2 ふるさとを担う人を育むまち
(1)現状と課題
本町は、峡北地域の中でも、生涯学習施設及び生涯スポーツ施設の充実した町であり、住民の多くが生涯学習活動や生涯スポーツ活動に取り組んでいます。
しかし、生涯学習の観点からは、今まで取り組まれてきた生涯学習にとどまらず、日々変動が激しい社会情勢の動向に関心を持ち理解を深めるための学習をするとともに、さらにパソコンを利用した学習など、新しい時代に対応した学習ができる環境形成が求められています。
近年、親世代と比べ、小中学生の体力の低下がみられます。また、完全週五日制とも関連して学校におけるスポーツ関連の部活動の時間がとりにくくなってきております。
心身ともに健康であるためには、あらゆる世代の住民がいっそうスポーツに親しむ必要があります。適度なスポーツに親しむことは、健康を保つうえで、不可欠なことです。
これらのことから、町をあげてのスポーツに親しむ風土づくり求められています。
(2)施策の基本的考え方
本町の未来は、住民一人ひとりにより担われております。したがって、町の今後の発展のためには、一人ひとりの住民が、自らのふるさと長坂をこよなく愛し、また、誇りとして、明日の長坂づくりのために積極的に活動する環境を形成していくことが重要です。
同時に、住民一人ひとりが心身ともに健康な生活をすごすための適度な運動を行う生涯スポーツの風土づくりを推進します。
(3)施策の体系
(4)施策の方向
ア ふるさと教育の推進
(ア)ふるさと教育の推進
学校教育にとどまらず、社会教育においても、本町の歴史や文化など、先人が培ってきた事柄を学ぶとともに、次代に引き継いでゆくための「ふるさと教育」を今後とも推進します。この地域学習の拠点として、郷土資料館を位置づけ、学校や地域社会などとの連携・協力のもと、住民のふるさと学習を推進します。
また、地域学習を具体的に推進していくためには、本町の歴史や文化などに造詣の深い人材の育成や確保を進めます。
イ 生涯学習の推進
(ア)生涯学習の推進
住民一人ひとりが自主的に学ぶことができる生涯学習の場として、中央公民館、各地区の公民館、集落の集会所及び小中高校などの学習施設を、住民が必要なときいつでも利用できるようにしていきます。同時に、町域を越えた広い地域との情報のやりとりを含めた、より質の高い生涯学習ができるように、パソコンの設置やインターネットを利用しての学習ができるような環境整備を図っていきます。
さらに、住民の生涯学習を支援を充実していくために、教育関係者などの協力を得て、支援のしくみ・体制を強化します。
ウ 体育・スポーツ活動の推進
(ア)社会体育の推進
本町では、町総合スポーツ公園や小中学校などを利用したスポーツ活動が盛んである。
そのなかで、子どもの頃からスポーツに親しむことは重要ですから、小中学校におけるスポーツクラブ活動の推進とともに、地域のスポーツ少年団などの指導者の育成により、スポーツを楽しむ生涯スポーツの風土を形成していきます。
(イ)生涯スポーツの推進
最近では、競技スポーツにとどまらず、健康やレジャー的な要素の強いスポーツが取り入れられて、住民の心身にわたる健康づくりに大きく寄与してきていることから、子どもから高齢者までが取り組める新しいスポーツを紹介していきます。スポーツの普及を図るために、スポーツ指導員の拡充・強化を図っていきます。
(1)現状と課題
本町は、日本百名山のうち、7名山がみえる全国でも景観に優れた地域であり、本町のいたる所で画家が絵画を描いたり、写真家が撮影をしたりしている。また、本町を含む峡北地域は高原地域にあるため、夏場の避暑地として昔から親しまれており、その環として著名な画家の作品を展示している美術館や専門美術館などが立地しています。
本町においても、風土を活かした取組として、国蝶オオムラサキの里としてオオムラサキセンターでの地域の環境学習など、地域に根ざした学習環境を整備してきており、今後ともこのような風土の維持向上を図っていく必要があります。
(2)施策の基本的考え方
本町が立地する地勢条件によるすばらしい自然景観及び住民生活の営みのなかで先人が培ってきた農村集落と集落を取り巻くすばらしい環境を次代に継承するとともに、これらの資産を有効活用して新しい時代にふさわしい新たな地域の生活文化を創造していきます。
(3)施策の体系
(4)施策の方向
ア 歴史・文化の継承
(ア)文化芸術活動の推進
本町に立地する清春芸術村、シルクロードミュージアム、泰雲書道美術館、整備が進んでいる郷土資料館などのネットワーク形成と有効活用により、住民や来訪者を対象とした芸術創作活動を今後とも推進していきます。郷土資料館には、企画展を開催しうる多目的施設・清春ふるさと学習館を併設するとともに、近接して民俗資料館を新設します。これらを一体的に活用し、清春四季のみちとともに歴史文化ゾーンとして整備を図ります。
同時に、住民が日常的に文化芸術に親しむ風土づくりも必要であることから、中心市街地への「仮称・町民画廊」の設置、町役場や農協などの公的施設の一角を活用した「仮称・町民文化芸術サロン」などの設置を推進します。
(イ)歴史郷土の保全
本町の歴史遺産の保存継承の中心施設として、郷土資料館が整備されていることから、これを活用しての地域学習の推進及び歴史文化の継承に関するイベントなどの実施に取り組んでいきます。
(ウ)田園空間の保全
本町では、農村集落と集落を取り巻く里山、集落の低地に広がる棚田などにより、田園空間が形成され、美しい農村景観をかもしだしております。
このような良好な景観を今後とも保全活用していくために、住民が中心となり、地域の魅力の再発見に努めるとともに、一段と磨きをかけていく必要があります。その好個の例として、清春四季のみちの整備を急ぎます。
(エ)町史の編纂
本町は、合併を目前にしていることを勘案し、早急に既刊の町史以降の町史編纂事業に着手する必要があります。
イ 環境教育の推進
(ア)オオムラサキセンターの充実
国蝶オオムラサキについて、その生態系や育ってきた地域環境を総合的に学ぶ場としてオオムラサキセンターのよりいっそうの充実を図ります。このことにより、学校教育にとどまらず生涯学習の場としてもその活用を図るとともに、そことオオムラサキの自生地である深沢川とを結ぶ散策ルートを整備し、環境学習と地域学習を一体化した取り組みを推進していきます。
(イ)森林環境教育の推進
本町は、集落の周辺部に里山が形作られ、緑豊かな自然景観に恵まれております。この里山が守り伝えられてきた背景を含め、町内の生涯学習や観光施設の分布状況を踏まえつつ、それらの施設との連携を図りながら、里山などの森林を活用した環境学習のできる場を住民との連携・協力のもとに整備していきます。
また、この森林を活用した環境学習を推進していくために、山林などを有効活用や伝統的な生活様式を伝承できる人材の育成と確保に取り組みます。
(ウ)三分一湧水館の充実
現在建設中の三分一湧水館は、八ヶ岳南麓の湧水の代表である三分一湧水を中心とした水の資料館である。水の大切さや、森の大切さを学び、地球環境を総合的に学ぶ場として充実を図っていきます。
また、そこには、水力発電、風力発電、太陽光発電のシステムが学習できる設備も充実して、自然エネルギーが総合的、体系的に学習できる資料館としての活用を図ります。さらに、三分一湧水館の周辺地域は、八ヶ岳をフィールドに湧水環境を散策できるなど、一体的整備や取組を推進していきます。
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