日本財団 図書館


『ナルホド』 ことば 言葉 Word
チャータースクール
 チャータースクールは、教師や父母らの市民運動によってアメリカの教育改革の中で生まれた特別認可の公立学校。運営は企業やNPO、親を含めた地域の人たちなど誰でも自由に希望して行うことができる。開校に関しては、公立学校にふさわしいかどうかを自治体が検討・承認し、また、定期的な監査もある。今から約10年前の1991年に、ミネソタ州で法律が誕生し、翌年第1号が同地に開校した。
 親や市民が携わるので、子ども本位の運営が柔軟に行えるなどメリットは多彩で、今では全米各州で2000校、40万人以上の子どもたちが通っているといわれている。ただし一方で、校舎などは地域の空いた建物や施設を利用できるよう配慮されているものの、多くは自分たちで確保しなければならないなど運営面の不安定さや、また、たとえば私企業や個人がかかわるが故に特定のイデオロギーの強制にならないかなど、デメリットを挙げる人もいる。しかし、いずれにしてもこうした「学校の様々な形」が市民の発意から国の仕組みとしてできていくのは見習いたいところ。押しつけでなく真に子どものためになる学校のあり方を、日本でも地域皆で考えていきたいものだ。
最低賃金
 最低賃金制度とは、最低賃金法に基づいて決められている制度。その名のとおり、雇い主が従業員に最低限保証しなければならない金額のことで、賃金の低い労働者の労働条件の改善を図り、またその生活を安定させることを目的としている。従って、この最低賃金の金額より低い場合にはその契約は無効であり、これは、常時雇いの正規職員の他、パート、アルバイト、日雇いなど雇用形態に関係なく適用される。
 ただし、地域ごとの物価の違いや、業態による仕事の内容差などもあるので、その点を考慮し、最低賃金には各都道府県ごとに決められる「地域別最低賃金」、特定の産業に働く場合の「産業別最低賃金」等がある。例年夏頃に見直され秋から新金額が適用されていたが、このほど「現行方式では初の据え置きか?」との報道もあった。
 ちなみに、地域別は日額と時間額があるが、現在、時間額で一番安いのは青森・岩手など東北4県と九州・沖縄5県の604円、その他、北海道637円、新潟県641円、神奈川県が706円、愛知県が681円、大阪府が703円、徳島県611円。時間額がもっとも高いのが東京で708円となっている。
 
バックナンバーのお知らせ
BACK NUMBER
 
『さぁ、言おう』の最近6か月のバックナンバーの内容の一部をご紹介します。
詳しくは編集部までお問い合わせください。
 
『さぁ、言おう』2002年8月号
●挑戦―幸福づくり/構造改革の先の社会
●対談/地域福祉計画策定に向けて 川井 一心さん
●特集/“主権住民”の地域福祉計画の作り方
●ふれあい活動奮戦記/鳥取たすけあい(鳥取県)
●わたしの一歩/毛利 衛さん
 
 
『さぁ、言おう』2002年7月号
●挑戦―幸福づくり/人が生きる原点
●生き方・自分流/小栗 大造さん
●特集/課税されたふれあいボランティア
●ふれあい活動奮戦記/福祉サポートセンターかかみがはら(岐阜県)
●わたしの一歩/山崎 章郎さん
 
 
『さぁ、言おう』2002年6月号
●挑戦―幸福づくり/数億の仲間の協力で誕生した尊い命
●インタビュー/長瀬 淑子さん
●特集/「市民参加型生涯学習システム」とは
●ふれあい活動奮戦記/NPO法人クローバー・サービス(京都府)
●わたしの一歩/野村 正樹さん
 
 
『さぁ、言おう』2002年5月号
●挑戦―幸福づくり/「自ら生きる人生」は至極の味わい
●生き方・自分流/鏑木 陽子さん
●特集/人生を変える!
●ふれあい活動奮戦記/NPO法人ふれあい天童(山形県)
●わたしの一歩/川淵 三郎さん
 
 
『さぁ、言おう』2002年4月号
●挑戦―幸福づくり/物の豊かさはどこまで必要か
●座談会/さわやか福祉財団研修生7名を囲んで
●特集/官民の人事交流はどこまで進んでいるのか?
●ふれあい活動奮戦記/たかもり助け合いの会びすけっと(長野県)
●わたしの一歩/見城 美枝子さん
 
 
『さぁ、言おう』2002年3月号
●巻頭言/ふれあい事業に対する法人税課税は正当か
●特集/こんな一人暮らしもいいもんだ 沖縄県佐敷町を訪ねて
●特集介護保険/介護相談員って何? 市民の視点でサービスの質向上に役立つ
●ふれあい活動奮戦記/NPO法人北九州あいの会(福岡県)
●生き方・自分流/武永 賢さん
 
