2. 活動内容
STEPのSHIP AP 規格は、ヨーロッパではEMSA(Marine E-business Standards Association)が、アメリカではNIDDESC(Navy/Industry Digital Data Exchange Standards Committee)が中心となって、各種のプロジェクトを発足させ、かつ、欧米間の密接な連携により開発が行われている。そして、現在次の4つのAPが審議されている。
(1)AP215:Ship Arrangements(船体区画配置情報)
(2)AP216:Ship Moulded Forms(船型情報)
(3)AP218:Ship Structures(船殻構造情報)
(4)AP227 2ndEdition:Plant Spatial Configuration(Plant/Ship配管情報)
注)これまで検討されていたAP226(Ship Mechanical Systems)、AP234(Ship Operational Logs, Records and Messages)は何れも平成14年(2002年)11月のISO/TC184/SC4ソウル会議にてCancelとなった。AP226はAP2272nd Editionに組み込む方針が決定、AP234はAP2272ndEdition及びAP239(PLCS)への組み込みが検討されることになった。
日本では、STEP/SHIP APの規格開発を分担するには至っていないが、本STEP/船用AP専門分科会が窓口となり、ISOの国際会議やWorkshopへの参加を通して、規格開発状況の把握並びにその内容の詳細な解析調査、実装調査などを実施し、国内審議を行って、日本の意見を国際規格に反映させることに努めてきた。
STEP/SHIP APに関する活動の経緯は次の通りである。
(1)平成5年度(1993)
造船分野のSTEP/SHIP AP規格4件が平成5年(1993年)頭初のトリノ会議において新規標準化項目として採択され、国際規格原案の開発作業及び審議が開始された。
そこで、(社)日本造船工業会の御理解のもとに、大手造船7社の自己負担で次の国際会議に出席した。
アトランタ会議(2名出席<IHI、MHI>)
ベルリン会議(2名出席<HZ、SHI>)
フェニツクス会議(2名出席<KHI、NKK>)
また、専門家を招いた勉強会を3回開催した。
なお、これらへの対応は、財団法人日本船舶標準協会内のコンピュータ・アプリケーション委員会で行った。
(2)平成6年度(1994)
平成6年度から船舶振興会の補助事業として「STEPの国際標準化」が認められ、次の国際会議に出席した。
ダボス会議(2名出席<MES、MHI>)(内1名<MES>は自己負担)
グリーンビル会議(2名出席<MHI、IHI>)
シドニー会議(2名出席<IHI、HZ>)
なお、平成6年度には、STEPの審議を円滑に行うためにSTEP/船用AP委員会を設立した。
(3)平成7年度(1995)
次の国際会議に出席した。
ワシントン会議(2名出席<HZ、SHI>)
グルノーブル会議(2名出席<SHI、KHI>)
ダラス会議(2名出席<KHI、NKK>)
(4)平成8年度(1996)
次の国際会議に出席した。
神戸会議(9名出席<分科会長及び8社委員>)
トロント会議(2名出席<NKK、MES>)
チェスタ会議(2名出席<MES、NK>)
また、本年度からISO文書解析を行うこととし、主要文書の詳細な解析を各社で分担して行った。
(5)平成9年度(1997)
本年度から、1会議に3名の出席が認められ、また要望されていた出席者の固定が可能となり、各会議とも2名を固定して出席した。さらに、ワークショップにも出席した。
サンディエコ会議(3名出席<KHI、NK、MHI>)
サンディエゴAP217ワークショップ(1名出席<NK>)
フローレンス会議(3名出席<KHI、NK、IHI>)
オーランド会議(3名出席<KHI、NK、HZ>)
なお、前年度に引き続いて、ISO文書解析を各社で分担して行った。
(6)平成10年度(1998)
次の国際会議及びワークショップに出席した。
AP218インタープリテーション ワークショップ(1名出席<富士通九州>)
バートアイブリング会議(3名出席<KHI、NK、SHI>)
北京会議(3名出席<KHI 2名、NK>)
AP215/216/218ハーモニゼーション ワークショップ(1名出席<富士通九州>)
