別添3
中国の大学からの声
寧波大学外語学院日本語学部 3年 李愛玲
ご寄贈いただいた心のこもった本を読みながら心の底から清泉が湧いてくるような爽快さと甘美な思いを感じておりました。私は、それらの本がもたらしてくれる“黄金屋 千鐘粟”(ともに故事逸話から引用した立身出世を象徴する言葉)に感動しただけではなく、皆様方の深い友情と温かい思いやりにも心を動かされたのです。
これらの本は、論文を執筆する際には的確な資料として私達を全面的にサポートしてくれるものであり、また、私達の余暇の生活を多様多彩にしてくれるものであり、日本語を学ぶ学生にとって受益の大きいものであります。これらの本のお陰で私たちは日本の文化、風土・人情、日本の現状、日本人の考え方などについてより深く理解することができるようになりました。
私達は皆様方と直接交流することはできませんけれども、本の中に記されている言葉や文字を通じて皆様方の心の声を読み取ることができました。長い夜に膝を交えて語り合っているように、文字から溢れてきたのは皆様方の深い思いやりの気持でした。すべての本の中に皆様方の暖かい気持を感じることができました。
寧波大学外国語学院日本語学部 3年 徐 萍
(図書目録編集の際、ボランティアとして翻訳を担当)
ご寄贈いただきました図書の書名の翻訳を始めた当初からとても親切さを感じました。翻訳作業の初日のことです。作業中に、同級生が突然大声を出して叫びました。「ああ、これは福沢諭吉氏の“学問のすすめ”ではないか!」と。みんなが作業の手を止めてその本を手にしたまま、それをなかなか手放すことができませんでした。それは私達にとって教科書から学び、耳では慣れ親しんでいるものではありましたが、遥かな彼方にあるものという距離感が依然として存在しておりました。けれども、自分の目の前にあって実際に手にすることができた時、初めてその距離感はゼロに近いものとなりました。
これらの貴重な図書・資料の中には、夏目漱石等の優れた作家の作品が見つけられただけではなく、ベストセラーとなった「チーズはどこに消えた?」などの本も見つけることができました。その他に歴史、人文関係の資料もあり、参考資料としてとても役立っております。分からないことが出てきても、そこで資料を調べれば、まず失望させられることはありません。この時こそ、日本語というツールを借りてより広い空間に飛び込む時です。そして、この広い空間こそ、私達と別文化を結び付ける世界であり、その広大さは自我という存在の狭小と無知を覆うものであります。そこに近づけば、心の不安と戸惑いを感じるや否や、常に沸き上がる力強さを感じることができます。これらは私達の学習意欲と知識吸収欲の原動力となっております。私の理解力と包容力で日本の文明を学ぼうとする時、世界各国の文明の成果に対する尊重と理解も同時に学ぶことになるのです。
干里遥遥から貴重な図書と資料を送っていただきましたこと、そして私達のためになされたすべてのご努力に対して、心からの感謝を申し上げたいのです。これらの図書・資料は私達の良き教師に、また良き友人になっているということをお伝えしたいと存じます。
寧波大学日本語学部 3年 陳 剛
多分野に亘る沢山の貴重な図書はとても役立っております。
例えば、日本語で書かれた小説からは、日本文学の伝統的な表現、微妙な趣、作家の個性的な作風などを肌で感じることができましたし、多くの新しい単語と美しい表現も学ぶことができました。さらに、歴史の各時代における日本の一般庶民の生活習慣、思想、意識をより深く理解することもできました。
また、経済・法律に関する日本語版の著作は、私達の視野を広げ、日本語の語学力だけではなくそれぞれの分野の知識までも充実してくれるものでした。これらを通して日本の経済理論、法学思想を直に学ぶことができました。つまり、汁も味もそのままオリジナルの状態で、本来の姿を了解することができたのです。これらを読むことにより私達の思考はより活発なものになりました。
「歴史全集」、「朝日新聞縮刷版」、「国語の教科書」、医学、農学、理学等の各分野の専門書についても、日本語学部の教師と学生は言うまでもなく、その他の学部の教師と学生にも、研究・学習の参考資料として役立っていると言うことができます。
寧波大学外国語学院日本語学部 3年 応 麗
日本語を学んでいる私達中国の学生にとって、頂いた日本語の図書は学習意欲を掻き立て学習効果を検証してくれるものであるだけではなく、教室では得られない知識と学習のテクニックをもたらしてくれるものでもありました。日本語の学習においては単語と文法を学ぶだけでは充分ではありません。むしろ、日本の文化、日本の習俗、そしてそれらの背景を理解することの方が重要であると考えます。寄贈書籍は小説、新聞、ジャーナル、辞書、専門書など広範囲に亘るものですが、私達に多彩な世界を見せてくれるものでした。これらは知識の殿堂へと通じる階段であり、世界を映す窓でもありました。
日本語を学ぶ私達にとっても、学内のその他の学部の学生にとっても、非常に受益が大きいものとなっています。と言いますのは、これらの大部分は会計学、マーケティング、化学、医薬、工業技術などの専門書であるからです。間違いなくこれらは、各専門分野の教師・学生にとって、非常に信頼できる参考書であり有益な資料であります。これらは、私達の視野を広げてくれるものであり、知識を豊かにしてくれるものであり、なかなか得がたい貴重なのであります。
私の経験をお話しますと、書架の前に立ちそこに並べられているものが全て日本語版の書籍だと気付いた時、まるで大きな宝蔵を見つけたような興奮を覚えました。重厚感のある「朝日新聞縮刷版」、「窓際のトットちゃん」をそこに見つけることができました。前々からずっと読みたいと思っていた書籍をたくさん見つけたのです。これらは、私の勉強にとっても、今後の私の職業と人生にとっても、非常に有益なものであります。残念なことに、これまで読んだことのある書籍は余り多いとは言えませんが、今後の歳月の中では機を逃さずにできるだけ多くの本を読んでいきたいと考えております。
