2・11 船内通信装置
船に使われる通信、警報装置は船の自動化を含み多種多様である。したがって、それらのすべてを述べることは困難なので、本書ではおもに従来から使われている代表的な装置について述べる。
電気式エンジンテレグラフはシンクロ電機又はランプを使った有線式通信機で操船場所(主として操舵室)と主機関操縦場所との間に設けられ、機関の運転状態の指令伝達に用いられる。一般的なシンクロ電気式テレグラフは図2.134に回路例を示す。
なお、舵角指示器はシンクロ電機の同期性を利用したものであり、図2.135に一般的な回路を示す。
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図2.134 シンクロ電気式エンジンテレグラフ(例)
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図2.135 シンクロ電気式舵角指示器(例)
船内の各重要箇所間の連絡に電話機が使われる。電話装置は、電源の有無、交換方式によって次の種類がある。
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図2.136 自動式電話機の回路例
(1)自動式
自動交換機に電話機を接続して系統を構成し系紡内のどの電話機からでも他の電話機へダイヤル又はプッシュボタンにより呼出し、通話ができるものである。電源はAC100VとDC24Vがよく使われる。
並列接続(同一番号同時通話不能、二線引)、二共同接続(別番号同時通話不能、三線引)等を採用すれば公称回路数以上の電話機が使える。図2.136は自動電話機の回路の一例を示す。
(2)共電式
電話機を継電器箱又は転換器箱と接続し、1:1、1:2、・・・1:5等の系統を構成し、親子間で呼出し、通話ができるものである。電源は普通DC24Vである。
図2.137は共電式電話機及び1対1継電器箱の回路の一例を示す。
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図2.137 共電式電話機及び1対1継電器箱の回路例
(3)無電池式
この電話機は電磁形受話器に向かって音声を発すると振動板が振動して、音声線輪と鎖交する磁束が変化して音声線輪に音声電圧が誘起される。この電話機の特徴は、電源を使わずに通話ができる点にある。
図2.138は無電池式電話機の回路の一例を示す。
図2.138 無電池式電話機の回路例
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図2.139 インターホンの回路例
(4)インターホン
必要な数の電話機の同一記号の端子をすべて並列に接続し、呼出しはロータリスイッチで相手を選び、押釦スイッチを押し相手番号の線に+が送出され、相手方の電話機の電鈴を鳴らす、相互に送受器をとると通話ができる。
図2.139はインターホンの回路の一例を示す。
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