財団法人 笹川記念保健協力財団
当財団は、1974年に世界からハンセン病を根絶しようという目標を掲げ、日本財団の創始者であった笹川良一氏を会長に、日本におけるハンセン病化学療法の父、石館守三博士を理事長として設立されました。財団発足当時世界で1200万人以上とも推定されてきたハンセン病患者も、MDT(多剤併用療法)の確立により、確実に治る病気として世界の各国で対策が進み、今日では年間の新患者数は60〜70万人にまで減少しました。
ハンセン病は数千年にわたって世界の各地で天刑病、業病と呼ばれ、恐れや嫌悪の対象とされ、病気にかかった患者は言うまでもなく、その家族もまた、長年にわたってこの病気に対する根強い偏見や差別に苦しんできました。病気の治療はもとより、ハンセン病についての差別(スティグマ)を払拭し、患者や回復者及び家族が人間としての尊厳を持ち、平等な機会を享受することができる社会を築きあげていくことが、今後の課題です。
「持てる者」が「持たざる者」に施すのではなく、これまでに培われた経験や知識を国境を越えて分かち合い、限られた資源と人材を世界各国の人々のために最大限に役立て、共に生きることのできる社会の実現を目指していきたいと考えています。
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理事長 紀伊國 献三 |
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会長 日野原 重明 |
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常務理事 湯浅 洋 |
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