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17. 溶存酸素(DO)を測ってみよう
【使用する道具】試薬(しやく)
 溶存酸素(ようぞんさんそ)とは、水の中にどれだけの量の酸素が溶け込んでいるかを表すものです。酸素は、陸上に住む生き物だけでなく、魚や貝などの水中の生き物にとっても大切なものです。
 水中に汚れの原因となる有機物がたくさん含まれていると、微生物がこれらを分解するときにたくさんの酸素を使ってしまうため、溶存酸素の量は少なくなります。
 溶存酸素が少なくなると、生き物に酸素が十分に行き渡らずに、酸欠状態になります。
 
 簡単な溶存酸素の測り方として、試薬を使うものがあります。
 
ケメットDO計の場合
 アンプル(ガラスビン)の中に試薬が入っています。これから調べる水の中で、アンプルの先を折ります。水がアンプルの中に吸い上げられるので、アンプルをよく振って標準色と比べて溶存酸素を測ります。
 
ポナールキットDO(今回使用する方法)
 一定の量の水に、4種類の錠剤になった試薬を加えて測ります。最後に加える錠剤の数で濃度を決めます。
 
(1)海水をビンいっぱいにとり、A錠(1つ)を入れて溶かします。
 
(2)B錠(1つ)を加えて溶かし、2〜3分おきます。しばらくすると、黄褐色(おうかっしょく)に変わります。
 
(3)C錠(2つ)を加えて溶かし、2〜3分すると、紫色(むらさきいろ)になります。
 
(4)D錠を1つずつ、淡黄色(たんおうしょく)になるまで加えます。
 
 D錠を入れた数で、ppm(ピーピーエム)を求めます。(1錠=1ppm)水が汚れているほど、錠剤の数が多くなります。







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