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3.3 実機、運転検査及びデータ解析
 
 開発評価試験計画表に従い以下の項目の試験を実施。
 
(1)巻上、巻下動作
(2)俯仰動作
(3)旋回動作
(4)旋回半径
(5)微速性能
(6)カウンターバランス弁の性能
(7)制動
(8)騒音
(9)同時操作
(10)非常停止
(11)非常荷降ろし
(12)ウインチの整列巻
(13)リミット確認
(14)オシロ計測
 
 上記各項目に於いて、問題なき事を確認した。
 
4. 調査研究の成果
4.1 まとめ
 
(1)高性能
 開発品は、無負荷巻上、無負荷巻下、重負荷巻下速度を早くする事により、従来型スリムクレーンよりも高性能とする事が出来た。
 
(2)コストダウン
 従来品の2〜3室構造のものは、大組立(クレーンハウスかぶせ)後に、各油圧機器チェック、フラッシング等を行っていた。その結果、各油圧機器、配管のトラブル発生時等の問題解決に、狭い場所での作業となり、非常に多くの時間を要した。
 開発品は、1室構造の結果、大組立前に工場内でそれらの作業を行う事ができ、標準型デッキクレーンと同じラインでスリムクレーン製造が可能となり、時間短縮及び約2割コストダウン出来た。
 
4.2 今後の課題
 
(1)製作時における改善
 製作時における工場設備等の都合による不具合発生部品を見直し、改善する。又、組立用及び配管製造用治具等を製作し、製造能率向上を図る。
 
(2)標準型デッキクレーンとの、共通化
 標準型デッキクレーンとの共通化を更に進め、デッキクレーン全体でのコストダウンを図る。







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