寧波大学外国語学院日本語学部 3年 毛 欣
ご寄贈いただきました本は私達に学習と読書のための絶好の場所を提供してくれました。学生達は、授業の合間や週末など遊ぶ暇も惜しんで、続々と図書館を訪れるようになりました。真剣に日本語版の本を読み、その中から様々な知識を吸収しております。
これまで日本についての認識は常に中国語を通じたものでしたが、図書を頂いてからは、直接日本語を通して日本について的確に認識することが可能になり、各分野の知識をリアルに理解し学習することが出来るようになりました。このことは同時に読書力を高め視野を広げることにつながり、読書量の不足と閲覧資料の不足を補うことになりました。また、私たちの資料調査、学問研究に対しても便宜を与えてくれるものとなっております。
長春師範学院日本語学部 3年 趙小梅
財団法人 日本科学協会から我が長春師範学院図書館へ様々な日本語の書籍を贈っていただきましたことに本当に感謝致しております。
我が大学の日本語学部の学生にはひとつ大きな悩みが有ります。それは日本で出版されたオリジナルの図書が本当に少ないということです。そのため、普段の学習においても不便な思いをすることは度々で、なかなか満足いくようには捗りません。私は今学期から大学院受験のための準備を始めておりますが、しばらくの間、貴協会から頂きました「日本文化史」(家永三郎著)、「日本語」(金田一春彦著)を読むことに没頭してしまいました。お蔭様で、日本の事情だけではなく、日本の文化・歴史についても深く理解し、それらを生きた知識として自分の中に取り込むことが出来たような気がいたします。貴重な図書をお贈りくださいました日本科学協会に対しまして心から感謝の意を表します。
もし、可能でありましたら欲張りのようで恐縮ですが、常用国語便覧のような参考書籍も頂ければ有り難いと思っております。
以上、乱筆をお許しください。
長春師範学院日本語学部 3年 王 涛
先日、図書館に日本からの寄贈図書がたくさん届いたという話を友人から聞き、非常に嬉しく感じました。日本のことについては、随分前から興味を持っておりました。特に、日本の歴史や文化などには深い関心を持っておりましたが、残念なことに、私達の大学の図書館には日本に関する図書は余り無く、思うように読書することも叶いませんでした。
先日、本を借りるため友人と共に図書館へ行ってみました。そこには日本語で書かれたたくさんの本が並んでおりました。そして、歴史、小説、詩歌、社会、文化など、各分野の色々な本が実際に目の前に揃っている様は私を感激させるものでした。私は日本史に関する本を何冊か借りて帰りましたが、それらはとても面白い本であると感じました。これらの本を読むことによって、私は日本について色々なことを理解することが出来るようになりました。これからも日本語をより深く勉強するためにも、もっともっとたくさんの本を読みたいと思っております。
長春師範学院日本語学部 3年 朱明明
私は中学校から日本語の勉強を始めました。その時からずっと、日本のことについては深い興味を持っております。
大学に入学して、日本語学部の学生となりましたが、もう教科書から学ぶ日本についての知識・情報だけでは満足することができなくなってしまいました。日本を多面的に理解するために、色々な日本の本を読んでみたいと思っております。けれども、中国においては日本語学習者は英語学習者より遥に少ないので、日本に関する知識・情報が得られる本は余り有りません。たとえ、そうした本が書店とか図書館などに有ったとしても、そのほとんどは中国語に翻訳されたものなのです。日本で出版された原典から学ぶことにより、日本の色々な面に関してもっと直接的に理解したいのです。
大学の図書館の1階に新しい日本語の資料室がありますが、現在、そこにはたくさんの日本の本が並べられております。日本の歴史の本、文化の本、経済の本、文学の本、その他にも色々な本があります。これらの本を日本科学協会は中日両国の交流のために贈って下さいました。このことは私達にとってとても幸せなことです。
将来、私は大学院に進み、そこで日本の歴史や文化を専攻しようと思っております。早速、贈っていただいた本を借りて読んでみましたが、日本についての色々な情報を得ることが出来、本当に助かりました。これらの本を可能な限り活用し、私の日本に関する知識・情報をもっと広められるよう努力したいと思っております。
長春師範学院日本語学部 3年 任 賀
友達の話によると、大学の図書館の1階に新しい書庫ができて、そこは日本語の本でいっぱいだそうです。それを聞いて私は嬉しくてたまりませんでした。昼食も食べずに、本を借りようと図書館へ急ぎました。
私は日本の文学に深い興味を持っております。特に明治時代、つまり近代の夜明け頃の作家と作品がとても好きです。大学に入ってからですが、川端康成の「雪国」と夏目漱石の「坊っちゃん」を読んだことがあります。
図書館の本棚には日本文学に関する本がたくさん並べられております。そこから私は「日本文学史」と「美妙学」を選びました。日本の美学を研究するために、西周の「美妙学」を読みたいと思っておりました。けれども、どこの書店で探しても見け出すことは出来ませんでした。とても残念なことだと感じました。でも今は、日本科学協会のお蔭でそうした本も私達の手の届くところに有ります。ご厚意を無にしないように一生懸命勉強しなければならないと思っております。
図書館に所蔵されている寄贈図書の中には色々な分野の本が有ります。文化や歴史や生活習慣に関する本も有るという話を聞きました。これらの本を通して日本を多面的に知ることは、日本語を学んでいく上でも大いに役立つと考えます。
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