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2003年3月号 さぁ、言おう
さわやか福祉財団
 
表紙絵から
●メジロ●
 
『さぁ、言おう』投稿募集
あなたの意見を社会へ生かそう
『さぁ、言おう』は皆様の声を社会につなげる問題提起型情報誌です
ぜひ皆様の声をお寄せください
 『さぁ、言おう』では、取り上げたテーマに対する読者の皆様からのご意見・ご感想、あるいは普段気になるテーマに基づいた体験記や提言などを随時募集しています。
 
常設テーマ
地域の助け合い活動について
 ふれあいボランティアやNPOの活動から得たとっておきのエピソード、あるいは活動上の問題・疑問など。
生き方について
 年齢に関係なく前向きに意欲的な人生を過ごしている方、波乱万丈の人生の中でも負けずに新たな道を進もうとしている人など、皆様の身近にいる素敵な方々をご紹介ください。
制度・施設について
 この制度・施設ここがいい、ここを直してほしいなど、体験談や具体的なアイデアなど。
その他自由随筆など
 
投稿の方法
●字数や回数制限はありません。ただし、掲載にあたっては誌面の都合上、編集要約する場合がありますので予めご了承ください。
●一般投稿は形式は問いません。本誌添付の投稿ハガキなどもご自由にご利用ください(ただし原稿はお返しできません)。
●投稿は、事情が許す限り本名でお願いします。ただし掲載時には匿名、あるいはペンネームの使用も可能ですので、その旨お書き添えください。
●投稿時には、お名前のほかにご住所、連絡先お電話番号をご記入ください(内容により質問させていただく場合があります)。性別、年齢もよろしければお書き添えいただければ、大変参考になります。
 
送付先
〒105−0011
東京都港区芝公園2−6−8
日本女子会館4階
財団法人さわやか福祉財団
『さぁ、言おう』編集部宛
FAX 03(5470)7755
E-mail
pr@sawayakazaidan.or.jp
 
挑戦―幸福(しあわせ)づくり
堀田 力
さわやか福祉財団理事長
他人を理解するということ
「私たちがヘルパーとして仕事をするとき、こういう人だと決め付けることはなるべく避け、その場でのその人の思いをなるべく尊重したいと思う。
私たちの仕事に、その人が正しいか間違っているかという判断は、あまり必要ではないと思う。その人が生きようとする力にそっと寄り添ってみようとする。
そんなようなヘルパーになれたらいいなと思う。」
(「たすけあい多摩」2002年秋号 元木まゆみさんの言葉より)
 
 NPOやボランティア団体の情報誌や機関紙は、第一線で活躍する方々の素晴らしい言葉で満ちている。
 ここに引用した元木まゆみさんの言葉も、胸に響く。ヘルパーさんとヘルプされる人との関係にとどまらず、人と人との関係はすべてこのような心構えでしたいと思う。子育てですら、それでよいのではないか。子どもは、自ら育つ力を持っているからである。もちろん、してはいけないことはいろいろ教えなければならないが、それでも、「正しくない」と頭ごなしに決めつけることは、必要最小限度に止めたい。子どもにいつも「間違っている」と叱らなければならない親は、注意し過ぎたため子どもの考える力や生きる力を奪ってしまった、子育て失敗者であるといえよう。
 
 相手が子どもであれ大人であれ、相手の気持ちをつかみ、その頑張ろうとする力にそっと寄り添うようにして支援することは、簡単にはできないことである。その基本的な原因は、相手の気持ちを把握するのが難しいことにある。
 人間の脳は、自分の欲求や感覚、知覚、感情は、すべて、即時に感知するが、自分以外の人のそれらは、その人の言葉や表情、動作などから想像するだけである。その人が「痛い!」と叫んでも、その痛さを感じることはできない。だから、ぼんやりしていると、人は自分のことしかわからない。人の思いを察するためには、常に、人の気持ちをわかろうという強い意思を持ち、努力を重ねていなければならない。ところが、中年になり、高齢者になっても、そういう意思すら持っていない、鈍感で自己中心の発想の人がいる。そういう人は、善意であっても周りの人を不幸にし、疎んじられて自らも不幸になる。
 そういう人が少なくないから、冒頭の元木さんの言葉が光るのである。胸に、しっかり刻みつけておきたいと思う。







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