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8)いくつかの図で立体をあらわす方法
 立体の形は、(A)図のように、真正面、真上、真横からみると、特徴がよくわかる。
 
(A)図 ものを見る方向と形
 
 そこで、立体の三つの面にそれぞれ平行な画面をおき、各面に直角な方向からみた形を画面にかきあらわすと、(B)図のようになる。このようなかきあらわし方を正投影法という。また、(C)図に示すように、三つの画面にかかれた図を投影図といい、それぞれ正面図、平面図、側面図という。側面図は、ふつう、右側からみるが、必要に応じて、左側からみたり、または側面図を追加する場合もある。
 ここで、投影図のあらわし方に2つの方法がある。一つは、(B)図の方法で、もう一つは、(B)図の説明図の「みる方向」は、そのままとし、投影する画面を立体の反対側において、投影する方法である。
 (B)図の方法を第三角投影法(第三角法)といい、もう一つの方法を第一角投影法(第一角法)という。第一角法は、建築や造船関係に用いられているが、機械製図には、原則として第三角法が用いられている。また、工業製図の多くも、第三角法によっている。
 
(B)図 正投影法の設明図
 
 
(C)図 投影図の例
 
(1)第三角法の解説
 第三角法は、(D-2)図のように、三つの画面にかこまれた空間(第三角)に立体をおいて、「立体のてまえ側の画面」に投影図をかいたと考え、(D-3)、(D-4)図のように、正面図と同じ平面上に、平面図と右側面図がくるように画面を展開する方法である。
 
(D)図 第三角法による投影図の展開
(D-1)図 第三角内においた立体
 
 
(D-2)図 投影図のかき方
 
 
(D-3)図 図 画面の展開
 
 
(D-4)図 第三角法による投影図の配置
 
(2)第一角法の解説
 第一角法は、(E-2)図のように、第一角内に立体において、「立体のむこう側の画面」に投影図をかいたと考え、(E-3)、(E-4)図のように展開する方法である。したがって、平面図は正面図の下に、左横からみてかいた左側面図は、正面図の右側に配置されることになる。
 
(E)図 第一角法による投影図の展開
(E-1)図 第一角内においた立体
 
 
(E-2)図 投影図のかき方
 
 
(E-3)図 画面の展開
 
 
(E-4)図 第一角法による投影図の配置







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