日本財団 図書館


(関連規則)
船舶検査心得
(船灯等)
146−4.1(a)電気船灯以外の船灯は、できる限りこの項の規定に適合するものであること。
146−4.2(a)内側隔板は、船舶の恒久的構造物を利用して差し支えない。
(b)内側隔板の形状及び寸法は、次のように取り扱うこと。
(1)平成10年7月1日前に型式承認を受けたげん灯に対する内側隔板の形状及び寸法は、旧船灯試験規程第2図の規定に適合するものであること。ただし、平成10年7月1日以降に当該型式承認を受けたげん灯について、内側隔板に係る変更を行った場合は、この限りでない。
(2)(1)のげん灯以外のげん灯に対する内側隔板の形状及び寸法は、当該隔板を取り付けた状態において、当該げん灯の灯光が第146条の4第1項の規定に適合することができるものであること(図146−4.2〈1〉参照)。
 
〔参考〕
図146−4.2〈1〉
 
 
第146条の5 船灯は、その射光が妨げられるおそれのない位置(停泊灯以外の全周灯(海上衝突予防法第21条第6項に規定する全周灯をいう。以下同じ。)にあっては、その水平方向における射光(隔板を取り付けることその他の方法により、2個の全周灯を一海里の距離から1の灯火として視認できるように設置する場合にあっては、当該2個の全周灯による射光)が6度を超えて妨げられるおそれのない位置)に設置しなければならない。
 
2. マスト灯を設置する位置は、次に掲げる要件に適合するものでなければならない。
(1)船の中心線上であること。
(2)高さは、次の表の上欄に掲げる船舶の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げるものであること。
 
区分 高さ
全長20メートル以上の船舶 1. 前部マスト灯(マスト灯を1個のみ設置する船舶にあっては、当該マスト灯、前部に1個のマスト灯を設置する船舶にあっては、当該マスト灯、前部に2個又は3個のマスト灯を垂直線上に設置する船舶にあっては、そのいずれか1のマスト灯をいう。以下この条において同じ。)にあって、後部のいずれのマスト灯よりも4.5メートル以上下方で、上甲板(最上層の全通甲板をいう。以下この条において同じ。)上6メートル(最大幅が6メートルを超える船舶にあっては、最大幅又は12メートルのいずれか小さい値)以上の高さ。ただし、告示で定める船舶の前部マスト灯にあっては、前部マスト灯とげん灯を頂点とする二等辺三角形を当該船舶の船体中心線に垂直な平面に投影した二等辺三角形の底角度が27度以上となる高さとすることができる。 2. 後部マスト灯(後部に1個のマスト灯を設置する船舶にあっては、当該マスト灯、後部に2個又は3個のマスト灯を垂直線上に設置する船舶にあっては、そのいずれか1のマスト灯をいう。以下この条において同じ。)にあっては、前部のいずれかのマスト灯よりも上方であって、通常のトリムの状態において船首から1,000メートル離れた海面から前部マスト灯の上方に分離して見ることができる高さ
全長20メートル未満の船舶 前部マスト灯にあっては、げん縁上2.5メートル以上の高さ
 
(3)前部マスト灯及び後部マスト灯は、他のいずれの船灯(マスト灯及び操船信号灯を除く。)より上方であること。ただし、海上衝突予防法の規定により1個の白灯及び2個の紅灯又は3個の紅灯を垂直線上に掲げることとされる場合における当該白灯及び紅灯は、前部マスト灯より下方に設置することが困難なときに限り前部マスト灯又は後部マスト灯より上方に設置することができる。
(4)後部マスト灯を設置する船舶にあっては、船首から前部マスト灯までの水平距離は、当該船舶の全長の4分の1以下、前部マスト灯から後部マスト灯までの水平距離は、当該船舶の全長の2分の1(全長が 200メートルを超える船舶にあっては、100メートル) 以上であること。
(5)前部マスト灯のみを設置する船舶にあっては、前部マスト灯は、船体中央部より前方(全長20メートル未満の船舶にあっては、できる限り前方)に設置しなければならない。ただし、管海官庁が当該船舶の構造等を考慮してやむを得ないと認める場合は、管海官庁の指示するところによるものとする。
 
3. げん灯を設置する位置は、次に掲げる要件に適合するものでなければならない。
(1)上甲板上の高さは、前部マスト灯の上甲板上の高さの4分の3以下であること。
(2)全長20メートル以上の船舶にあっては、前部マスト灯より前方でなく、かつ、げん側又はその付近であること。
 
4. 両色灯を設置する位置は、次に掲げる要件に適合するものでなければならない。
(1)船の中心線上であること。
(2)前部マスト灯より1メートル以上下方であること。
 
5. 2個の停泊灯を設置する場合における当該停泊灯の位置は、次に掲げる要件に適合するものでなければならない。
(1)前部の停泊灯は、後部の停泊灯より4.5メートル以上上方であること。
(2)全長50メートル以上の船舶にあっては、前部の停泊灯の上甲板上の高さは、6メートル以上であること。
 
6. 海上衝突予防法の規定により2個又は3個の船灯を垂直線上に掲げることとされる場合における当該船灯を設置する位置は、次に掲げる要件に適合するものでなければならない。
(1)各船灯の間隔及び最下方の船灯の上甲板上の高さ(全長20メートル未満の船舶にあっては、げん縁上の高さ。以下同じ。)は、次の表の上欄に掲げる船舶の区分に応じ、それぞれ同表の中欄及び下欄に掲げるものであること。ただし、引船灯及び船尾灯を掲げることとされる場合における当該船尾灯の上甲板上の高さについては、この限りではない。
 
区分 間隔 高さ
全長20メートル以上の船舶 2メートル以上 4メートル以上
全長20メートル未満の船舶 1メートル以上 2メートル以上
 
(2)3個の船灯を掲げることとされる場合にあっては、各船灯の間隔は、等しいものであること。
(3)第2項第3号ただし書の規定により、前部マスト灯又は後部マスト灯より上方に設置することができることとされた1個の白灯及び2個の紅灯又は3個の紅灯を設置する位置は、次に掲げる要件のいずれかに適合するものであること。
  イ. 後部マスト灯より上方であること。
  ロ. 前部マスト灯より上方であり、かつ、後部マスト灯より下方であって、船の中心線との平行距離が2メートル以上であること。
7. 操船信号灯を設置する位置は、次に掲げる要件に適合するものでなければならない。
(1)船の中心線上であること。
(2)後部マスト灯を設置する船舶にあっては、高さは、次に掲げるもののいずれかであること。
  イ. 後部マスト灯より2メートル以上上方
  ロ. 後部マスト灯より2メートル以上下方で、かつ、できる限り前部マスト灯より2メートル以上上方
(3)後部マスト灯を設置しない船舶にあっては、前部マスト灯より2メートル以上上方又は下方であること。
 
(関連規則)
船舶検査心得
146−5.0
(a)船灯の位置は、その光源の中心を基準として決定すること。
(b)上甲板上の高さは、当該船灯を通る垂直線の下方の上甲板から測るものとする。
(c)上甲板のない船舶についての本条の規定の適用に当たっては、「上甲板」とあるのは「舷縁」と読み替えるものとする。
(d)通常は、船体に固定しておかずに必要の都度掲揚することを認められている可搬式の船灯(例えば紅灯)については、本条の規定に適合する位置に容易に設置可能となるような措置が講じられていること。
 
146−5.1
(a)停泊灯の位置については、できる限り高い位置とすることのみで差し支えない。
 
146−5.2
(a)第5号の「管海官庁が当該船舶の構造等を考慮してやむを得ないと認める場合」とは、次に掲げる船舶の場合とし、当該船舶のマスト灯は、できる限り前方に設置することとする。
  (1) 船体中央部より前方の甲板において作業を行う船舶であって、マストを設置することにより当該作業を行うことが困難となる船舶
 例:定置漁業、養殖漁業、採介藻漁業に従事する漁船、起重機船
  (2) 操船場所が船体中央部よりも後方にある船舶であって、当該場所の前方にマスト灯を設置することが構造上困難なもの又は船橋視界の制限若しくは雨滴等によるマスト灯の射光の反射により航行上危険と判断される船舶
 例:高速旅客船
  (3) 甲板室頂部におけるレーダー・アンテナその他の機器の配置の関係により、マスト灯を船体中央部より前方に設置することが困難な船舶
 例:巡視艇、漁業取締船
 また、上記以外の船舶であって、マスト灯を船体中央部より後方に設置しようとするものについては、資料及び意見を添えて、首席船舶検査官まで伺い出ること。
 
146−5.6
(a)第3号の「1個の白灯及び2個の紅灯」又は「3個の紅灯」とは、操縦性能制限船又は喫水制限船が垂直線上に掲げるものをいう。







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION