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第4章 こどもの夢を実現し 未来を担える 人をそだてるまち
1 未来を創る人をそだてるまち
(1)現状と課題
 本町の教育環境は峡北地域でももっとも充実しているもののさらに、新しい学習指導要領に対応できる教育施設の改善、教職員の資質の向上、放課後教育の充実など、総合的な観点に立った教育環境の整備充実が必要です。
 
(2)施策の基本的考え方
 次代を担う子どもを育成する場である教育施設の環境整備は、教育効果を高める観点からも重要な役割を担っています。
 とくに、学習指導要領の改訂により、「生きる力」を培うための教育とともに、ゆとりある教育が求められていることから、多様な教育のできる教育環境の整備に取り組みます。
 
(3)施策の体系
 
 
(4)施策の方向
ア 教育環境の充実
(ア)開かれた学校づくり
 今日の教育は、学校内での教育にとどまらず、地域へ出かけての校外学習や地域の人から直接学ぶ学習など、教育のあり方が大きく変化しつつあります。
 このため、本町の資源や人材などさまざまな資源の有効活用、学校の教育現場で住民が直接具体的な指導を小中学生に行うなど、地域に開かれた教育を推進していきます。
 また、小中学校は地域において、学習環境が充実した拠点でもあります。したがって、住民の生涯学習の場として、また生涯スポーツの場としても学校施設の有効活用を図ります。
(イ)三世代交流の家(放課後児童クラブ)
 女性の社会参加や就労意識などの拡大や生活の多様化などの進行とともに、小中学生の家庭でも、両親の共働きが増えてきております。
 少子化のもと、となり近所での子ども同士の遊び仲間が減りつつあります。そして、共働き世帯の増加は、子どもを安心して預けられる場の確保の必要性をますます高めております。今日、本町の放課後児童クラブは、子どもにとって、子ども同士が自由に遊べる場として重要な役割を担っております。このため、住民の理解と協力を得ながら、多様な遊びを提供する指導員やボランティアの確保により、放課後児童クラブの運営について、さらに内容が高いものとしていくための取組を推進します。
 この場合、保護者や高齢者が積極的に関わる仕組みづくりが大切であり、いわば三世代交流の家として放課後児童クラブを経営することが望まれます。
(ウ)小中学校の校舎整備
 本町の義務教育施設は建設後約30年を経過し、老朽化が進んでおります。また、東海地震の対策強化区域に本町全域が指定されていることから、地震に対応できる施設整備が求められております。
 なかでも、中学校は老朽化が著しく、早急な対応が必要なため、教育関係者及び住民の協力のもとに、新しい時代の教育を担う良好な教育環境づくりの一環として、校舎の全面改築へ向けた取組を早急に進めます。4小学校については、耐震調査を急ぐとともに、内外壁の再塗装など、整備に努めます。
 
イ 学校教育の充実
(ア)国際化教育の推進
 わが国では国際化の進展により、国内どの地域でも外国人の居住や滞在を見受けるようになってきています。かつては、外国人というとアジアや欧米の人を指すことが多かったが、最近では中南米系や中近東、南アジア系などさまざまな海外からの人々との出会の機会が多くなっています。
 このような今日の状況を踏まえ、学校の教育現場や地域イベントなどに外国の人々を招待したり、活動をともにするなどして、国際交流の拡充に取り組みます。同時に、かねてから交流のあるアメリカケンタッキー州マディソン郡とのホームスティなどによる相互交流を拡充します。
(イ)情報化教育の推進
 情報化の進展にともない、日々の生活において、技術、内容両面にわたり、情報機器の活用がますます必要となってきております。したがって、義務教育においても、情報機器に接するにとどまらず、日常の学習活動の中でコンピュータなどの情報機器を使いこなすことが求められております。このために、教員のパソコン活用力の向上とともに、小中学生が日常的にパソコンに接する環境整備を推進します。
 また、パソコン利用に精通した住民に、学校教育や社会教育の場で、パソコンの利活用に関する講師を依頼するなどして、より質の高い情報教育の推進に取り組みます。
(ウ)こころの教育の推進
 近年、わが国においては、不登校やイジメ、子どもの虐待など、子どもや保護者をめぐる暗い話題がしばしば起こっております。
 このような状況に的確に対応していくために、日常の教育活動においても、子ども一人ひとりを大切にする教育を推進するとともに、子どもとの接し方、家庭教育のあり方、子育ての知識や技術などを保護者が気軽に相談できる体制を整えます。







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