平成14年度
ISO文書STEP船用AP216 Ship Moulded Forms
調査解析報告書
平成15年2月
ユニバーサル造船株式会社
1 はじめに[SHI]
1.1 対象文書
本書は下記ドキュメントについて解説を行うこと、および2003年1月はじめの時点での審議状況を説明することを目的に作成された。
DRAFT INTERNATIONAL STANDARD ISO/DIS 10303-216
ISO TC184/SC4
Voting begins on 2001-12-06 Voting terminates on 2002-05-06
Industrial automation systems and integration:
Product data representation and exchange:
AP216
Application Protocol:Ship moulded forms
1.2 本報告書の構成
本書の構成は、目次に示したとおりである。
本書は、DIS審議文書を対象としてAP216の概略からARMまでを、最新の審議状況を織り込みながらまとめたものである。
最初に、本章で国際会議におけるAP216の状況や審議事項と、AP216の概略をまとめる。次に2章ScopeでAP216の取扱う範囲を明確にする。3章AAMにて船舶のライフサイクルの中でのAP216の範囲、位置付けおよびActivityを明確にする。次に4章UoFで機能単位の説明を行う。その後UoFをグループに分け、それぞれのグループについて5章で例を用いてARMの解説を行う。6章では適合性条件について、7章では審議された技術的な問題の解説を行う。最後に8章でテストケースシナリオについて解説を行う。
本報告書の対象文書は、2001年12月にDIS審議対象文書としてリリースされたもので、AP218のARM及びAIMと整合性が取られた最新文書である。一昨年度調査解析の対象文書としたN871と比べると、変更点は下記のとおりで、本報告書ではこれらの変更点を反映させてある。
 削除されたUoFは以下の5つ。
 data_time_resources
UoF
 Measures_resources
UoF
 Organization_resources
UoF
 Representations
UoF
 shape
UoF
 追加されたUoFは以下の1つ。
 hull_class_applicability
 |
AIMは14個が削除され、25個が新たに追加されている。それに伴い、マッピングテーブルも修正されている。 |
 マッピングテーブルにマッピングマクロが使われている。
 従来ワーキングドラフトで使われてきたマッピングテーブルが正式に反映された。
本年度の作業方針は、ESTEPから出されたテストケースシナリオに関する報告書に重点を置き文章解析を行った。
その他、AP216は2001年12月にDIS投票が行われた。その際提出したコメント内容を1.4章に掲載する。
1.3 国際会議での審議事項
1999年度〜2002年度に行われた国際会議に於けるAP216の状況を下記に示す。
1.3.1 サンフランシスコ会議(1999/1/24-29)
 ARM(Ver1.10:最終更新02-Dec-98)をフリーズ。以降、大きなissueはない。
 マッピングテーブルは完成に近い。今回の会議にてレビューを行った。
 今後は、マイナーチェンジのみと想定。
 AIMは20%完成。WHEREルール等、大幅な追加修正の必要がある。
 99年6月(SEASPRITEプロジェクトの終了時期)までにCD文書を準備。
 ATS316のドラフト第1版が作成された。まだ不完全で、作業の続行が必要であるが、契約は完了し、資金がない。
1.3.2 リレハンメル会議(1999/6/6-11)
 ドラフト文書のARMおよびBBを更新。
 全てのEXPRESS
rules(mapping rules)の作成が完了した。
 mapping
tableの開発手法にwordのマクロを利用したという紹介がなされた。
 AP216/218
mapping tablesと外部参照及び全てのmappingの整合性が確保された。
 CDドラフトの完成は7月末を予定。
1.3.3 ニューオーリンズ会議(1999/11/7-12)
 ARM、AIM、shortformを含むCDドラフトN789が8月にリリース。
 AP218との間でUoFの調整が行われた。
 これに伴ってマッピング、AIM、Express-Gも更新されている。
 QC
Internal Review planのreview分担が決められた。(12月30日までに作業する)
1.3.4 メルボルン会議(2000/2/13-18)
 ニューオーリンズ会議にて分担が決められたQC-Checkの報告がされた。
 この結果を検討し、2000年6月にCD
ballotを開始する予定。
 新規ドキュメント群を作成するための手法として、Critical
Path Analysisが使われた。
1.3.5 ボルドー会議(2000/6/25-30)
 ISO
Meetingに先駆けて、ボルドーにてworkshopが開催された。
 QC
Internal check reviewが行われ、8 issuesの解決が必要。
 workshopの結果を盛り込んだCD
document(N871)を6/22にリリース予定。
 7月にCD
ballot phaseに入る予定。
1.3.6 チャールストン会議(2000/10/15-20)
 2000年7月に、CD
document(N871)が発行された。
 N871を対象として、CD投票が2000年9月から開始。2001年1月に完了予定。
 ボルドー会議以降、8
IssuesがOpenとなっている。
1.3.7 フンチャル会議(2001/02/18-23)
 CD
ballot comments(60 issues)のReview & resolution meetingが、ISO meetingに先駆けて、2/16〜2/17にフンチャルにて開催された。
 13
issuesがopenになっているが、6月のサンフランシスコ会議までにDIS Ballotの準備を終了させる予定。
1.3.8 サンフランシスコ会議(2001/06/10-15)
 AP216に関連するOpen
issuesについて議論がなされ、19件についてresolutionが得られた。2件についてはDISステージに先送りとなった。
 Jesse
Cruseyにより、他のAPとの横通しを行いながらの、AP216 AAM term definitionに関する議論が行われた。用語の定義が曖昧、表現が循環しているといった字句面、概念面での指摘が主体。
1.3.9 福岡会議(2001/09/30-10/05)
 LSCはAP216
DIS ballotのために、これまでにあがったコメントの再確認と、ユーザーガイドの作成を2002/02/28までに行う予定。
 ESTEPでは、NSRPの援助を受けて1年間の期限付きでAP216の実装テストを6つのテストケースについて行う予定。
1.3.10 マイトルビーチ会議(2002/02/24-03/01)
 DIS
ballot commentsに先駆けて、advanced issues resolutionのwalkthroughが行われた。
 DIS
ballot closeは5月末の予定。
1.3.11 ストックホルム会議(2002/06/09-06/14)
 DIS
ballot commentsについて、Issues discussionが行われた。67件がclose、25件がOpenとなった。日本のcomments
7件の内、他のAPとのharmonizationを確認してから処理するとされた1件を残しその他はacceptになった。9月に米国にてWorkshopを開催し、残りのissuesを解決する予定。
1.3.12 ソウル会議(2002/11/03-11/08)
 ISEプロジェクトで実施しているAP216によるデモの紹介が行われた。船殼の設計段階における、デザインエージェント、造船所、船級協会間でのデータ交換のBusiness
Scenarioを設定している。
1.4 DIS-ballot
本報告書で調査解析の対象としている、DIS documentを対象として、AP216は2001年12月から2002年5月までの予定でCD ballot phaseに入った。
これを受けて専門分科会では、各社で分担してDIS documentについて検討を行い、出された意見をまとめて、AP216 DISに対する日本コメントとして提出することとした。
1.4.1 DIS-ballotのコメント
以下に、提出したコメントの全文を示す。
(拡大画面:50KB) |
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1 ge = general - te = technical - ed = editorial
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