2−3. 昭和55年以降、行政機関の側では、「海洋開発関係省庁間連絡会議」が設置されていますが、省庁再編後の現在は、内閣官房副長官を議長とし、内閣官房副長官補、文部科学省研究開発局長が副議長、そして総務省、外務省、農林水産省水産庁、経済産業省資源エネルギー庁、国土交通省、環境省の6省庁の局長・次長が構成員となっています。これについて、次の質問にお答えください。(該当のものに○印)
(1)この省庁間連絡会議の存在ならびに再編についてご存知でしたか?
|
全体 |
A |
B |
C |
D |
E |
F |
H |
i)以前から知っていた。 |
95(55.2%) |
24 |
19 |
10 |
12 |
2 |
22 |
6 |
ii)今回の省庁再編後に知った。 |
14(8.1%) |
4 |
3 |
1 |
3 |
|
2 |
1 |
iii)全く知らずこのアンケートで初めて知った。 |
63(36.6%) |
16 |
15 |
4 |
5 |
9 |
9 |
5 |
合計(N) |
172 |
44 |
37 |
15 |
20 |
11 |
33 |
12 |
<分析>
1)省庁間連絡会議の存在・再編について、i)「以前から知っていた」95(55.2%)とii)「省庁再編後に知った」14(8.1%)とをあわせて、その存在を知っていたのが全体の6割を上回るのは元気付けられるところである。
2)しかし他方で、iii)「全く知らずにこのアンケートで初めて知った」も63(36.6%)、つまり1/3以上いることがわかった。設問2−2.(1)で旧審議会=現分科会についてiv)「初めて知った」は21(12.0%)でしかなかったのと対比すると、省庁間連絡会議の方はその3倍いるわけで、相対的にその存在はあまり知られていなかったとも解釈できそうである。
3)i)「以前から知っていた」の率が平均より高いのは、<C:中央官庁>10(66.7%)、<F:産業界>22(66.7%)、次いで<D:研究者>12(60.0%)であり、これらのグループが、行政の動向に敏感であることがうかがわれる。
4)iii)「全く知らずにこのアンケートで初めて知った」の率が一番高いのは、<E:地方自治体>9(81.8%)、平均を上回っているのは、<H:報道・シンクタンク>6(50.0%)、<B:団体役員>15(40.5%)であった。
(2)この省庁間連絡会議の構成員についてどのようにお考えになりますか?
|
全体 |
A |
B |
C |
D |
E |
F |
H |
i)今のままでよい。 |
67(45.6%) |
12 |
18 |
10 |
8 |
5 |
9 |
5 |
ii)さらに関係する省庁も加わるべき。 |
80(54.4%) |
25 |
15 |
4 |
7 |
2 |
21 |
6 |
合計(N) |
147 |
37 |
33 |
14 |
15 |
7 |
30 |
11 |
→どの省庁がさらに参加すべきだとお考えになりますか。またその理由もご記入ください。
(該当のものに○印。複数可。)
|
全体 |
A |
B |
C |
D |
E |
F |
H |
[1]国家公安委員会 |
21 |
6 |
4 |
1 |
|
|
7 |
3 |
[2]防衛庁 |
65 |
23 |
12 |
3 |
5 |
1 |
15 |
6 |
[3]法務省 |
36 |
13 |
7 |
1 |
3 |
1 |
8 |
3 |
[4]財務局 |
29 |
9 |
5 |
2 |
1 |
1 |
8 |
3 |
[5]厚生労働省 |
17 |
5 |
3 |
|
|
|
5 |
4 |
合計(N) |
168 |
56 |
31 |
7 |
9 |
3 |
43 |
19 |
<分析>
1)省庁間連絡会議の構成員について、i)「今のままでよい」と答えたのは67(45.6%)にすぎず、80(54.4%)がii)「さらに関係する省庁も加えるべき」としている。
2)どの省庁がさらに参加すべきかについては、[2]「防衛庁」が65(38.7%)で第1位であった。防衛庁は、わが国の安全保障はもちろん、海洋の管理、調査等にも深く係わっているので順当な結果といえよう。第2位=[3]「法務省」36(21.4%)、第3位=[4]「財務省」29(17.3%)となった。
3)追加すべき省庁の選択理由を見ると、具体的に選択した省庁以外についても、一般論として海洋管理に関係する省庁は、参加のレベルに差をつけることはあっても、全て参加するのが望ましいという意見や専門家レベルの下部組織を強化すべきという意見が散見され、省庁間連絡会議の構成員の拡充を求める声が根強くあることがうかがわれる。
