佐賀県呼子町)にお勤めの國松巳起子さんです。
 大寿海運(株)マリンパル呼子は唐津の海の遊覧船を運航する会社で、國松さんは玄海国定公園の「鷹島」の海中を散歩する海中展望遊覧船ジーラ、ピンクジーラの見習船長さんとして活躍しています。イカの活き造りで有名な呼子、その呼子港に國松さんの職場はあります。
 
呼子の海をたずねて
ピンクジーラを初めてみた印象は
 かわいい、乗ってみたいと思いました。
 
船長さんになられた動機は
 海が大好きで船に乗りたかったのと、友達と違うことをしたかったので、高校卒業後、海員学校に入学しました。
 
一日何航海ですか
 9航海です。1回の時間は40分なのですが、操船している間は1人なので頭がフル回転していて、仕事が終わるとグッタリします。
 
どうやって操船の勉強をするのですか
 回りの方が皆、ベテランの船長さんなので同乗させてもらって操船をみせてもらいます。いろいろと教えてくれるんです。北風が吹いている時はこうしたらいいとか、波の高いときはこうすればいいとか。とても勉強になります。
 
 
船員さんというと男性の世界ですが居心地は悪くないですか
 いいえ、操船する時は1人ですから、すべて自分でやらなくちゃいけないから、男・女、関係ないです。それに、皆さんいい人ですから。
 「若い人がいるというのはいいことですよ。職場が明るくなるしね。彼女に私達の知ってることを伝えたい。次の代に継いでいってほしいからね。」
 (七ッ釜遊覧船、イカ丸の船長さん談。この方は船員暦30年以上の大ベテランで國松さんをご自分の娘さんのように温かく見てらっしゃいました。)
 
女牲船長さんを見たときのお客さんの反応は
 船員というと男性のイメージが強いためか、女性が操船していると驚いたような反応が多いです。
 
お客さんに楽しんでもらうために工夫していることはありますか
 魚の名前を教えたり、積極的に話をするようにしています。
 
 
どんな種類の魚がいるんですか
 あのー、今はチヌくらいしか知らないんです。今猛勉強中です。
 
やりがいを感じる時は
 お客様に喜んでいただいた時です。
 お客様から、下船の時「ありがとう、楽しかった」といわれた時、「良かったな」と思います。
 
呼子の海の印象は
 碧いです。すごく碧いです。
 
PRなさりたいことがあれば
 ジーラは季節によって様々な魚を見ることが出来、子供さんにも大変喜ばれます。また七ッ釜遊覧船、イカ丸では七ッ釜の洞窟をご覧いただけます。
 皆さん、ぜひ来て下さい。
 
 お話を伺っている間、ニコニコと笑ってらした國松さん。海で働く人らしくよく陽に焼けて、春の陽ざしのようにほんわかしているイメージでした。けれども、ジーラが遊覧から帰ってくると表情が引き締まり、きびきびとジーラのとも綱を引っ張って、下船するお客様に挨拶をしていました。この仕事がお好きなんだなと思いました。これからもがんばってください。







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