3.2 検証
前項までの変更したモデルの検証を行った。検証は、降水過程と地表面過程について行った。
検証は沿岸・内湾での海霧予測の実用化研究(平成13年度事業)で雨霧の代表日として計算した1998年5月17日について行うのが適当である。しかし、1998年は初期値・境界値として入力する気象庁GPVデータの高度5000m以上の配信が24時間分で、25時間以降の境界値を与えることが困難だった。したがって、データの配信が51時間に変更された2000年以降から検証日を再抽出した。
検証日は、以下の2つの条件を満たす2002年5月9日〜11日とした。
(1)瀬戸内海で雨霧が発生した。
(2)低気圧や前線が四国付近を通過した。
2002年5月9日の四国地方は、午前中は晴れていたが、前線の北上に伴い次第に天気は悪化し、夜から雨が降り始めた。10日は1日中雨で、10日の夕方頃前線を伴う低気圧が四国南端を通過し強い雨を降らせた。11日は、雨が止み瀬戸内海では午前中、霧が発生した。
次ページ以降に、低気圧が通過した10日を中心とした天気図・レーダ図を示す(表3.2.1、図3.2.1〜3.2.3)。図3.2.4のレーダから10日の15時頃に四国南端を低気圧の寒冷前線のエコーが発達しながら通過していることが分かる。
表3.2.1 2002年5月9日21時〜2002年5月12日3時の天気図
2002年5月9日21時 |
 |
2002年5月10日3時 |
 |
2002年5月10日9時 |
 |
2002年5月10日15時 |
 |
2002年5月10日21時 |
 |
2002年5月11日3時 |
 |
|
|