付録2 国際単位系(SI)
以下の単位に関する説明文及び表は、“通商産業省(現経済産業省)SI単位普及推進委員会平成11年3月発行”及び“HS2001ハンドブック”を基に、抜粋し調整したものである。
SIの内容
SIの八つの基本単位及び組立単位とSI単位の10の整数乗倍を示す接頭語から構成されている。(表1参照)
組立単位−SIにおける組立量の単位、基本単位を用いて代数的な方法で表わされるもののほかに、固有の名称を持つものもある。( 表4参照)
接頭語−SI単位の10の整数乗倍を構成するための倍数に用いる接頭語。( 表3参照)
SI以外の単位−SIに含まれない単位であるが、実用上の重要さから併用できる単位及び特殊な分野での有用さから併用してもよい単位がいくつかある。これらは 表5、 6に示してある。
SIの記号の使用上の注意事項
(1)単位記号は立体文字で、一般には小文字で表わされる(m メートル、S秒)。
ただし、固有名詞から導かれた単位記号の第1番目の文字は大文字とする(Aアンペア、Wbウエーバ)。
(2)単位記号には終止符(、.)をつけない。
(3)単位記号は複数に対しても変化しない(2cmとし、2cm sとはしない)。
(4)量を表す全数字の後には、その数字と単位記号との間に、活字の幅の1/2だけの間をあける。
(5)量を表す数のけた数が多い場合には、3けたごとに区切って活字の間の1/4だけの間をあけて書き、コンマをつけない。ただし1000オーダの数はどちらでもよい。
例 101,325→101 325
(6)組立単位が二つ以上の単位の積で構成されているときは、乗法の記号としての(・)で表わすか、混同のおそれがなければ省略してもよい。次のいずれかによる。
例 N・m N・m Nm:ニュートンメートル
mNと書けば、これはミリニュートルであるから接頭語の記号と同一の単位記号を用いる場合には、特に注意することが必要である。
(7)組立単位が一つの単位を他の単位で除して構成されている場合には、次のいずれかによる。
(8)どんな場合でもカッコをつけることなしに斜線を同一の行に二つ以上重ねない。
例 m/s/s 不可 m/s2 m・s−2 可
(9)接頭語の記号は、立体文字で接頭語と単位記号との間に字間は設けない。
例 μm
(10)単位の整数乗倍の記号に指数がついたときは、その指数は単位記号及び接頭語の記号の全体に適用される。
例 1cm3=(102m)3=10−6m2
1μs1=(10−6s)−1=106s−1
(11)合成した接頭語は用いない。
例 m/μm 不可 nm 可
(12)例外として、質量の単位(kgには接頭語kを含んでいる。)の10の整数乗倍の名称と記号は、グラム(g)に接頭語をつけて構成する。
例 10−6kg=10−3g=1mg 可、1μkg 不可
(13)SI単位の10の整数乗倍は、数が実用的範囲に入るような、便利な大きさのものを選ぶ。原則として数が0.1と1000との間に入るように選ぶ。
例 |
1.2×101 N |
12 kN |
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0.00391m |
391 mm |
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1401Pa |
1.401kPa |
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3.1×10−8s |
31ns |
(14)ある種の量については慣例として同一の整数乗倍を用いる。例えば、機械製図においては寸法はミリメートルを用いる。
表1 SIの構成
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