*設問2-3.(2)について、追加すべき省庁を選択した理由をご記入ください。
グループ
A
・ [1][2][3][5]選択。今まではあまりにも国防、安全保障の感覚が薄すぎた。海洋の開発や保全は、これらと切り離せないという現実を直視すべきであるし、米テロ以降の国民の危機意識の向上から考えてそのように転換できる時期に来ているのではないか。
・ [2][3]選択。防衛問題は日本にとってはまさに海洋と切り離せない。また出入国管理、その他の多くの海洋問題が絡むため、法務省も必要。
・ [2]選択。あまり多いとまとまり難いので、現在のままでも良いが、防衛問題が身近になるような事件が海洋で続いているので、国民からも要請が出てくると思われる。
・ [2]選択。特に、強い意見はありませんが、海上自衛隊は、海を使用し、海に対する調整も行っている。私の経験では省庁間の形ばかりの連絡会議があっても実質的な効果、成果は期待できない。これに対応する下々の連絡組織の体制強化が必要。特に、専門家レベルでの実質的な連絡組織を強化すべきである。
・ 回答なし。[1]から[5]それぞれの省庁の役割・機能の認識が不十分であることから、お答えできませんが、[1][2][3]は要素として必要に思います。
・ [2][3][4]選択。[2]は国防上、[3]は出入国上、[4]は財政上および税金等外国貿易上、海洋政策を推進する上で密接不可欠である。
・ [2][3]選択。海上における安全保障と法体系の整備のため。
・ 全て選択。既に入っている省庁と同じレベルである必要は無いかもしれませんが、[1]〜[5]まで全てが海洋問題に関わっているからです。
・ [2]選択。防衛行動の公開は不要であるが、海洋観測活動など地球環境に関する取り組みの拡大を希望する。
・ [2]選択。海洋開発関係省庁とすれば、直接関係する省庁は全て網羅されているが、新しい組織は、開発と共に海洋管理の問題をしっかり扱っていく必要がある。その為には、防衛庁が全く関係ないことでは困ると思われる。
・ [1][2][5]選択。
[1][2]軍事問題は切って通れない。[5]はゴミ処理問題。
・ [2][3][4][5]選択。海洋において実際の権限行使をする可能性のある省庁は全て参加したほうが良い。公安委員会は権限関係が良く分からない。
・ [2]選択。安全保障上の理由による。
・ [2]選択。国境としての沿岸域管理も重要である。
・ [2]選択。防衛庁には海洋データのニーズがあり、これらのニーズを海洋観測体制の整備に結びつけることが出来る。
・ [2][3][4]選択。
[2]防衛庁は国家安全保障に責任ある防衛庁が、総合安全保障としての海洋をめぐる平和外交の一環として、海洋問題を取り上げることは重要である。
[3]法務省は海洋問題には法的側面が多い。法務省の英知の結果が必要である。
[4]財務省は海洋を巡る調査・研究等は非常に費用が掛かる国策としての位置付けに伴う総合的な予算配分が欠かせない。
B
・ [4]選択。
事業費の確保のためにも予め、事業の内容を財務省が理解したほうがベター。
・ [2][3]選択。
何れも海洋管理に関係があると思われるから。[1][4][5]についても海洋管理の回答に関係があるのであれば参加を求めるべきと思う。
尚、その関係の深さに照らして、必要に応じて参加してもらうという考え方もあると思う。
・ [2][3][4][5]選択。
上記6省庁だけが海の問題を取扱っている訳ではない。
・ [1][2][5]選択。海洋の諸問題の解決には幅広い知識、経験が必要だ。海洋の安全保障の問題、或いは、解撤の問題を通してもILO等が関係する。
・ [2]選択。国の安全保障を考える場合、海上保安庁(国土交通省)のみならず、防衛庁との連携が必要と考えられる。
・ 全て選択。従来参加している省庁のみでは、海洋問題の幾つかの重要な側面に関与している省庁が落ちているため。
・ [3]選択。省庁間連絡会議に民事、刑事、入国管理を所管する機関を加えるべきである。
・ [4]選択。折角、連絡会議でまとまったものが、財政的理由で却下されるようなことがあると非能率的であり、構成員に最初から財務省を加えて置くほうが良い。
・ [2]選択。外国との紛争等に関しても明確な対応を取るべきであり、外務省のみでは解決不能な問題が多くある。
・ [2]選択。防衛庁の海洋観測艦「あかし」のみならず、護衛艦は多数あるので、艦隊訓練時には必ず海洋観測をすべきである。間接防衛、並びに開かれた海上自衛隊にすべきで、その存在を絶えずアピールする必要がある。
C
