日本財団 図書館


2 HNS輸送船舶のマ・シ海峡航行状況
2.1 航海数の全体集計
2.1.1 航海数のゾーン別のOD集計
(1)HNS輸送船舶全体の集計
 表 2.1−1は、2001年にマ・シ海峡を航行したHNS輸送船舶全体の航海数を、仕出港(O:Port Origin)及び仕向港(D:Port of Destination)のゾーン別に集計したものである。
 全体では6,253航海であり、後述するように船種別ではケミカルタンカーが1,853航海(約30%)、LPG船が3,715航海(約59%)、LNG船が685航海(約11%)となっている。1997年にわが国周辺海域を航行したHNS輸送船舶については、全体では13,188航海であり、船種別ではケミカルタンカーが7,949航海(約60%)、LPG船が2,981航海(約23%)、LNG船が2,258航海(約17%)となっている。両者を比較すると、マ・シ海峡ではわが国周辺海域よりケミカルタンカーの割合が1/2程度と小さくなり、LPG船の割合が特に大きくなっている。
 同表を見ると、東南アジアゾーン(図 1.2−3のゾーン分類がSE.Asia、もしくはOD総括表見出しの仕出港または仕向港のゾーン分類がSE.Asiaで示されているゾーン。以下同じ。)内の諸港間の航海数の割合が約45%、東南アジアゾーンの諸港と日本を含む極東ゾーン(図 1.2−3のゾーン分類がEastAsia、もしくはOD総括表見出しの仕出港または仕向港のゾーン分類がEastAsiaで示されているゾーン。以下同じ。)諸港との間の航海数が約8%で、全体では約63%を占めている。
 次いで、アラビア湾の諸港は、日本の諸港との間の航海数は約5%、日本以外の極東ゾーンの諸港との間の航海数が約4%、東南アジアゾーンの諸港との間の航海数が約4%で、全体では約12%を占めている。
 また、日本を除く極東ゾーンの諸港と他の港との間の航海数が約10%、日本諸港と他の諸港の間の航海数が約8%、両者を合わせると約18%を占めている。
 なお、動静の説明(下記、2.1.1(2)、(3)及び(4))において、航海数のゾーン別割合とは、仕出港についてはOD総括表右端の欄に示すゾーン別航海数集計を総計で除した値、仕向港についてはOD総括表下段の欄に示すゾーン別航海数集計を総計で除した値である。
 
表 2.1−1:マ・シ海峡を航行したHNS輸送船舶全体のゾーン別OD総括表(2001年)
(拡大画面:45KB)
 
(2)ケミカルタンカーの集計
 表 2.1−2は、マ・シ海峡を航行したHNS輸送船舶のうち、特にケミカルタンカーを取り上げ、その航海数を仕出港及び仕向港のゾーン別に分類したものである。ケミカルタンカーの仕出港・仕向港のゾーン別割合((1)参照)の特徴は次のとおりである。
 ケミカルタンカーは、東南アジアゾーン内の諸港間の航海数の割合が約53%、東南アジアゾーンの諸港と日本を含む極東ゾーン諸港との間の航海数が約7%、インドゾーン(図 1.2−3のゾーン分類がIndian、もしくはOD総括表見出しの仕出港または仕向港のゾーン分類がIndianで示されているゾーン。以下同じ。)の諸港との間の航海数が約5%で、アフリカゾーン(図 1.2−3のゾーン分類がAfrica、もしくはOD総括表見出しの仕出港または仕向港のゾーン分類がAfricaで示されているゾーンで、アフリカの諸港のうち紅海沿岸諸港を除いたもの。以下同じ。)の諸港との間の航海数が約4%、アラビア湾の諸港との間の航海数が約3%で、全体では約74%を占めている。
 次いで、日本を含む極東ゾーンの諸港は、東南アジアゾーンの諸港との間の航海数が前述のとおり約7%、アラビア湾の諸港との間の航海数が約2%で、全体の約10%を占めている。また、インドゾーンの諸港は、東南アジアゾーンの諸港との間の航海数が前述のとおり約5%であり、全体の約6%を占めている。
 
表 2.1−2:マ・シ海峡を航行したケミカルタンカーのゾーン別OD総括表(2001年)
(拡大画面:44KB)
 
(3)LPG船の集計
 表 2.1−3は、マ・シ海峡を航行したHNS輸送船舶のうち、特にLPG船を取り上げ、その航海数を仕出港及び仕向港のゾーン別に分類したものである。LPG船の仕出港・仕向港のゾーン別割合((1)参照)の特徴は次のとおりである。
 LPG船は、東南アジアゾーン内の諸港間の航海数の割合が約47%、東南アジアゾーンの諸港と日本を除く極東ゾーン諸港との間の航海数が約5%、アラビア湾の諸港との間の航海数が約5%、日本の諸港との間の航海数が約3%、インドゾーンの諸港との間の航海数が約2%で、全体では約65%を占めている。
 次いでアラビア湾の諸港は、東南アジアゾーンの諸港との間の航海数が前述のとおり約5%、日本の諸港との間の航海数が約5%、日本を除く極東ゾーンの諸港との間の航海数が約3%で、全体では約12%を占めている。
 日本を除く極東ゾーンの諸港は前述のとおり、東南アジアゾーンの諸港との間の航海数が約5%、アラビア湾の諸港との間の航海数が約3%で、全体の約9%を占めている。
 また、日本の諸港は前述のとおり、アラビア湾の諸港との間の航海数が約5%、東南アジアゾーンの諸港との間の航海数が約3%であり、全体の約8%を占めている。
 
表 2.1−3:マ・シ海峡を航行したLPG船のゾーン別OD総括表(2001年)
(拡大画面:41KB)
 
(4)LNG船
 表 2.1−4は、マ・シ海峡を航行したHNS輸送船舶のうち、特にLNG船を取り上げ、その航海数を仕出港及び仕向港のゾーン別に分類したものである。LNG船の仕出港・仕向港のゾーン別割合((1)参照)の特徴は次のとおりである。
 LNG船は、アラビア湾の諸港と日本を除く極東ゾーン諸港との間の航海数が約18%、日本の諸港との間の航海数が約17%で、全体では約38%を占めている。
 次いで日本の諸港は、アラビア湾の諸港との間の航海数が前述のとおり約17%、東南アジアゾーンの諸港との間の航海数が約7%、全体では約24%を占めている。
 日本を除く極東ゾーンの諸港は前述のとおり、アラビア湾の諸港との間の航海数が約18%で、全体の約19%を占めている。
 また、東南アジアゾーンの諸港は、日本の諸港との間の航海数が前述のとおり約7%、東南アジアゾーン内の諸港間の航海数が約6%、アラビア湾の諸港との間の航海数が約2%で、全体の約18%を占めている。
 
表 2.1−4:マ・シ海峡を航行したLNG船のゾーン別OD総括表(2001年)







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION