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第3章 日立市における地域と高等教育機関との連携・協働の取組の実態
1. 日立市と市内大学の連携・協働の動向と特徴
日立市内にある高等教育機関は、国立茨城大学工学部および私立茨城キリスト教大学(大学院・短期大学部含む)である。茨城大学工学部と茨城キリスト教大学は単位互換協定を結び、互いに教育交流を進めている。単位互換協定とは、茨城大学工学部の学生が茨城キリスト教大学の講義受講によって取得した単位が、茨城大学工学部の単位として認定されるというものである。
(1)茨城大学工学部
茨城大学工学部は、多賀高等工業学校を前身として60年の歴史があり、現在、大学院博士課程を持つ地方中核大学として発展している。
図表3−1
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出典:茨城大学ホームページより
JR日立駅またはJR常陸多賀駅から日立電鉄バスで約20分の場所に位置する。学生数は約2,000人である。
図表3−2 茨城大学工学部位置図
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出典:茨城大学ホームページより
図表3−3 学部学科構成
| 学部 |
学科・課程 |
| 工学部 |
Aコース |
機械工学科 |
| 物質工学科 |
| 電気電子工学科 |
| メディア通信工学科 |
| 情報工学科 |
| 都市システム工学科 |
| システム工学科 |
| Bコース |
システム工学科 |
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(1)地域との連携
現在茨城大学工学部が主体となって行っている、地域住民あるいは行政を対象とした連携内容は別表のとおりである。
図表3−4 茨城大学主体での事業
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一方、日立市が主体となって茨城大学工学部と取り組んでいる連携内容は以下のとおりである。市の各種審議会・委員会への人材派遣が主となっている。
図表3−5 市行政主体で行っている茨城大学工学部との連携事業
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(2)産学官連携事業
茨城大学工学部が行っている取組としては、地域や行政との連携だけでなく、民間企業との共同研究・開発も行っている。
日立製作所日立研究所、NTT研究所、日本原子力研究所、日立化成研究所から客員教授を迎え、先端的な研究機関との連携、大学院の教育と研究を充実させている。
また、身近に先端企業を多数持つ地の利を生かし、実践的な知識を企業で学ぶインターンシップ制度を始めている。
図表3−6 茨城大学工学部と企業との連携事業
| 事業名 |
概要 |
| 日立市地域産業創造賞事業 |
・選考委員会委員 共同研究開発センター長 福沢公夫 |
| 地域研究開発交流会事業 |
・委員 福沢公夫 他2名 |
| マイクロクリエイションオフィス審査会 |
・審査会審査員 共同研究開発センター客員教授 伊藤勝彦 |
| 市民アイデア製品コンクール事業 |
・審査会審査員 伊藤勝彦 |
| 日立地区産業支援センター事業 |
・理事 茨城大学工学部部長 安久紘一 |
| コーディネート活動支援事業 |
・委員 福沢公夫 |
| 技術シーズ活用型製品開発事業 |
・アドバイザー 茨城大学工学部助教授 加藤栄二 |
| 知的クラスター構想FS調査事業 |
・水戸、日立地域知的クラスターFS調査委員会委員 茨城大学工学部教授 堤泰行 |
| 新産業創造セミナー事業 |
・研究開発成果等の紹介 茨城大学理学部教授 高妻孝光 |
| 茨城大学研究成果企業化促進交流会事業 |
・研究開発成果等の紹介 茨城大学工学部教授 百瀬義広 |
| 中小企業のための技術シーズ研究委託事業 |
・中小企業の開発支援する研究開発を依頼 |
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