(3)作業方法
MBO型プラグ及びDNP型プラグの作業の手順を次に示す。
(a)ケーブルの切断
ケーブル長を計測し、切断箇所を決め、切断する。なお、切断の前に、(f)のかしめ部分に使用する収縮チューブを適当な長さだけ挿入しておく。
(b)ケーブル被覆のストリップ
ストリッパを用いて、全プラスチック光ファイバコードのジャケット(ポリエチレン)を、MBO型プラグで約15〜20mm、DNP型プラグで約7mm、はぎ取る。このとき、ストリッパの刃で光ファイバに傷を付けないように真すぐに引張る。
(c)ファイバ心線の挿入
MBO型プラグの場合、心線をプラグに差し込んだ後、ジャケット(ポリエチレン)の部分をクリンピングツール(かしめ機)でかしめる。プラグをより強力に固定する場合は、接着剤クイックボンド30又はセメダインハイスーパEP−330を少量塗布した状態でプラグフェルール内に差込み、硬化する前にかしめを行う。
DNP型プラグの場合、プライヤを用いて、プラグの後方の5〜8mmの位置でケーブルを軽く挟んでプラグに挿入する。この操作を4〜5回繰返し、少しづつ挿入する。ファイバ心線がプラグの先端から約5mm出たところで挿入が完了する。
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注1 |
ケ−ブルを強く挟み込むとファイバに損傷を与える。 |
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1回当たりの挿入長さを大きくすると、心線を座屈させる恐れがある。 |
3 |
ケーブルの被覆がプラグスロットに入り込まない位置で挿入終了。 |
(d)ファイバ余長の切断
MBO型の場合、カッタの穴にプラグの先端を差込んで、ファイバ心線を切断する。(切断した後は、プラグの先端から約0.5mm突出した状態になる。)
DNPの場合、0.4mm厚のスペーサを入れたカッティング治具に心線及びプラグを挿入し、治具の表面にならってナイフによりファイバ心線を切る。
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(e)端面処理
プラグの先端から突出した部分(約0.5mm)を熱板へ垂直に軽く押しつけた状態を保ち、レバーを押して、MBO型プラグで5〜10秒間、DNP型プラグでは約4秒間熱板で加熱する。(加熱ヒータが熱板に接触し、ファイバの先端が成形される。)
フラグの先端を熱板に密着させたままの状態でレバーを離し、約5〜10秒間冷却する。
(f)あらかじめ挿入しておいた収縮チューブを、かしめ部分に被せて、ヒートセットする。
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