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1. 調査の目的
 PSC(Port State Control;寄港国が外国籍船に対して行う立ち入り検査)は、寄港した国の主管庁が入港外国船舶の安全基準の適合状況を調べ、SOLAS条約等に適合しないSub-Standard船を排除することにより、安全基準の順守を効率的に促す制度である。わが国では、ロシアの油タンカー、ナホトカ号の大規模油流出事故を契機とし、このPSCの強化が図られているところである。一方、国際的にIMOの場においても、老朽船対策等の効果的なPSCの実施方法、旗国が果たすべき役割等について、関連の委員会・小委員会で検討が進められている。
 本調査は、これらIMOにおけるPSCに関連する審議内容を把握することを目的とする。
 
 平成14年度にIMOにおいて開催された委員会、小委員会の会議(第1表参照)に出席し、PSCに関連する情報の収集を行い、関係資料の分類整理を行うとともに、それらの内容についての調査検討を加えて、PSCに関する国際動向をとりまとめた。
 就中、PSCに直接関連の深い第10回旗国小委員会(平成14年4月開催)、第75回海上安全委員会(5月開催)、MSC海上保安作業部会第2回中間会合(9月開催)、第48回海洋環境保護委員会(10月開催)、第76回海上安全委員会(12月開催)、第5回海上人命安全条約締約国会合(12月開催)の関連部分の審議概要(資料1)、及び各会議資料一覧表(資料2)を以下に添付する。
 
第1表 平成14年度IMO PSC関連会議への出席状況
会議名 会期 出席者
第10回旗国小委員会 平成14年4月8日〜12日 板倉輝幸
第75回海上安全委員会 平成14年5月15日〜24日 高尾陽介
板倉輝幸
松井 裕
MSC海上保安作業部会第2回中間会合 平成14年9月9日〜13日 松井裕
小磯 康
第48回海洋環境保護委員会 平成14年10月7日〜11日 柳瀬 啓
松井 裕
小磯 康
第76回海上安全委員会 平成14年12月2日〜13日 柳瀬 啓
松井裕
小磯 康
第5回海上人命安全条約締約国会合 平成14年12月9日〜13日 柳瀬 啓
松井 裕
小磯 康







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