・ [2][4]選択。海洋の管理に関する問題をより広範囲に政策に反映させるため。
・ [1][2][3]選択。海洋政策に安全保障の観点は不可欠。
・ [4]選択。政策を実施するための予算配分のための議論をすべきだから。
・ [2]選択。海洋管理の中に国家安全保障の考え方を含めるのであれば、当然防衛庁もメンバーに入るべきと考える。
D
・ [2][3]選択。海域全体の管理、保全や外交的な課題に際して、国土保全や安全性を取り入れた総合的なSystemの構築が必要である。
・ 回答なし。会の構成よりも何を審議し、決めるかが問題。
・ [2]選択。海洋における活動全般を鑑みれば、海上自衛隊の役割は色々な観点から重要である。
・ [4]選択。予算の増額等財務面の協力が必要です。
・ 回答なし。各省庁の案をただ持ら寄る会合で、真の意味から国家として海洋政策を議論されていないのではないでしょうか?情報が不足しているので正確ではないですが。
・ [2]選択。海中構築物、ソナー実験等国防に関わる可能性大。
F
・ [2][4][5]選択。
安全保障上の必要性から防衛庁。
財政上の必要性から財務省。
海上労働の特殊性等から厚生労働省。
・ [2]選択。EEZまでを対象とする以上、防衛政策との整合なくして合理的な海洋政策を策定できないと判断される。
・ [1][2]選択。国防と安全に重要だから。
・ 全て選択。海洋の専門機関のみならず、国家的事業として位置付けた場合、全ての省庁が関連する事項があるため、全ての省庁が参加するべきである。
・ [2]選択。我国の海洋の事業を考えると絵に描いたもちの様に事業が尻切れになってしまうことが多々あるように見える。これは実施する機関が、その成果をうまく社会に還元できず、単なる報告書に終わってしまい、継続性が無いためではないかと考える。
一方、防衛庁における海上防衛では、海洋を知ることが最重要であり、国内で最も海洋の理解に積極的であり、活用を望んでいる機関だと考える。米国などでは、国防省がまさに海洋に関する学問を牽引する大きな原動力になり、事業を発展させると共に、その成果を還元していると思う。我国においても、防衛庁を加えることにより、海洋事業推進の大きな原動力となり、継続性が増すのではないかと考える。また、法的問題も存在するかと考えるが、防衛庁が保有する艦艇や航空機等も、海洋事業においては一つの魅力と考える。
・ [2]選択。防衛庁には、海上自衛隊があり、海洋データも多く有しており、海の統合的管理という観点から、同庁は外せない。
・ 回答なし。機能を強化しなければ、構成員にあまり意味がない。
・ [5]選択。海洋は国民生活の日常性と深く関わっている。
・ [1][3][4]選択。政策立案には法制的、財務的裏付けが必要。
・ [2]選択。防衛庁は海域境界紛争問題への対応。
・ [2][3][4]選択。
防衛庁は国家セキュリティの観点が必要。
法務省は法整備が重要。
財務省は財政的な観点からの議論が必要。
・ [3]選択。国連海洋法条約やアジェンダ21を踏まえて、今後国としての基本方針、政策を立案して、法の整備まで行っていくためには、更に法務省の参加が望ましい。
・ [2][4]選択。海洋開発は国土防衛を避けて通れないので防衛庁を入れるべき。
予算が付かなくては何も出来ないので財務省を加える。
・ [3]選択。グローバリゼーションは海洋にも及ぶと考えられ、対応として国際法や国内法の充実が必要となりそうである。また、海洋における犯罪行為(海賊)に対応するため軍事力(警察力)も必要かと思われる。省庁連絡協議会には関係する省庁として防衛庁、警察庁も参加すべき。
・ 回答なし。下記(3)のような機能しか与えていない連絡会議の構成を変えてみたとしても、仕方がないことである。
・ [1][2][3][4]選択。海洋国家とすれば海洋が国防の第一である。
・ [4]選択。国有財産の取扱いは議論上不可欠である。
・ [1][2][3][5]選択。海は外国との関連無しに議論し難い場面がある。
・ [2]選択。海洋調査、利用の段階で、防衛関連の事項がある。又、海上自衛隊の艦船がその役割の一部を担う可能性がある。
・ [1][2][3]選択。
1)海賊、麻薬取引、テロ活動、外国船の不法漁業の取り締まり、対策。
2)「海洋開発関係・・」の名称は、時代にそぐわない。「開発」の丈字を削除するのが良い。
・ [2][4]選択。
防衛庁は海上自衛隊という有事発生の際に国防の任に当たる組織があり、常時より連絡会議に参加し、他省庁との意見交換、情報交換を行うべきと考えるため。又、常時は海洋管理の一翼を担う役割を果たすことも期待するため。
財務省は連絡会議に参加することにより、海の重要性を認識してもらう必要があるため。
H
・ [2][4][5]選択。シーパワーを拡充するため防衛庁、財務省も入るべきである。
また海洋関係労働者の福祉対策も必要。
・ 全て選択。各省庁に跨る対応が必要。
・ 全て選択。海洋は人類・国家の全てに関わる。やはり専門部門を設け、権限を与えるべきではないか。もちろん、組織調整はやらざるを得ないが。
・ [2]選択。単純に防衛問題も含めなければ、機能不全と思うからだが、組織として混乱を招く恐れはある。
・ [1][2][3][5]選択。海洋の総合的管理のため。
(3)現在の省庁間連絡会議は、構成員である関係省庁の海洋関連政策を相互に連絡しあう行政機関内部の組織で、外向けには関係予算(科学技術および事業)の集計、公表することを主たる業務としており、相互の政策内容を調整する機能は付与されていません。これについてどのようにお考えになりますか?
|
全体 |
A |
B |
C |
D |
E |
F |
H |
i)諮問機関の在り方如何にかかわらず関係省庁の政策調整機能を持つべき。 |
59(37.8%) |
19 |
11 |
2 |
8 |
5 |
9 |
5 |
ii)諮問機関の機能が強化されれば行政側の組織として現行のままでも良い。 |
12(7.7%) |
2 |
2 |
1 |
1 |
2 |
3 |
1 |
iii)諮問機関の機能強化との関係で、同会議のあり方を検討するのが良い。 |
35(22.4%) |
9 |
8 |
1 |
5 |
1 |
8 |
3 |
iv)現行のままであっても諮問機関あるいは立法府等への海洋政策実施状況の定期的な報告義務を負うべきである。 |
9(5.8%) |
|
3 |
3 |
1 |
|
2 |
|
v)関係省庁の政策調整機能を持つとともに、iv)で示したような国民に対する報告義務も負うべきである。 |
37(23.7%) |
8 |
10 |
1 |
3 |
2 |
10 |
3 |
vi)わからない。 |
4(2.6%) |
|
1 |
|
1 |
2 |
|
|
合計(N) |
156 |
38 |
35 |
8 |
19 |
12 |
32 |
12 |
<分析>
1)省庁間連絡会議の機能について、i)「相互の政策内容を調整する機能を持つべき」が59(37.8%)で第1位、次いでv)「政策調整機能+国民に対する報告義務を負うべき」が37(23.7%)。併せて「政策調整機能を持つべき」が6割を超え、調整機能に期待が寄せられている。
2)第3位はiii)「諮問機関の機能強化との関係で、同会議のあり方を検討」が35(22.4%)となっており、ii)「諮問機関の機能が強化されれば現行のままでも良い」12(7.7%)と併せて、諮問機関の機能との関係を重視する意見も3割あった。
3)i)「相互の政策内容を調整する機能を持つべき」とV)「政策調整機能+国民に対する報告義務を負うべき」を併せて「政策調整機能を持つべき」が高率なグループは<A:有識者>27(71.1%)、<H:報道・シンクタンク>8(66.7%)で、逆に最も低率なのは<C:中央官庁>3(37.5%)であるのは興味深い。
*設問2−3.についてのご意見、コメントをご自由にご記入ください。
グループ
A
・ 2−3(2)に書いた意見(特に、強い意見はありませんが、海上自衛隊は、海を使用し、海に対する調整も行っている。私の経験では省庁間の形ばかりの連絡会議があっても実質的な効果、成果は期待できない。これに対応する下々の連絡組織の体制強化が必要。特に、専門家レベルでの実質的な連絡組織を強化すべきである。)の通り。
・ 形骸化していると同時に官の色彩しかなく(省の立場)国の立場からの組織になっていない。この状態ではどの省庁が加わっても前進しない。主体なき連絡会議では無責任になり政策としての結実を期待できる組織ではない。
・ 現行のままであっても、諮問機関あるいは立法府等への海洋政策実施状況の定期的な報告義務を国民に対して負うべきであり、関係省庁の政策調整機能を持つべきである。
・ (2)について、理念に基づいてリーダーシップをとる省庁について要検討。
・ 関係省庁の連絡会議では、単に縦割り行政の仕切の位置の確認に終わり、より高い次元からの統合的政策の立案は望めないだろう。
・ 縄張りを主張するだけの会議にならないように。
・ やむを得ない。
皆が知っているように同会では、互いに政策内容に触れることができないのが現実である。所謂縄張り争いの調整をする訳である。何らかの法整備が必要ではないか?