サンフランシスコ会議(3名出席<KHI、NK、NK-EXA>)
なお、前年度に引き続いて、ISO文書解析を各社で分担して行った。
(7)平成11年度(1999)
次の国際会議及ぴワークショップに出席した。
リレハンメル会議(3名出席<KHI、NK、MES>)
AP218インタープリテーション ワークショップ(1名出席<富士通九州>)
ニューオリンズ会議(3名出席<KHI、NK、MHI>)
メルボルン会議(3名出席<KHI、NK、IHI>)
また、ISO文書解析及びISO文書のARMからAIMへの展開作業等を行った。
(8)平成12年度(2000)
次の国際会議及びワークショップに出席した。
ボルドー会議(3名出席<KHI、NK、HZ>)
AP215 インタープリテーション ワークショップ(1名出席<富士通九州>)
AP226 ワークショップ(1名出席<富士通九州>)
チャールストン会議(3名出席<KHI、2名、SHI>)
フンチャル会議(3名出席<KHI、NK−EXA、MES>)
また、ISO文書解析及びISO文書のARMからAIMへの展開作業等(AP226パイロットシステムの試作・評価等)を行った。
(9)平成13年度(2001)
本年度から1会議に2名の出席となり、各会議とも1名を固定して出席した。さらに、ワークショップにも出席した。
サンフランシスコ会議(2名出席<Benic、MHI>)
AP218ワークショップ(1名出席<富士通九州>)
福岡会議(11名出席<Benic 2名、横浜国大、NK、IHI、SHI、NK-EXA、HZ、MES、MHI、JMSA>)
Myrtle Beach会議(2名出席<Benic、IHI>)
また、ISO文書解析及びISO文書のARMからAIMへの展開作業等(AP226 STEP/PLiBによる舶用機器データ交換検証テスト)を行った。
(10)平成14年度(2002)
次の国際会議及びワークショップに出席した。
ストックホルム会議(2名出席<Benic、HZ>)
AP226/227 ワークショップ(2名出席<Benic、富士通九州>)
ソウル会議(2名出席<Benic、NK>)
サンディエゴ会議(2名出席<Bcmic、SHI>)
また、ISO文書解析及びISO文書のARMからAIMへの展開作業等(AP227によるShip Mechanical Systemsの実装調査)を行った。
2.3.1 STEP/船用AP専門分科会の開催状況
次の国内会議を開催した。また、それぞれの分科会の主な審議事項を併記する。
|
平成14年度第1回 STEP/船用AP専門分科会の開催 平成14年5月24日(金) |
|
[審議事項] |
1. ストックホルム会議対応について
2. 今年度作業計画について
3. 平成16年度以降の事業見直しについて |
|
平成14年度第2回 STEP/船用AP専門分科会の開催 平成14年7月3日(水) |
|
[審議事項] |
1. ストックホルム会議出席報告について
2. AP218DIS投票について
3. 今年度作業計画について
4. 平成16年度以降の事業見直しについて |
|
平成14年度第3回 STEP/船用AP専門分科会の開催 平成14年10月11日(金) |
|
[審議事項] |
1. AP226/227Workshopワシントン会議出席報告について
2. ソウル会議対応について
3. AP215及び218DISに対する日本コメントについて
4. 今年度事業計画について
5. 平成16年度以降の事業見直しについて |
|
平成14年度第4回 STEP/船用AP専門分科会の開催 平成14年11月26日(火)及び27日(水) |
|
[審議事項] |
1. ソウル会議出席報告について
2. 今年度委託事業について
3. 今年度活動報告書について
4. 平成16年度以降の事業見直しについて |
|
平成14年度第5回 STEP/船用AP専門分科会の開催 平成15年1月30日(木) |
|
[審議事項] |
1. サンディエゴ会議対応について
2. 今年度委託事業について
3. 今年度活動報告書について
4. 来年度事業計画について
5. 平成16年度以降の事業見直しについて |
|
平成14年度第6回 STEP/船用AP専門分科会の開催 平成15年3月26日(水) |
|
[審議事項] |
1. サンディエゴ会議出席報告について
2. 今年度活動報告書について
3. 来年度事業計画について
4. 平成16年度以降の事業見直しについて |
|