(4)社会的特性
ア 人口・世帯
村の人口、世帯数はともに年々減少しており、平成12年の国勢調査では3,769人(男1,841、女1,928)と、初めて人口4千人を下回った。また、高齢化率は、30.9%(平成12年国勢調査)と高い数値となっており、集落によっては高齢者人口がかなり多くなっているところもある。
広い村内には、小さな集落が川筋に沿って点在しているが、役場や商店街のある上椎葉地区には人口が集中しており、全体の約3割(平成12年国勢調査)を占める。
図表1−8 人口・世帯の推移
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資料:総務省統計局「国勢調査」(各年分)
図表1−9 地区別にみた人口・世帯(平成12年)
大字 |
区名 |
人口 |
世帯数 |
下福良 |
上椎葉 |
1,061 |
363 |
鹿野遊 |
300 |
106 |
仲塔 |
167 |
69 |
尾八重 |
102 |
38 |
計 |
1,630 |
576 |
不土野 |
尾向 |
470 |
161 |
不土野 |
161 |
59 |
計 |
631 |
220 |
大河内 |
大河内 |
290 |
108 |
小崎 |
377 |
109 |
栂尾 |
64 |
31 |
計 |
731 |
248 |
松尾 |
松尾 |
777 |
275 |
計 |
777 |
275 |
総計 |
3,769 |
1,319 |
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資料:総務省統計局「国勢調査」(平成12年10月)
イ 人口構造
人口構造をみると、60代後半が最も大きな人口集団となっており、以下、高齢、若齢になるに従い減少する。このため、生産面の主要な担い手は40〜60代で、20代、30代の担い手が極端に不足している現状にある。特に20代の不足が著しい。
ライフサイクルのパターンとしては、進学・就職のため多くの未成年者が離村し、その後、就職・後継のためのUIJターンがみられる。今後の見通しとしては、少子化のため、1年当たり30人前後の出生がないため、そもそも本村出身者が減少しており、このままでは更なる人口減、生産者減が考えられる。
図表1−10 村の人口構造(平成12年)
(拡大画面:60KB) |
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資料: |
総務省統計局「国勢調査」(平成12年10月)データを基に作成 |
ウ 産業
村の就業者数は約2,004人(平成12年)の内、約42.6%はサービス業を中心とした第3次産業となっている。第1次産業は年々減少しているが、35.2%と比較的大きい割合となっており、農業21.0%、林業14.1%となっている。第2次産業では、建設業に従事する人が多く占めている。
図表1−11 産業別従事者数(平成12年)
区分 |
従事者数 |
構成比 |
第1次 |
農業 |
420 |
21.0% |
林業 |
282 |
14.1% |
漁業 |
3 |
0.1% |
小計 |
705 |
35.2% |
第2次 |
鉱業 |
13 |
0.6% |
建設業 |
376 |
18.8% |
製造業 |
57 |
2.8% |
小計 |
446 |
22.3% |
第3次 |
卸売・小売業 |
128 |
6.4% |
金融・保険不動産業 |
9 |
0.4% |
運輸・通信業 |
47 |
2.3% |
電気・ガス・水道業 |
8 |
0.4% |
サービス業 |
534 |
26.6% |
公務 |
127 |
6.3% |
小計 |
853 |
42.6% |
合計 |
2,004 |
100.0% |
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資料:総務省統計局「国勢調査」(平成12年10月)
図表1−12 主な産物
区分 |
摘要 |
乾シイタケ(「ナバ」と呼ばれる) |
シイタケ栽培は昔から盛んに行われており、全国の品評会にも入賞者が並ぶほど高い評価を得ているが、近年は安価な外国産の流入もあり、生産高は減少している。 |
椎葉牛 |
多くの農家が子牛の生産で、競り市では優良牛として高い評価を得ている。また、飼育方法としてクヌギ林での林間放牧も行われており、クヌギ林の下草刈りや施肥効果が期待されている。 |
花卉(トルコキキョウ、スカシユリ、バラなど) |
昼夜の温度差が大きい気候条件を利用した花卉栽培は、ここ数年、生産高が特に伸びている。 |
野菜(ホウレンソウ、シシトウ、ミニトマト、ダイコンなど) |
年々生産面積が広がっており、花卉と共に現在最も競争力のある農産品である。 |
造林・伐採・製材 |
椎葉の木材は、色がピンクがかっており評価は高いが、原木の確保、外材の影響による価格の低下、販路拡大等の課題が山積している。 |
雑穀類(ヒエ、アワなど) |
もともと、自家用の食物としてつくられてきたが、近年の健康への関心が高まる中、一定のマーケットがある。 |
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