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付録
新聞報道(抜粋)
[シンガポール]
イスラエルのコンテナ会社、PSAからジュロン・ポートにくら替え?
 世界最大級のコンテナ輸送会社ジム・イスラエル・ナビゲーションは、シンガポールにおける積み替え拠点をシンガポール港湾公社(PSAコープ)からジュロン・ポートに移転した模様。
 ジュロン・ポートの広報担当者はジムの船舶の寄港を認めているが、詳細は明らかにしていない。ジムは地中海〜アジア〜太平洋航路で積載量2,500〜3,000TEU(20フィートコンテナ換算)級のコンテナ船を運行している。
 ジムの寄港地変更について、同社子会杜のゴールド・スター・ラインは今年7月からジュロン・ポートを利用し、成功していることが影響したと推測している。
《07 Dec 2001, The Business Times, Shipping Times, Singapore》
 
10月の星港取扱量、今年最大に
 海事港湾庁(MPA)が発表した10月のシンガポールのコンテナ取扱量(速報値)は、今年最大の約136万TEUとなった。また、通年で史上最大の取扱量を記録した前年比で10%台の減少に収まる見通し。
 MPAの統計によると、10月のコンテナ取扱量は135万9,900TFUで、今年これまでで最大だった7月の135万3,500TEUをわずかながら上回った。前月比では2%の増加。
 1〜6月期が前年同期比で13%減少したのに対して、7〜9月期が同8.2%減にとどまっており、回復の兆しが表れている。
《25 Dec 2001, Shipping Times, Singapore》
 
タンジョンプルパス港への移転検討中:エバーグリーン
 台湾の長栄海運(エバーグリーン)が、コンテナ積み替え拠点をシンガポールからジョホール州タンジョンプルパス港(PTP)に移転することを最終決定したとの一部報道について同社幹部は「検討作業中であり、決定は下されていない。」と語った。同幹部は昨年からシンガポール港とPTPのコスト分析を行っており、社内でPTPへの移転を求める意見が根強いことを認めた上で、PSAコーポレーションの同社に対する代替提案をうけ、検討作業中であると説明した。また、同幹部は「現時点で移転について語るのは時期尚早だ。」と述べた。
 また、別の関係者は、マレーシア政府からエバーグリーンに対して提示している条件に対して、「マレーシア側の条件はかなり柔軟なものだ。」と指摘し、同社がPTPへの移転に前向きであることを示唆した。
《19 Jan 2002, 聯合早報, Singapore》
 
港湾の貨物取扱量、初めて減少:8.9%減
 シンガポール港湾公社(PSAコープ)の貨物取扱量が昨年、前年比8.9%減の1,552万TEUとなった。貨物取扱量の減少は同社設立以来初めて。2000年に7.2%増え、過去最大量を記録たのと対照的な結果となった。
 世界的な情報技術(IT)不況と昨年9月の米テロ事件の影響を大きく受けた。また、マレーシア・ジョホール州のタンジュンプルパス港(PTP)がインフラ整備に力を入れ、シンガポールより割安な手数料でサービスを提供していることも取扱量減少の要因の一つ。
《19-20 Jan 2002, The Business Times, Singapore》
 
シンガポール港の海上貨物取扱量過去最高を記録
 シンガポール海事港湾庁(MPA)は、シンガポール国内の港湾が昨年取り扱った海上貨物は、積載トンベースで過去最高であった前年の5.5%増、9億6,010万総トンであった(前年は9億1020万トン)と発表。
 内訳は、コンテナ船扱いが35.1%、タンカーが31.7%、バラ積み貨物船が17.3%。ただし、コンテナの取扱量は、1,560万TEUと、対前年比8.9%減。船舶寄港数は14万6,265回で、対前年比0.6%増。バンカー燃料販売量は2,040万トンで、1999年の過去最高1,890万トンを更新した。
《26 Jan 2002, The Straits Times, Singapore》
 
PSAのイエメン・プロジェクト順調
 シンガポール港湾公社(PSAコープ)が開発に加わったイエメンのアデン・コンテナターミナル(ACT)の昨年の貨物取扱量は、前年比52%増の37万7,400TEUとなり、順調に業績を伸ばしている。
 インド洋、ペルシャ湾、アフリカ向け貨物の積み替え港として認知度が高まり、順調な業績につながった模様。
《04 Feb 2002, Shipping Times, Singapore》
 