・ 将来、海洋省が設置されるまでは、連絡会議に政策調整機能を持たせ、海洋政策全体の整合を強力に進めるべきである。
・ 2−1の回答(i)へ)回答)と関連するが、多数の省庁に跨って、海洋政策の策定とその推進のための権限を有する機関が是非必要で、その母体として、この連絡会議を利用できないかという考え方である。
・ 現行では海洋に関係する問題を拾い上げ、整理していったものが示される行政内での唯一の良きことのように思いますので、単に通り一遍の連絡調整だけでなく、省庁に跨った問題の積極的処理に対応する姿勢をより強く持ってもらいたいと思います。
・ 海洋に関する科学研究費配分や、国連海洋法第14部への取り組みなどが不明で、報告としても現状では不十分である。
・ この連絡会議をどうするかは、提案2の始めの海洋の管理と開発に関する恒常的な新しい行政機関が出来るかに依存する。出来た場合は、この連絡会議はその下部機構となるであろうし、できない場合はこれを強化することも考えられるが、何れにしても海洋開発だけではなく、海洋管理も目的にした行政組織が必要であろう。
・ 2−2コメント(海洋問題は国の根幹に関する重要問題であるから、内閣総理大臣の下の審議会へ戻し、上記の「海洋政策総括室」(行政組織としての海洋省的な組織は、海洋問題が多元/多次的であり過ぎるので、上手く機能しない可能性が大きい。そこで、現在の海洋開発関係省庁連絡会議の組織の構成と在り様を改め、内閣府に「海洋政策統括室」とでも称すべき機関を設置、関係省庁から担当者が出向、常駐して、国民/民間組織/関係省庁からのデータ収集、国内外の情勢分析、審議会へ提出する資料の起案等を行うものとする。)と協力、時に対峙して国の海洋政策の実質決定機関としての権威を持つようにする。)に述べた通り。
・ 省庁間に発生している問題について対応するため。
・ 基本理念に照らして考えれば全て参画すべきでしょうが、このような機関の存在意識を明確に打ち出す必要がある。
・ 連絡会のようなものがあると知っていたが、内容は知らなかった。
B
・ 時代の変化に適応した諮問ができるよう機能の強化は必要、諮問に沿ってそれぞれの行政組織は対応し、その評価は、定期的な報告として国民に報告すれば良い。
・ この機関は単なる予算の取り合う場であり、海洋と対して他国がどのような方策を実施しているのか等の中身を一切知らない者が行っている。このようなことから考えると存在そのものが疑問。事業があって金もある。
・ 海洋の管理は関係省庁間の政策調整は不可欠であり、省庁間連絡会議がこれに当たるのが良いと考える。
・ 各省庁が各々の政策を議論して、日本として方向を決める会議であるべきで、単なる連絡会の機能しかないのであれば、2−1海洋庁のような担当省庁が積極的なリードをすべきである。
・ タテ割で似たような事業計画の報告承認では意味が無い。調整と共同作業についての討議・立案が行われなければ止めた方が良い。
・ 抜本的に目的を改め、問題毎に当該問題を主管している省または庁が中心となって政策調整を行うべきもの。それを行わない会議なら廃止した方が良い。
・ 関係省庁の政策調整機能は、内閣府に常設する海洋関係部局に持たせることとする。従って、省庁間連絡会議は、今後とも政策調整機能を持つ必要は無い。また、省庁間連絡会議の構成員も今のままとし、必要に応じ他省庁の局長、次長をオブザーバーとして参加させれば良い。
・ 現状の海洋行政の展開下においては連絡会議事態に過大な期待(または要請)を求めることの効果は少ないのではないか。
・ 現に存在する機関、機能で対応出来ないから新しいものを作るというのでは駄目。既にあるものを機能させれば良い。
制度の問題よりも運用の問題であり、関心が低いことに全ての原因がある。これを是正することが先決。
・ 海に関係した省庁は思い切った人事交流が必要。他省庁で5年以上勤めないと課長に昇進できない制度など良いと思います。年間20人以上の交換人事も良いと思います。近年は、国家に勤めるという意識が薄く、個別の省庁にこだわり、公務員の精神的支柱が崩壊し始めているのではないでしょうか。
・ 総理大臣を長とする関係閣僚会議を設置し、海洋開発審議会の答申を受けて、強力な指導力の下に政策を策定し、実行する。省庁連絡会は、それに応じた機能としてそのあり方を検討する。
C
・ 省庁間連絡会議に政策調整等の権限を持たせることは現実的に困難であると考える。
・ 省庁間の連絡会議に政策調整等の権限を持たせることは現実的でない。
・ 現状の連絡会議ではホッチキスをするのみであまり意味がないと考える。海洋政策の強化を国の基本政策とするのであれば、当然何らかの組織体制の強化が必要である。
・ (3)についてi)と回答したが、但し2−2のコメント(海洋開発分科会と海洋関係省庁連絡会議の役割および関係を明確化し、同じ様な議論を行うような無駄をすべきでない。また、仮に2−1ii)ハ)にあるような海洋問題関係閣僚会議を設置する場合には、閣僚会議を最高意思決定機関、連答会議を事務局、各関係省庁を実施機関、分科会を閣僚会議に対する諮問機関と、明確に位置付け、1−3にある政策大綱、法律およびそれらに基づく基本計画を十分に実施していくべき。)に書いたように、先ず他の諸機関との役割分担、関係の明確化を図ることが大前提。
・ 省庁間連絡会議に政策調整機能を持たせるのは無理がある。各省で実施している海洋関連施策を定期的に取りまとめ、報告することには意味があると思う。
・ 諮問機関のあり方と合わせて検討すべき。
・ 海洋問題対策室が事務局として(3)i)の実施に当たるのが良い。立法府、国民に対する報告義務についても同じ。
・ 調整すべき案件がない。
・ このような省庁間連絡会議に過大な期待を寄せるべきではない。
D
・ (2)については現在の状態では、現場の声が伝わらない。関係省庁の中に海洋関係の課、係がない。省庁はどうするのでしょうか。全くナンセンスです。海洋への哲学も価値観も古いものです。
(3)の文章が分からない。政策調整以前の問題であり、iii)に近い。政策に責任をどこが持つのか?予算化はどうなるのか。決定事項についてそれほど価値があるのか。
・ 海洋政策は多岐に渡っていることから、強力な政策調整の基に効率的、効果的な施策の立案と実行が必要である。
・ さらに予算獲得のための機能を付加すべき。
・ (2)は連絡会議が「海洋開発」関係省庁・・・というのであれば、メンバーの追加は不要だが、「海洋開発」に限定するのは極めてまずいのではないか。そうであればメンバーの追加は必然のものとなる。
(3)は諮問機関のあり方の如何にかかわらず、行政側の組織としては現行のままで良い。
F
・ 現在は政府としての海洋開発・管理・調査・研究等が縦割り的に実施されているようであるが、基本法が制定されることで、調整機能を十分持った行政組織が必要になると考える。
・ 海洋法や行政機構が整うまでの暫定的措置として、当面関係省庁の政策を調整する機能が必要である。
・ 省益を主張するのみの組織は無意味である。
・ 現実にオーバーラップする政策を各省庁が展開しており、総合化、適正化のためには政策調整機能が必須と考える。
・ 海洋開発、管理の基本理念がなければ今以上のことは難しいと思う。
・ 現在の連絡会議は、国民への報告、啓蒙の面で十分でない。
・ 現状、各省庁の政策、予算がバラバラであり、これを調整する機能は是非必要と考える。
・ 政策調整の場が諮問機関と連絡会議と重複する。これを諮問機関に一本化する方向でむしろ、連絡会議は廃止することが望ましいように思う。
・ 国民に対する報告義務も負うべきである。
・ 諮問機関として機能強化し、関係省庁への提言が出求れば良い。
・ 連絡会は、その名の通り連絡会に終始する傾向にあり多くを期待することはできない。
H
・ ”連絡会議”では、その目的も機能もあくまで”連絡”である。21世紀に向けてのビジョンや危機感の欠如にただアゼンとするのみである。
・ 縦割りの省庁が集まったところで、政策の立案、調整ができるわけがない。
・ 事務的な機能を持たせる意味で存続させても良いが、とにかくポリティカル・アポインティーによる諮問会議(委員会)を作るべき。
・ 海洋白書のようなものを責任を持って発表すべきである。