石川 竹彦(いしかわ たけひこ)(昭27.8.13生)
埼玉県草加市
平成13年5月3日、休日で自宅にて食事中だった消防士の石川さんは、直下階の部屋からの出火に気付き通報。他居住者に火災発生を知らせると共に現場に急行し、濃煙熱気が充満する部屋の中、車椅子の男性とその妻を救出した。
推薦者 (財)全国消防協会
Mr. Takehiko Ishikawa
(Born on August 13, 1952)
Soka City, Saitama Prefecture
On May 3, 2001, Mr. Ishikawa, an off-duty fireman having a meal in his apartment building, noticed smoke emerging from a room just below.
He notified the other residents of the building of the emergency and rushed to the scene of the fire. He arrived in time to evacuate a man in a wheelchair and his wife from the extremely hot, smoke-filled room.
Recommended by Firefighters Association of Japan.
平成13年5月3日19時頃、非番で自宅マンションで食事をしていた消防士の石川さんは、直下階の部屋からの出火に気付いた。119番通報し、他居住者に火災発生を知らせた。
現場に向かうと、付近には2〜3名の居住者がおり、中に老夫婦がいるらしいとの情報を得た。玄関ドアは施錠されていなかったため、ドアを開けて確認すると室内は煙と熱気で満ちていた。室外に一時退避したが、出火室居住者の安否が未だに判明しないことから、緊急と判断した石川さんは、居住者の一人が運んできた粉末消火器を持ち、水に濡らしたタオルを口にあてて、濃煙と熱気が充満する室内に進入した。視界は極めて悪く、防火装備が無いため床を這うような低い姿勢をとって、まさに手探りの状態での検索を続けた。
車椅子に座っている男性を発見、車椅子ごと引いて室外に救出した。容態観察を行ったところ意識があり、他の居住者についての問い掛けに対し、逃げ遅れた妻が中にいると答えた。石川さんは、炎の上がる室内に再び手探りで入り、玄関から6m程のところで倒れている女性を発見し、襟首を持ちながら這って室外に救出した。
受賞の言葉
私は、消防職員という職業柄、「命の尊さ」という大切な気持ちが、常に心の中にあり、それが今回の身の引き締まる受賞に結びついたと思います。
今後も初心を忘れず、前向きに職務を遂行して行きたいと思っています。
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