政府はPSA支援に尽力:ヨー運輸相
 ヨー・チャウトン運輸相は、長栄海運(台湾)が貨物積み替え港をジョホール州のタンジョンプルパス港(PTP)への移転を表明したことに関し、PSAコープはシンガポール経済の重要な部分を占めており、政府としてPSAコープが域内の競争に打ち勝ち、世界有数の貨物積替港として発展するために全面支援するとの見解を示した。
 中国系海運大手コスコ・シンガポールのコンテナ船の進水式で同相は、「長栄海運は現在シンガポール港を利用しており、長栄海運のPTPへの移行が既成事実ではないとするとともに、PSAはPTPを競争相手と見なし、その動向を注視しているとした。
《05 Feb 2002, The Straits Times, The Business Times, Singapore》
 
川崎汽船とPSAとの契約交渉、料金で難航
 川崎汽船はシンガポール港湾公社(PSAコープ)とのターミナル使用契約が昨年末に切れたことに伴い、契約延長更新を進めているが、料金交渉で難航しているもよう。域内での港湾事業者間の競争が激化する中で行われている交渉に関係者の注目が集まっている。
 川崎汽船の新谷功会長は、料金交渉でPSAと折り合いがついていないことを明らかにした。両社の実質ターミナル合意(VTA)では、貨物量に従って取扱料金が決定される仕組み。
 また、新谷会長は寄港地をシンガポールからマレーシア・ジョホール州タンジュンプルパス(PTP)港などに変更する計画は今のところないと語った。
 川崎汽船のPSAターミナルでの貨物積替量は推定で年35万TEU。2000年にはデンマークの海運大手マースク・シーランドが積替地をシンガポールからPTPに変更した。また今年に入り、台湾のコンテナ輸送大手エバーグリーン・マリン(長栄海運)が同様にPTPに移管する意向との報道が伝えられている。両社を合わせたシンガポールでの貨物積替量は年間約300万TEU(20フィートコンテナ換算)に上っていた。
《06 Feb 2002, The Business Times, Singapore》
 
港湾業者の競争激化は悪いことではない:全国労働組合会議書記長
 リム・ブンヘン全国労働組合会議(NTUC)書記長は、PSAコーポレーションを取り巻く経営環境が厳しさを増していることについて、競争激化は必ずしも悪いことではないとの認識を示した。
 同書記長は、「人件費の安さ等低コストを武器に他の港湾業者がシェア拡大を狙って、競争が激化している。PSAは従来以上のコストに見合うサービスの提供に努めており、この点で競争は望ましい。」と述べた。PSAを追う域内港湾としては、タンジョンプルパス港(PTP)、クラン港のウェストポート、ノースポート、サウスポートなどがある。
《14 Feb 2002, The Straits Times, The Business Times, Singapore》
 
ペルギーの港湾大手、PSA傘下へ
 ベルギー港湾運営大手ヘッセ・ナティとノール・ナティの2社は、シンガポール港湾公社(PSAコープ)への株式譲渡に向けた合弁会社ヘッセ・ノール・ナティ(HNN)の設立手続きを完了した。
 PSAコープは昨年3月、HNNの株式約80%を同年11月までに取得することで合意していたが、合弁会社設立の遅延により株式取得は今月末に実施される見込み。
 これによりPSAは、オランドのアントワープやゼーブリュッヘにあるターミナル22カ所の貨物取扱事業に対する足掛かりを得ることになる。2000年の両社のコンテナ貨物取扱量は360万TEU。
《04 Mar 2002, The Business Times, Shipping Times, Singapore》
 
PSAエバーグリーンに値引きを提示
 シンガポール港湾公社(PSAコープ)は、世界最大級のコンテナ輸送会社エバーグリーン・マリン(長栄海運)に慰留策として固定料金となる可能性もある料金引き下げを提示したもよう。エバーグリーン側が料金引き下げ交渉を明らかにした。ブルームバーグの取材によると、同社は貨物取扱の寄港地をシンガポールからマレーシア・ジョホール州のタンジュンプルパス港(PTP)に移管するかどうかは、最終決定しておらず、価格などの条件に基づき8月末までに結論を出す模様。
 1月には同グループの張栄発総裁が、移管について声明を発表している。
 ただエバーグリーンは、PSAとの契約期限である8月末までの決定以外の決断はないとしており、またPTPに寄港する場合も、シンガポールで取扱う年間120万TEU全てを移管するか等はまだ決定されていない模様。
《05 Mar 2002, The Business Times, Singapore》
 
港湾公社、8%減益
 シンガポール港湾公社(PSAコープ)は、2001年12月期決算で、純利益が前期比8%減の7億3,210万Sドルと発表した。
 同社は、減益の主因について、社債利子が財務を圧迫するとともに、関連会社の利益が低下したことなどを挙げている。
 昨年の貨物取扱量は国内が前年比8.9%減の1,552万TEU、海外が32.8%増の361万TEU、両者を合わせた取扱量は3.2%減の1,913万TEUだった。
《29 Mar 2002, The Business Times, Singapore》







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