(VHFデジタル選択呼出装置)
第百四十六条の三十四の三 国際航海旅客船等(船舶安全法施行規則第六十条の五の国際航海旅客船等をいう。以下同じ。)及び国際航海旅客船等以外の船舶であって総トン数100トン以上のものには、VHFデジタル選択呼出装置を備えなければならない。ただし、2時間限定沿海船等及び管海官庁が航海の態様等を考慮して差し支えないと認める船舶についてはこの限りでない。
(関連規則)
船舶検査心得
146−34−3.0
(a)「管海官庁が当該船舶の航海の態様等を考慮して差し支えないと認める船舶」とは、次の各号の一に掲げる船舶をいう。
(1)第311条の22の規定によるVHF無線電話を施設することを要しないとされた船舶
(2)146−10−4.0(b)(3)の規定((iv)に係る部分を除く。)に適合する船舶
第百四十六条の三十四の四 前条の規定により備えるVHFデジタル選択呼出装置は、次に掲げる要件に適合するものでなければならない。
一 |
船橋その他管海官庁が適当と認める場所に設置されていること。 |
二 |
2以上の制御装置を備える場合にあっては、船橋に設置したものの使用を優先し、かつ、各制御装置において他の装置が使用中であることを表示することができるものであること。 |
三 |
遭難周波数において付近の他の船舶その他の施設と有効かつ確実に呼出しの送信及び受信ができるものであること。 |
四 |
船橋において呼出しの送信及び受信ができるものであること。 |
五 |
常時遭難呼出しの送信の開始と中断ができ、かつ、誤操作による遭難呼出しの送信の開始を防止するための措置が講じられているものであること。 |
六 |
遭難呼出しの送信の開始が、他のいかなる操作よりも優先されるものであること。 |
七 |
自己識別符号を記憶でき、かつ、容易に変更できないものであること。 |
八 |
自船の位置及び当該位置に係る時刻に関する情報を手動操作により入力できるものであること。 |
九 |
呼出しを受信した場合には、可視可聴の警報(遭難呼出しその他重要な呼出しを受信した場合には、特別な可視可聴の警報)を発するものであること。 |
十 |
受信された遭難情報を読み出されるまで記憶しているものであること。 |
十一 |
適正に作動することが信号を発信することなく確認できるものであること。 |
十二 |
スイッチが入っていることを表示できるものであり、かつ、スイッチを入れてから1分以内に作動するものであること。 |
十三 |
電波を発信していることを表示できるものであること。 |
十四 |
空中線回路が断線又は短絡した場合においても損傷を受けないような措置が講じられているものであること。 |
十五 |
常用の電源のほか予備の独立の電源からも給電することができるものであること。 |
十六 |
第百四十六条の十の三第六号及び第百四十六条の十三第二項第一号から第七号までに掲げる要件 |
(注)第百四十六条の十の三 第六号
(六) |
取扱い及び保守に関する説明書を備えたものであること。 |
(注)第百四十六条の十三第二項第一号〜第七号
(一) |
磁気コンパスに対する最小安全距離を表示したものであること。 |
(二) |
電磁的干渉により他の設備の機能に障害を与え、又は他の設備からの電磁的干渉によりその機能に障害が生じることを防止するため措置が講じられているものであること。 |
(三) |
機械的雑音は、船舶の安全性に係る可聴音の聴取を妨げない程度に小さいものであること。 |
(四) |
通常予想される電源の電圧又は周波数の変動によりその機能に障害を生じないものであること。 |
(五) |
過電流、過電圧及び電源極性の逆転から装置を保護するための措置が講じられているものであること。 |
(六) |
船舶の航行中における振動又は湿度若しくは温度の変化によりその性能に支障を生じないものであること。 |
(七) |
2以上の電源から給電されるものにあっては、電源の切替えを速やかに行うための措置が講じられているものであること。 |
(関連規則)
船舶検査心得
146−34−4.0
(a)第一号の「管海官庁が適当と認める場所」とは、航海船橋内の操舵室及び当該室と隔壁(明らかに部屋を構成するように設けられた壁を含む。)で区切られていない海図室等の区域をいう。ただし、当該区域において遠隔制御装置により次のことが行える場合には、この限りでない。
(i)船舶及び陸上又は船舶相互間の通信
(ii)遭難通報の作成・発信(例えば、遭難位置の入力及び遭難信号の発信をいう。)
(b)第三号の「遭難周波数」とは、チャンネル70をいう。
(c)第三号の「有効かつ確実に呼出しの送信及び受信ができるもの」とは、次に掲げる要件に適合するものをいう。
(1)作成した「呼出し」を送信前に確認するための手段が講じられていること。
(2)受信した呼出しに含まれる情報を文字で表示できるものであること。
(3)受信機入力起電力が1マイクロボルトの信号を受信したとき、誤字率が1×10-2以下であること。
(d)第五号の「誤操作による遭難呼出しの送信の開始を防止するための措置」とは次に掲げる措置をいう。
(1) |
遭難呼出しの送信を開始する専用のボタンを有し、かつ、当該ボタンは次に掲げる要件に適合すること。 |
