3.9 構造図に用いられる記号・略字
構造図に慣例的に用いられる記号および略字を以下に説明する。
第3.5表に鋼材に関するものを、第3.6表に鋼材の加工に関するものを、第3.7表に寸法線に関するものを、第3.8表に構造部材に関するものを、第3.9表に構造上の指示に関するものを示した。
第3.5表 鋼材に関する記号・略字
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(アルファベット順) |
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第3.6表 鋼材の加工に関する記号・略図
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(溶接記号は除く) |
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3.7表 寸法線に関する記号・略字
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第3.8表 構造部材に関する略号
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3.10 中央横断面図
中央横断面図には、船殻構造の主体となる縦強度部材(平板竜骨、外板、舷側厚板、梁上側板、甲板、舷縁山形鋼、縦通肋骨、縦通梁、中央線桁板、内底板、縁板)とその他の縦通部材(側桁板、船側縦通材、甲板下縦桁、倉口縁材、内張板、舷墻など)の配置と寸法とを示し、また助板、肋骨、甲板梁、外側肘板、梁肘板、肋材防撓材などの横強度部材の配置と寸法を記入し、船殼の構造様式を規定するもっとも重要な構造図である。図面には、右側に船体中央部の船倉部、左側に同じく機関室の横断面を中心線の片側だけ画く。船尾機関船では、機関室の中央附近の断面を画く。機関室断面には、主機台、補機台、甲板、機関室囲壁、船楼、甲板室などの構造も画く。横式構造のときは二重底は、主断面に実体肋板を含ませ、別に組立肋板の部分のみを下方に画く。縦式構造のときは、主断面に肋板のない所を示し、別に実体肋板、特設肋骨、特設梁からなるトランスリングの部分を右側に示す。
普通肋骨と深肋骨の交互にある場合は、両肋骨を主断面に重ねて画き、別に両者の関係を平面図(鋼材構造図)で示す。その他、側桁板の配置、中心線桁板、中心線内竜骨の構造、船底縦肋骨の配置などを断面図で示すことがある。
図面の右上方には、主要目(船の長さ、幅、深さ計画喫水、肋骨心距、船級等)、ぎ装数、ぎ装品(錨、錨鎖、錨索、挽索、大索など)などを付記する。また左側に鋼材材料表を設けることがあるが、これは「所要鋼材表」として別紙とするのが便利である。
3.11 鋼材構造図(鋼材配置図)
中央横断面図を線図の正面線図に対応させるならば、鋼材構造図は、側面図および半幅平図面に相応するもので、両図が揃って三面図になる。鋼材構造図は外板を除いた長さ方向の構造方式と部材寸法を示すものとなり、船こく構造各部の詳細図面作成の指針となる重要な図面である。
上から中心線縦断面図(二重底内の助板配置、特設肋骨、梁柱位置、甲板の配置などが図示され、肋骨、特設肋骨の寸法が示される)、各甲板平面図(操舵室頂部、航海船橋甲板、船橋甲板船首楼甲板、船尾楼甲板、上甲板、第二甲板、)の平面図(甲板の板割りと寸法、甲板梁の寸法、隔壁、鋼製壁の位置、甲板下縦桁と梁柱の配置)、一番下方に二重底平面、または単底内面(内底板の板割りと寸法、助板の位置、中心線桁板、側桁板の寸法、外側肘板の位置、二重底内タンクの区画、単底上面の構造)の順に配置する。また船首尾防撓構造の横桁の平面図、特別な位置の断面なども附記することがある。
構造規則による部材寸法の与え方は、中央部、首尾部、その間、船首船底補強部など長さ方向に区分があるから、縦断面図の下に、船体中心、0.4L船体中心、0.5L船体中心、0.1L、0.125L、0.15L、0.2L、0.25Lなどの箇所を指示しておくと便利である。
ブロック建造の際のブロックの分割箇所を記入しておく。右上方には船体主要目を記入しておく。
3.12 外板展開図
外板展開図は、鋼材構造図に表われない平板竜骨、船底外板、船側外板、舷側厚板、船楼外板、舷墻板などの板割りと寸法を示すのが主体で、横縁(バット)および縦縁(シーム)の配置とそれぞれの板の展開寸法が決められる。外板に取付けられる船底縦肋骨、側桁板、湾曲部竜骨(ビルジキール)、二重底縁板、船側縦通材、肋骨、隔壁の位置も示される。船首船底補強部の範囲も示され、また外板ブロックの分割位置も記入される。
本図は右舷側の外板を原則として示すこととしている。縮尺が横方向を縦方向の2倍にとってあるから(縦1/100 横1/50)、船首尾の形状は実際と大分ちがい、正確な板の寸法は書き入れない。
外板の開口部の補強、船楼端部の補強の指示が本図の重要な事項となる。
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