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(3)アンケート調査からみた福祉バス(カミーリヤバス)の問題・課題
 
(1)カミーリヤバス利用の特性からの位置づけ
(以下に示される利用率などは、今回調査した来所者数の利用率などを示す。)
■カミーリヤバス利用の男女利用率は、男性25.3%、女性74.7%で女性が多い。65歳以上においても、女性の利用が多く(72.6%)、男性の利用が少ない。
■カミーリヤバス利用は、65歳以上の利用が78.5%と多い。
■カミーリヤバス利用は、自家用車が無い、運転できない、運転しないという方々で大半を占める(94.9%)。
■カミーリヤバスの利用コースは、毎日コース、週1回コース、毎日コース・週1回コース併用が各々ほぼ同数である。路線バスなどと他地区内の毎日コースを組み合わせして、毎日コース・週1回コース併用している利用者が相当いると考えられる。
 
カミーリヤバス利用は、来所者の27.4%が利用しており、自動車利用ができない65歳以上の女性の利用が多い。
 
週1回コースしか通っていない地区は、路線バスなどとの組み合わせによる週1コースの利用がある。
 
(2)総合保健福祉センターヘのアクセス交通手段の特性からの位置づけ
■来所時の交通手段は、バス利用27.4%自動車利用56.6%で、これらで全体の84.0%を占めている。
■カミーリヤバス利用は24.3%で、路線バスまたはカミーリヤバスとの併用利用は少ないが3.1%ある。後者は、車が使えず、バスを使わざるをえない方々と推測される。
■徒歩、その他で16%である。
■自動車有・運転可の人の自動車利用は、全体の自動車利用の85.4%となっている。
 つまり、同乗利用が14.6%で、同乗利用できない方々は、バスなどを多く利用しているといえる。
 
車が使えず、路線バスまたはカミーリヤバスとの併用利用をしなければならない層が(3.1%)ある。
 
またバス利用は、自動車の同乗利用ができない環境にある方々の交通手段としても位置づけされる。
 
(3)福祉バス(カミーリヤバス)の課題
 アンケート調査のカミーリヤバスヘの改善要望結果から、課題および検討方向は、以下のように整理できる。
 
図表4−9 アンケートからみたカミーリヤバスの課題
(拡大画面:114KB)
 
(参考)総合保健福祉センター「カミーリヤ」の主な業務内容
 
 総合保険福祉センター「カミーリヤ」は、平成10(1998)年11月に開設した、市民の福祉と健康増進の総合的な拠点として、また、市民学習・研修の場としての施設である。また、人工温泉を備えた老人福祉センターや日帰り介護のデイサービスセンター、歩行訓練プール、トレーニング健康測定室、ボランティアセンター、その他各種学習室を設けた複合施設である。保健と福祉の機能を一緒に持たせることにより、両者を総合的に調整し、情報の共有化、相談窓口機能の一元化、手続きの簡素化など、個々の利用者の二一ズに対応できる体制づくりを行っている。高齢者や障害者を中心に、幅広い住民を対象とした各種サービスを行っている。
 
図表4−10 カミーリヤ利用者数(Hl0.11.1〜H11.10.31)
カミーリヤ利用者数(全体) (人)
195,353
老人福祉センター 73,673
多目的ホール・研修 79,897
トレーニング室 9,190
歩行訓練プール 13,838
デイサービス 3,794
ボランティアセンター 964
機能訓練 617
プレイルーム 9,600
相談室 1,080
2,700
 
図表4−11 カミーリヤの主な業務内容
主な業務内容
健康推進課 健康診査、予防接種、健康教室、健康相談、食生活改善に関することなど住民の健康づくりに関すること
在宅介護支援センター
(介護福祉課)
高齢者の在宅介護の相談、各種保健福祉サービスの連絡調整
デイサービスセンター 65歳以上の高齢者および身体障害者の方の入浴・食事・日常動作訓練・レクリエーションなど
社会福祉協議会 地域福祉活動に関すること、環境美化・ボランティア関係など







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