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5. その他
5.1 Open Technical Forum(Referencing External Libraries and Reference Data)
 Open Technical Forumを拝聴したのでここに報告する。このForumでのテーマは、“Referencing External Libraries and Reference Data”である。3つのプレゼンテーションをピックアップして以下に紹介する。
-John Dunford: AP239(PLCS) intentions for Reference Data
 AP239(PLCS)から見たReference Dataについての紹介があった。STEPは、Geometryのようにコンセプトや用語が一貫していなく、適用範囲が明確ではないBusiness Areaに範囲を広げてきている為、Reference Dataが必要となってきていると述べている。AP239及びAP221ではSTEPにReference dataを取り入れる活動を行っており、関連する規格として以下のようなものがある。
・Part54 (Set Theory IRs): just passed CD ballot
・Ref data Modules: ready for CD ballot
 
 AP239 Reference Dataに対するPLCS, incの考えとして以下のものを挙げている。
・AP239へ適用するReference Dataとして3つのアプローチを行っている。
・AP239におけるNormativeなRDの開発(対象のビジネスでの最小限のデータに留めるべき)
・AP239におけるInformativeなRDの開発(Managingの点で不適当であるとし、NormativeなRDを選択すべきとしている。)
・RDの開発者以外のユーザーに対するAPもしくはModuleのUsage Guideに、Classの使用法の例を示す。
・Normative、Informativeのどちらを適用するのか選択する必要がある。
・RDをSTEP APにリンクさせるToolを開発する。
・最初のRD LibraryをAP239にInformativeなANNEXとして含める。
 
 また、AP239のImplementersにとって以下のような問題点があるとしている。
・AP239の全てのApplicationにどのRDを用いるかを定義する必要がある。
・Reference Dataを選択するに当たり、Implementersは次のような事を考慮しなければならない。
・要求されるScopeは何か。
・交換されるデータは何か。
・どの程度の追加のRDが定義され、管理されて行く事になるか。etc.
 
-Gerry Radack: Referencing External Libraries from STEP Application Protocols
 STEPにおいて様々なAPsで用いられている外部参照についての紹介があった。ISO13584 PLIB、ISO 13584-026 (Library Supplier)等の紹介があり、下記のような問題点が指摘された。
・Supplierを確認するメカニズム
・ISO15926 RDLを参照する為の追加要件
・異なるバージョンのISO15926 RDLのデータの確認
・Library reference moduleの必要性
 
-Paul van Exel: Business Model Reference Data Library Process Industry
 ISO15926 RDLについての紹介があった。RDLは15のレベルに分けられており、現在17,000 classesができあがっている。EPISTLE(1990-1998)にて開発されたSTEP LibとPoscCaesarにて開発されたPoscCaesar LibとをマージさせERDL (EPISTLE Reference Data Library)へ統合させている。更に、ERDLをISO15926へとリンクさせることで国際標準化を図っている。ERDLへのマージは2002年2月段階で10,000 classesが終了している。現在のところ、ほとんどが1対1でデータをやりとりをするところまでしか進んでいない模様である。
 
5.2 Liaison Plenary (Long Term Data Retention, PLCS etc)
 Liaison Plenary において行われた6つのプレゼンテーションの内、2つをピックアップして紹介する。
-PDES, Inc : Long Term Data Retention Pilot
 プロダクトモデルなどの設計情報を長期保存・活用をしていくためにPDESのメンバーにより行われている活動の紹介がされた。1995年にPDES, incにより行われたプロダクトモデルの保管及びSTEPに対する調査結果及びワークショップを背景に、プロダクトモデルの長期保存の最適な方法を開発・検証を行っている。この活動の目的は、STEPを用いた50年間若しくはそれ以上の期間で電子データの保存及び再利用の検証、第一段階として航空機で扱う3D設計情報の保管としている。以下にスケジュールを示す。
 
Consolidated requirements document   2002年
Scope definition and use case scenarios   2003年
Test cases and files   2003年
Prototype implementations and demo   2003年
Year 2 demonstration   2004年
 
 これまでの活動で明らかとなった問題点を大まかにまとめる。
・STEPフォーマット以外のデータ(既にアーカイブされたデータ等)のサポート。
・ビジネスケースの設定。
・データの再利用時に発生するプロセス。STEP規格自体のアップデートされた際の互換性。
・必要となる全てのメカニズムを含めたリファレンスモデルの必要性。
 
