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(3)あさひ文化の継承と育成
 あさひ文化の継承と育成は、県下でも有数の歴史的文化財を保有する本町の潜在的な文化特性を未来にも継承し、伝統的な文化要素と、新たらしい時代のライフスタイルが融合した独自のコミュニティ文化育成を目指すものである。
 住民が歴史的文化資源の価値を共有し、長い年月を経て培われた独自の文化を継承するとともに、高度情報技術などを利用し、住民の趣味や娯楽、生活情報など、より広がりを持った文化活動の展開を図る。
 また、IT等では解消し得ない有機的な人のふれあい、自然とのふれあい、集団活動における社会性の養成を通し、まちを誇り、愛する意識を育む文化圏づくりを進める。
 
(1)あさひ文化の継承と育成への基本的な考え方
 朝日町の歴史的資源や伝統的な文化を受け継ぎ、新しい生活様式に調和したあさひ文化づくりを目指し、里山の自然、田園風景、泰澄の杜、古墳公園、プラントピアなどの潜在資源を活用した体験型学習などを通して、すべての世代の住民が文化活動に参画し、それぞれの夢や生活の潤いを追求する。
 
(2)あさひ文化の継承と育成に向けた施策
ア 多世代交流と自然体験型学習環境づくり
 地域間交流や自然体験型の学習機会を提供し、本町の暮らしや立地環境を肌で感じながら、生活を楽しむ文化づくりを進める。
このために、体験活動ボランティア支援センターを中心に、体験活動ボランティア制度の拡充を図るなど、住民が積極的に参加・貢献できる環境づくりを推進する。
 
【育成方策】
○自然体験型スポーツの振興
 朝日町における里山自然環境を活かしたオリエンテーリングや、トレッキング、川遊びなど自然体験型スポーツの振興に向け、体験活動ボランティアなどの協力のもと、都市部では体験できないスポーツ活動の輪を広げる。
 
○体験農園や手作り工房など体験の場づくり
 有休農地等を活用した菜園・果樹園など、住民や周辺市町村に暮らす人々が「土にふれる」体験農業の機会や、自分の手で育てた作物などの加工工房での活動を通し、自然の恵みや、郷土の特産品などに触れる活動を展開する。
 
○クラインガルテン(小屋付き貸し菜園)などを通した都市住民との交流
 クラインガルテン(小屋付き貸し菜園)等の設置を検討し、住民が主体的に管理・運営し、他地域との人口交流と、高齢者等の農業技術を活かした仕事づくりを検討する。
 また、収穫祭などの新しいイベントなども併せて企画するなど、多様な交流機会を通して、新しい住民ニーズに対応した土に触れる文化づくりを進める。
 
【協働による展開の方向】
○クラインガルテンの住民運営
 住民を主体とした民間法人によるクラインガルテンの管理運営方式を検討し、高齢者の知恵や労働力を活動するとともに、高齢にも夢や生きがいのある活動の場としてクラインガルテンの利用を検討する。
 
○高齢者の農業知識の活用
 高齢者の農業に関する知識を活用するために、高齢者菜園づくり指導員制度などの知識活用方策とともに、プラントピア等における学識経験者等の知識や技術を活用した展開を検討する。
 
図表4−8 多世代交流と自然体験型学習環境づくりのまとめ
方策 展開のイメージ例 協働による展開の方向
自然体験型スポーツの振興 ○オリエンテーリング競技 ○体験活動ボランティアとの連携(前述)
○里山トレッキング
○川遊びなど
体験農園や手づくり工房など体験の場づくり ○町民菜園 ○体験活動ボランティアとの連携(前述)
○果樹園 ○マイスター制度との連携(前述)
○野菜などの素材の加工工房など
○古代米の田植え体験の継続
○わんぱく少年塾などでの体験活動の継続
クラインガルテン(小屋付き貸菜園)などを通した都市住民との交流 ○クラインガルテンの整備 ○クラインガルテンの住民運営
○高齢者の知恵と農業知識の活用
 
イ 歴史や郷土文化にふれる研究会や学習機会の創出
 朝日町の文化財や歴史的環境に親しみ、郷土の生い立ちなどを学習する機会などによって、住民が主体的に学習する機運を育て、郷土への愛着と誇りを持って暮らす環境づくりを進める。
 