(i)ITU-Tデジタル入力パネル又はISOキーボードのキーでないこと。
(ii)明確に区別できること。
(iii)不用意な操作から保護されたものであること。
(2) |
遭難呼出しの送信の開始には、独立した2以上の操作を要すること。 |
(e)第八号の「手動操作による入力」に加え、自動入力を追加することができる。
(f)第九号の「その他重要な呼出し」とは、緊急呼出し及び遭難に関する呼出しをいう。
(g)第十号の「記憶」の容量は、受信された遭難呼出しが直ちに印刷されない場合には、20件以上の遭難呼出しを記憶できること。
(h)第十三号の「表示」は、遭難呼出しの送信状態を、通常の送信状態と明確に区別できるものであること。
(VHFデジタル選択呼出聴守装置)
第百四十六条の三十四の五 国際航海旅客船等及び国際航海旅客船等以外の船舶であって総トン数100トン以上のものには、VHFデジタル選択呼出聴守装置を備えなければならない。ただし、2時間限定沿海船等及び管海官庁が航海の態様等を考慮して差し支えないと認める船舶についてはこの限りでない。
(関連規則)
船舶検査心得
146−34−5.0(a)管海官庁が当該船舶の航海の態様等を考慮して差し支えないと認める船舶」とは、146−34−3.0(a)を準用する。
第百四十六条の三十四の六 前条第一項の規定により備えるVHFデジタル選択呼出聴守装置は、次に掲げる要件に適合するものでなければならない。
一 |
船橋において遭難周波数で連続的に聴守でき、かつ、有効確実に受信できるものであること。 |
二 |
適正に作動することが確認できるものであること。 |
三 |
第百四十六条の十の三第六号、第百四十六条の十三第二項第一号から第七号まで並びに第百四十六条の三十四の四第一号、第七号、第九号、第十号、第十二号、第十四号及び第十五号に掲げる要件 |
(注)第百四十六条の十の三 第六号
(六) |
取扱い及び保守に関する説明書を備え付けたものであること。 |
(注)第百四十六条の十三第二項第一号〜第七号
(一) |
磁気コンパスに対する最小安全距離を表示したものであること。 |
(二) |
電磁的干渉により他の設備の機能に障害を与え、又は他の設備からの電磁的干渉によりその機能に障害が生じることを防止するための措置が講じられているものであること。 |
(三) |
機械的雑音は、船舶の安全性に係る可聴音の聴取を妨げない程度に小さいものであること。 |
(四) |
通常予想される電源の電圧又は周波数の変動によりその機能に障害を生じないものであること。 |
(五) |
過電流、過電圧及び電源極性の逆転から装置を保護するための措置が講じられているものであること。 |
(六) |
船舶の航行中における振動又は湿度若しくは温度の変化によりその性能に支障を生じないものであること。 |
(七) |
2以上の電源から給電されるものにあっては、電源の切替えを速やかに行うための措置が講じられているものであること。 |
(注)第百四十六条の三十四の四 第一号、第七号、第九号、第十号、第十二号、第十四号、第十五号
(一) |
船橋その他管海官庁が適当と認める場所に設置されていること。 |
(七) |
自己識別符号を記憶でき、かつ、容易に変更できないものであること。 |
(九) |
呼出しを受信した場合には、可視可聴の警報(遭難呼出しその他重要な呼出しを受信した場合には、特別な可視可聴の警報)を発するものであること。 |
(十) |
受信された遭難情報を読み出されるまで記憶しているものであること。 |
(十二) |
スイッチが入っていることを表示できるものであり、かつ、スイッチを入れてから1分以内に作動するものであること。 |
(十四) |
空中線回路が断線又は短絡した場合においても損傷を受けないような措置が講じられているものであること。 |
(十五) |
常用の電源のほか予備の独立の電源からも給電することができるものであること。 |
(関連規則)
船舶検査心得
146−34−6.0
(a)第一号の「遭難周波数」とは、チャンネル70をいう。
(b)第一号の「有効確実に受信できるもの」とは、次に掲げる要件に適合するものをいう。
(1)受信した呼出しに含まれる情報を文字で表示できるものであること。
(2)受信機入力起電力が1マイクロボルトの信号を受信したとき、誤字率が1×10-2以下であること。
(c)第三号で引用する(注)第146条の34の4第(一)号の「管海官庁が適当と認める場所」とは、航海船橋内の操舵室及び当該室と隔壁(明らかに部屋を構成するように設けられた壁を含む。)で区切られていない海図室等の区域をいう。ただし、当該区域において遠隔制御装置により次のことが行える場合には、この限りでない。
(i)船舶及び陸上又は船舶相互間の通信
(ii)遭難通報の作成・発信(例えば、遭難位置の入力及び遭難信号の発信をいう。)
(d)第三号で引用する(注)第146条の34の4第(十)号で「受信された遭難情報を読み出されるまで記憶しているものであること。」の「記憶」の容量は、受信された遭難呼出しが直ちに印刷されない場合には、20件以上の遭難呼出しを記憶できること。
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