-PLCS: Product Life Cycle Support(PLCS)
 DunfordよりProduct Life Cycle Supportについてのプレゼンテーションが行われた。1999年から開始された4年間のプロジェクトである。(昨年の福岡Meetingでは3年間となっていた。)本プロジェクトは次に示すスケジュールに従って作業を進めている。
Year1:Nov 1999 to October 2000
・プロセスモデルの開発及びドキュメント化
Year2:Nov 2000 to October 2001
・要求事項の完成
・Data modulesとExchange setsの確認
・Initial technical demonstratorsの開発
Year3: Nov 2001 to October 2002
・“Foundation modules”の開発
・UoF及びConformance Class modulesの開発のための統合化
・実データのマッピングによるTest modules
・TS(Technical Specifications) Ballot
Year4: Transition to Implementation(本年度)
・AP239のDIS化への作業
・Test結果、Usage Guide、Reference Dataの公開
・Industrial Test、Vendor Test、そしてImplementationの1st phase
・規格の広範囲にわたる使用の促進及びユーザーの確立
 
 現在、PLCSではAP239のDIS Ballotを2003年の3月を目標に作業を進めている。現段階での問題点として、以下のような項目を挙げている。
−PDM ModuleのTS(Technical Specifications)化のサポート
−Modular APsのSC4 プロセス及びフォーマットの定義を完成させる。
・Application Modulesの開発及び発行
・Modular APsの発行
・ModuleのHarmonizationプロセスのFormalize
・STEPとXML/HTMLとの問題
−AP239 Moduleと以下の規格とのHarmonization
・AP221 (Functional data & their schema rep for process plant)、ISO13584、ISO15926 (RDL)−Reference Dataに関して
・AP233 (Systems engineering data representation)−要求、インターフェース、Product/Systemの構造 (risk、justification、work management、etc.) に関して
・AP236 (Furniture product and project data) (AP214までのAPsも)-product configuration、logical expression (part20番台)に関して
−新しいIR partsの開発
・Logical Expression、State、Condition、Risk、Probability
−AP239のDIS Ballotに向けたAAMの公式化
 
5.3 Ship STEP Tutorial Session
 各国でのShip STEP Activitiesについての紹介があった。以下に各プレゼンテーションの内容を示す。
-NIDDESC: STEP in Shipbuilding
 WoodよりShip STEPの概要、過去のU.S.におけるプロジェクトの概要、ISEプロジェクトで実施しているデモの紹介が行われた。前回のストックホルム会議ではAP216によるBusiness Scenarioを示しただけであったが、今回は実際のデータ交換等を画像で示すなど、若干の進展があったと思われる。また、新たにCatalogを用いたPipingのScenarioが示された。
(1)AP216によるデモ
 船殼の設計段階における、デザインエージェント、造船所、船級協会間でのデータ交換のBusiness Scenarioを設定している。XMLファイル、AP216-AIM Part21ファイル、AP216-AIM Part28ファイル、EDOファイル(Enterprise Data Object)を介してデータ交換を行い、各ステージでは各々のソフトを用いてDesignの修正、解析、ルール計算等を実行していく。情報交換にはSOAPプロトコル(Simple Object Access Protocol)を想定している。
 このデモではPart28等を用いているようにXMLをデータ交換の中間フォーマットとして定義することでより適合性のあるものとしているようである。
(2)PipingのScenario
 サプライヤーの電子カタログに造船所がRequestを出しDataを取得するScenarioを想定している。
 このScenarioの大まかな流れを以下に示す。
・必要となる部品をServerから検索をし、更にサプライヤーを特定する。
・Requestを作成し送付する。
・Internetを介して造船所のRequestがサプライヤーの電子カタログに送付される。
・Queryを実行し、部品データを造船所へ送付する。
・造船所は、部品データを用いて解析等を行い、製品の妥当性を評価する。
 
 今回のデモではpipingを対象としており、電子カタログからPiping System Diagramを取得し、Flow Analysisの実行までを行っていた。詳細の情報はほとんど無く、デモ自体もまだほとんど進んでいない状態だと思われる。
 
-EMSA: The Need for Standards to Ensure Efficient e-Business
 KendallよりEMSAの紹介、e-Businessの有用性、EMSA Protocolsの紹介等が行われた。内容としてはこれまでのものとほぼ変わっていないと思われる。
 
-JMSA: Product Data Implementation for library dependent
 井上委員(富士通九州)よりJMSAでの活動としてAP226/PLIB Implementation projectについてプレゼンがなされた。Tim Turner, Gerry Radack等からPLIBの実用性評価等に関する質問が活発に出されていた。
 
-KS-STEP: Exchange of STEP ATS318 Test Data
 KimよりKS-STEPの行っているATS318 Test Dataに関するプレゼンテーションが行われた。KS-STEPではBulk Carrierの1ホールドモデル(1/2+1/2)を用いてARM Baseで以下のようなTest Caseを開発している。
・Geometric Modelling Kernel (OpenCASCADE)を使用して3D Modelを作成する。
・NRL STEP Translatorを使用してAP218 STEP Fileを出力
・STEP viewer及びKR-TRAS(KRルール計算用ソフト)で読みこむ
・KR-TRASからのAP218 STEP Fileの出力







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