【育成方策】
○郷土の文化財探索
 「我がまち発見ツアー」や「ふるさとづくり大会」などの文化イベントを通し、郷土の歴史文化に触れ、郷土への興味や好奇心をかき立てる活動の継続的な開催を進める。
 また、マイスター制度や観光ガイドボランティアなどの連携を図り、開催機会の増加等に努める。
 
○郷土史研究会など
ふれあい支援事業の更なる利用を促し、郷土の歴史や文化を学習・研究する機会を提供する。また、語り部朗読会などの開催を継続的に実施するとために、高齢者、有識者などの参加を促し、住民が主体的に実施する郷土史研究機会の提供を促進する。
 
○寺院・神社の環境整備
 本町の立地する寺院・神杜などの環境を継承していくために、境内の清掃、周辺の公園や緑地等の環境管理などについて、住民参加の環境継承を図っていける仕組みと体制づくりを進める。
 
【協働による展開の方向】
○観光ガイドボランティアとの連携
 郷土の文化財探索を支援するために、観光ガイドボランティアの活動範囲を広げ、住民の学習指導などに参加できる仕組みを整える。
 
○生涯学習や資料入手の支援
 生涯学習活動を促進するために、資料等の入手支援体制を整えるなど、住民の学習研究活動を支える仕組みづくりを検討する。
 
図表4−9 歴史や郷土文化にふれる研究会や学習機会の創出のまとめ
方策 展開のイメージ例 協働による展開の方向
郷土の文化財探索 ○わが町発見ツアーのPR ○マイスター制度(前述)や観光ガイドボランティアとの連携
○ふるさとづくり大会
郷土史研究会など ○ふれあい支援事業の利用促進 ○生涯学習や資料入手の支援
○語り部朗読会の継続
寺院・神社の環境整備 ○泰澄の道などの住民管理 ○アドプトシステムとの連携(前述)
○古墳公園などの緑地の住民参画管理
 
ウ 伝統芸能などの発掘と技の伝承
 幸若舞などの伝統的な芸能を掘り起こし、本町の個性となる芸能の継承を進める。また、木材などを利用した木工教室や工房などで、地場の素材にふれあうものづくりを行う体験の場づくりを検討する。
 
【育成方策】
○幸若舞の探求と継承
 朝日町の伝統的な芸能である幸若舞の復興に向けた住民の主体的な取り組みが展開される中で、幸若舞の更なる研究活動の支援体制づくりに努める。このために、幸若舞の伝わる福岡県瀬高町との交流や資料提供などの協力を仰ぐなど、地域間交流なども考慮した幸若舞探求活動支援を進める。
 
○地域の祭事や伝統的な芸能
 願人坊踊りや八坂神杜の神事など朝日町に伝わる歴史的な文化行事の継承を図るため、多くの住民参加と協力体制の強化に努める。また、あさひまつりなどのイベントについても、本町の歳時記となる催しとして、住民が主体的に取り組みながらそのあり方について適宜検討を加えて実施する。
 
○郷土の食文化探求
 郷土の食文化を継承し、この町で育った人々が折に触れ食する郷土の味を習得する機会を提供する。
 
【協働による展開の方向】
○瀬高町からの資料入手支援体制
 福岡県瀬高町に伝わる幸若舞に関する資料入手への支援体制を図るなど、幸若舞の復興に向けての取り組みに努める。
 
○伝統的な地域の祭事などへの住民参加
 伝統的な地域への祭事への住民参加を図るため、各種のPRや住民の主体的な参加促すための企画立案について検討を進める。
 
○住民や企業などからの支援体制
 各種イベントや祭りに対する住民や企業などからの支援の仕組みづくりを検討し、住民や地元企業も参加する意識高揚を図る。
 
図表4−10 伝統芸能などの発掘と技の伝承のまとめ
方策 展開のイメージ例 協働による展開の方向
幸若舞の探求と継承 ○幸若舞の研究活動の展開 ○瀬高町との交流による幸若舞の複興対策と資料入手支援体制
○幸若太鼓
地域の祭事や伝統的な芸能 ○願人坊踊りの継承 ○伝統的な地域の祭事などへの住民参加
○八坂神社の神事への参加 ○住民や企集などからの支援体制
○風鈴祭り
○納涼祭
○あさひまつり
郷土の食文化探求 ○越前そば打ち教室 ○生涯学習などとの連携
○郷土料理教室 ○イベントや祭事などとの連携
○お集子作り体験会の継続







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