月刊『さぁ、言おう』は、“活動する”投稿情報冊子です。
9月号掲載記事連絡先
■東京厚生信用組合 浅草支店
〒111−0043
東京都台東区駒形1−1−12
TEL 03(3843)8411
FAX 03(3847)0806
■NPO法人ウィラブ北茨城
〒319−1559
茨城県北茨城市中郷町上桜井2813
プリミエ大谷1−2
TEL 0293(43)1208
FAX 0293(43)1366
■新潟県上越市立大手町小学校
〒943−0838
新潟県上越市大手町2−20
TEL 025(524)6160
FAX 025(524)6169
■ゆうゆうヘルプ・波方
〒799−2101
愛媛県越智郡波方町大字波方甲2051−3
TEL/FAX 0898(41)9089
編集後記
●今回生き方・自分流で取材した方は何と100歳。担当ライターさんの取材最高齢新記録となったものの、本文にもあるように打ち合わせ時には「大丈夫でしょうか〜?」と若干不安な声も。しかし「全然大丈夫!」と太鼓判を押したとおり、本当にお元気で楽しい方でした。日々励む日本舞踊が健康の秘訣かも? まさに生涯現役の人生、素敵ですね。(し)
 
『さぁ、言おう』ご購読のご案内
『さぁ、言おう』を毎月ご自宅に、事務所にお届けします!
たとえばさわやかパートナーとして・・・
 みんなで「新しいふれあい社会」を考える月刊情報誌『さぁ、言おう』。さわやか福祉財団の賛助会員である「さわやかパートナー」にご入会いただいた皆様に毎月お送りしています。
 さわやかパートナーはさわやか福祉財団の活動を支援していただく制度です。年会費(個人)はAコース1万円、Bコース3千円で、いずれも『さぁ、言おう』購読料を含んでいます(両コースに特典の違いなどはありません。皆様に無理のないよう2種類の金額を設けています)。お申し込みは巻末に綴じ込みの赤い払込票がご利用できます(法人会員については別途お問い合わせください)。
たとえば年間購読制度を利用して
 『さぁ、言おう』には年間購読制度もあります。金額は送料込みで年額3000円です。職場の中で皆さんでどうぞご愛読ください。
たとえばプレゼント登録して郷里の両親に・・・
 『さぁ、言おう』を離れて暮らすご両親あるいはお子さんたちへ、あるいはお知り合いなどご指定の方にお届けします。「“さわやかパートナー”をプレゼントしたいので」あるいは「定期購読をプレゼントしたいので」などうれしい問い合わせが届きます。お金を出す方と送付先の方が違う場合のご活用方法です。
問い合わせ先
さわやか福祉財団
TEL 03(5470)7751
E-mail
mail@sawayakazaidan.or.jp
(財団運営グループあるいは『さぁ、言おう』編集部までお気軽にお問い合わせください)
 
ひとりごと No.85 堀田 力
(拡大画面:90KB)
 
わたしの一歩
嶌 信彦さん
(ジャーナリスト・NPO日本ウズベキスタン協会会長)
エキサイティングな展開へ
 98年3月、会場として予約していた東京・虎ノ門ホール1階の喫茶店には、人が入り切れずロビーにまであふれてしまった。せいぜい5、60人の出席と見込んだ「日本ウズベキスタン協会」の発会式に、何と2百人以上の人が参加したからだ。
 同協会を設立するきっかけは96年秋、TBSTV「報道特集」で、「国造りに燃えるシルクロードの志士たち」と題する現地取材の番組を放映したことだった。旧ソ連から独立して間もないウズベキスタンの青・壮年が、日本の近代国家づくりをモデルに日夜がんばる姿は、明治維新の志士を思い起こさせた。さらにシルクロードの歴史、そして旧ソ連日本人抑留者が首都タシケントでオペラの見事な「ナボイ国立劇場」を建設した秘話なども紹介したため、大きな反響を呼んだ。感想の手紙が多数寄せられ、ビデオ上映会を望む声も多かった。そんな反応が1年近く続いたため、旧抑留者の方々らと相談し、協会設立へと漕ぎ着けたのである。
 現在の協会を支えているのは主婦や働く女性、サラリーマンなど老若男女のボランティアで、会員は約600人に増えた。留学生のホームステイや支援、文化交流、社会見学、シンポジウム、シルクロードの旅などメニューは多種多様で各委員会が運営している。
 設立時は殆ど国名すら知られなかったウズベキスタンが、歴史・文化の地としてだけでなく、テロ事件以降、世界の戦略的要地としてにわかに脚光を浴び始めた。踏み出した最初の1、2年は苦しく、どうなるかと思っていたが、今は10年後の協会が本当に楽しみとなってきた。私自身、45歳の時、毎日新聞を退社しフリーとなって15年を経た。
 思い切って踏み出すことからエキサイティングな展開がスタートするのだ、とつくづく思うこの頃である。
 
協会への連絡は TEL 03(3593)1400







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION