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6.木造船技術の保存等に関する各漁協からのコメント一覧
6-1.全漁連・業種別<海>
北海道 稚内漁業協同組合
                            
●木造船の所有者は高齢者が多く、あまり使用しないので、廃船になっていくと思われる。
青森県 青森市漁業協同組合 ●みちのく北方漁船博物館財団の方で船を展示している。
●青森市沖館2-2-1 TEL.017-761-2311 FAX.017-781-2312
平舘村漁業協同組合 ●青森市にみちのく北方漁船博物館がある。
●青森市沖館2-2-1 TEL.017-761-2311 FAX.017-761-2312
下前漁業協同組合 ●老朽化:未使用船には漁船登録抹消を指導し、自己責任において廃船処理をお願いしている。(放置廃船・放置船撤去)
野辺地町漁業協同組合 ●当組合の所在地、通称浜町というが、その町内会で夏祭り(八幡宮の祭礼)で山車を運行する際に、宝丸という立派な木造船の山車がある。
●この宝丸は船大工、八桁氏が製作した。
平内町漁業協同組合 ●これらの調査に係る資料は、当漁協の漁船原簿からの検察したもの。
●当然現在使用されている漁船に限られるが、そのまま放置されている木造船も多く見られ、その処分について船主はもとより、我々漁協としても頭を悩ませているのが現状である。
岩手県 田老町漁業協同組合 ●船クギがない(作る人がいない)。
宮城県 宮城県施網漁業協同組合 ●石巻市にはサンファンミュージアム館があり、資料もある。メンテナンスを行っている担当者もいるので、船大工さんもその中にいる。
●建造当時の船大工さんの名簿等もあると思われる。
宮城県北部延縄漁業協同組合 ●木造の動力及び無動力舟の建造についてはベテランの船大工が現在も元気で稼働している。設計図面等所持されておると思慮される。
●現在は唐桑町においても木造船からFRP船に移行され、木造の建造はごくまれであると思慮される。町内での沿岸漁業は主としてアワビ、ウニ採捕のため木造が安定であるという理由から、数隻の舟があると言われている。
七ケ浜町漁業協同組合 ●高齢化、後継者は居ない。
石巻地区漁業協同組合 ●荻浜小学校に数隻残っているが、その用途や使用状況は不明。
網地島漁業協同組合 ●もう少し早い時期にこの様な調査を実施し、保存に努めていればかなりの数の木造船が歴史的資料として後世に残せたと思うと残念である。
●当地区最後の木造船についても修繕業者がなく、廃船解撤となった。(平成13年6月まで稼動、同年7月廃船、解撤。)
本吉町漁業協同組合 ●木造船を注文する人がいなく、大工の年齢も70を超えているので、今後の存続は無理ではないだろうか。
秋田県 秋田県北部漁業協同組合 ●本船はシケ乗りがFRP船に比べ、安定性が大きく、船べりを海面まで傾けて魚を取り入れるハタハタ漁業には都合が良く、積載量が多い。
茨城県 牛堀漁業協同組合 ●木造船は安定がよいし、漁労に適しているが、原料の面で高価になってしまった。又、大工もいなくなる。さしたる答えも出来なくて申し訳ないが、現状では木船は「ない」に等しい。
千葉県 市川市行徳漁業協同組合 ●浦安市内の船だまりには、多くの木船が残っているそうだ。浦安市役所で尋ねて頂きたい。
銚子市漁業協同組合 ●船大工さんはいないが、市内の造船所の年配の方は、木造船を造っていた方が何名かはいるかと思われる。
富山町漁業協同組合 ●安房郡千倉町の方で木造船の模型を作る大工がいる話を聞いたことがある。
新潟県 出雲崎漁業協同組合 ●模型は平成6年越後出雲崎天領の里展示館用に北前船を造った上部だけ、図面により模型を造り、所持している。
富山県 くろべ漁業協同組合 ●当黒部地区も例に違わず全般FRPとなっている。数少ない木船の現役1隻あるが、他1隻は保存の為当組合で保管しているが、管理費用が出せず心配である。又地元の有志が昔の漁具を残そうと、一部集めている。
●資料館的な物を建設しようと運動もしているが実現していない。当組合としては現在、魚直販施設を検討中でその一角にと考えている所である。
入善漁業協同組合吉原支所 ●明治の頃に見られた北前船(約10分の1に縮小されたもの)が保存されている。これは当地区の海の祭(漁師の祭とも言われている恵比須祭、8月第3土日)に地区の若衆にかつがれ、巡幸される。(長さ約4m、重さ約400kg)町の文化財として保存されている。
石川県 能都町漁業協同組合 ●能都町役場に木製の運搬船(20t積、定置網用)を保存している。
大同遠洋漁業協同組合 ●趣旨に賛同する。技術の伝承を望む。
七尾西湾漁業協同組合 ●中島町では丸木船の製作をビデオに収めてあり、船も展示してある。
静岡県 安良里漁業協同組合 ●賀茂村の宇久須の出崎神社に昔の船大工さん2人が作った和船を2隻奉納してある。
愛知県 常滑漁業協同組合 ●常滑市資料館や知多市資料館に保存されていると思われる。
三重県 三重県鰹鮪漁業協同組合 ●当組合には木造船の資料はないが、隣市の鳥羽市に「海の博物館」がある。ご存知かもしれないが、江戸時代頃からの和船やかつお船の資料も多々保存・展示されている。是非ご参考にして頂きたい。
「海の博物館」鳥羽市浦村1731-11 TEL.0599-32-6006
大淀漁業協同組合 ●図面有り。
くまの灘漁業協同組合宿浦支部 ●鳥羽市にある「海の博物館」には資料がかなりあると思われる。
鳥羽漁業協同組合 ●鳥羽みなとまつりに於いて、鳥羽城主の九鬼水軍をアピールするため、サッパ船の舟漕ぎ競争用として上記の大工さんに建造して頂いた。
●現在とも3隻使用中。(毎年)
安楽島漁業協同組合 ●保存等については、海の博物館(0599-32-6006)に問い合わせれば、詳しいことがわかる。
浜島漁業協同組合 ●木造船を建造できる方はいるが、今はFRP船を主に建造している。
滋賀県 南浜漁業協同組合 ●現在はほとんど木造船はないとのこと。15年程前は漁港には沢山あったらしいが、現在は材質も変わりFRP(強化プラスチック)等のものが用いられている。また、木造船が古くなった際は寄付されたり他人へ譲渡されたらしい。
大阪府 下荘漁業協同組合 ●木造船大工は現在2名、元気で造船可能である。
●しかし今後、材料が入手できるか、又体力に限界があるように思われる。
兵庫県 香住町漁業協同組合 ●船大工:新造は難しい。
和歌山県 箕島漁業生産組合 ●私共の生産組合に、現在使用中の約10トンの木造船2隻がある。
●しかし、1〜2年後には解撤する予定。入用であれば使って頂いて結構である。※動力船登録票添付
島根県 知夫村漁業協同組合 ●知夫村郷土資料館に1隻保存している。
浦郷漁業協同組合 ●但し、船大工は現在はFRP船の建造のみである。
都万村漁業協同組合 ●かなぎ漁も時代の流れでFRP船に大部分がなってきたが、木船の方が風に流されにくく、漁がしやすいとの評である。
邇安漁業協同組合連合会 ●各単協の管轄で、当連合会では把握出来ない。
岡山県 日生漁業協同組合 ●現在当漁協での木造船保有隻数は、動力船1隻・無動力船4隻となる。
牛窓町漁業協同組合 ●昨年、牛窓町が3隻の手漕用木造船を建造した。
●その経過の建造ビデオあり。(牛窓町役場 産業課 TEL.0869-34-3431)
第一田之浦吹上漁業協同組合 ●木造船技術を残したいと思う。
広島県 尾道漁業協同組合 ●木造船は外板にはほとんどの木船がプラ(FRP)を巻いており、していない木造船はないと思うが、甲板部は木のままというのは多くある。
●時代の流れで木造の造船所がプラ船になったというだけで、今でも木造船の建造の技術は十分に持っている。(発注がないので造らないだけである。)
横島漁業協同組合 ●内海町では、打瀬船の復元(実物大)をし、広島県で漁業許可を受け、いつでも運航(漁業)出来るようにしている。
広島市漁業協同組合 ●当組合所属の木造船は、平成8年7月以降、進水していないので、現在造船所が営業しているかいないのか分からない。どこの造船所も高齢の方である。詳しい事は直接造船所へお聞き頂きたい。
山口県 祝島漁業協同組合 ●現在祝島漁協ホームページで木造漁船の建造過程を公開中。
(http://www5d.biglobe.ne.jp/~jf-iwai/)
川尻漁業協同組合 ●近年FPR船での漁業の方が主流になり、木造船での漁業は困難になっている。
徳島県 椿泊漁業協同組合 ●上記氏神様に昔から数点奉納されている。船大工の件は漁協のドックで仕事をしている。
香川県 男木島漁業協同組合 ●男木島漁協の3隻の漁船は古いために、船全体を強化プラスチックで補強して使用中。各船とも昭和44〜47年の進水である。
本島漁業協同組合 ●貴重な日本の文化。伝統が継承されるようご尽力をお願いしたい。
引田漁業協同組合 ●瀬戸内海歴史民俗資料館 高松市亀水町1412-2 TEL.087-881-4707、(財)琴平海洋会館仲多度郡琴平町953 TEL.0877-73-3749に問い合わせればかなりの資料があると思われる。
●香川県内には51漁協あるが、主な組合に問い合わせたところ、1〜3隻程度は使用しているいないに関わらずあるようである。
愛媛県 松山市漁業協同組合 ●本組合の木造船については、プラスチックを貼って使用しており、外見からは木造船と確認できない。
宮窪町漁業協同組合 ●役場のイベントで木造船の模型を見たことがあるが、誰が所有しているかについては不明。その木造船はミカンか石を運搬していたものだと思われる。詳しくは宮窪町役場へお問い合わせ頂きたい。
川之石漁業協同組合 ●当地区には造船所が5箇所あり、建造経験、資料等有ると思われるが、私ではわからない。保内町役場の資料等で少しは参考になるのではと思う。
高知県 室戸岬漁業協同組合 ●まぐろ延縄漁船(39屯型)の図面はある。
香西漁業協同組合 ●昔は木造船が多く当組合にも船大工の工場もあり、造船していたがFRP漁船が主力となり、工場及び船大工も廃業(死去)の状態であり、技術者も皆無の状況である。
池ノ浦漁業協同組合 ●紹介の造船所は、現在も造船所を持って作業をしているもののFRP船のみとなり、又、高齢化のため修理などが主になっている模様である。また、隣接の造船所もいくつかあるが、FRP船のみとなっている。
矢井賀漁業協同組合 ●木造船を使用している漁師は、高齢の為FRPの代船の希望なし。漁は沿岸近くで一本釣、曳網漁業をし、その後朝の散歩、運動に出かけるといったもの。
●木船体はFRP、マットを貼り修理して使用中。和船大工もいて、大繁盛した時代もあったが、現在それらの人も昔の人となっている。
福岡県 新宮相島漁業協同組合 ●船大工-現在は作っていない。
佐賀県 呼子町漁業協同組合 ●造船所の中には、設計図等の古い資料が残っているところがあるのでは?
鎮西町漁業協同組合 ●図面(板に書いてある)を持っている。
長崎県 峰町東部漁業協同組合 ●船大工2名は、現状では木造船の修理を行っているのみである。
佐須奈漁業協同組合 ●鳥羽から学生が来て、材木船の研究をし、10年以上前一緒に大学生とイカダ7本組の船を作ったそうである。
熊本県 嵐口漁業協同組合 ●現在、木造船を作っている船大工はいない。
大分県 姫島村漁業協同組合 ●本村、大帯八幡社が秋の大祭に使う木船(約4m位)を持っている。(祭日にその船を村内一円で引き回す。)
上入津漁業協同組合 ●当組合では、昭和40年代半ばよりFRPへの移行が進み、木造船にFRP樹脂加工した時期もあったが、現在ではない。海洋水産研究センター等で何らかの形で技術保存できたら良いと考えている。
佐賀関町漁業協同組合 ●佐賀関町でも、木造船技術の保存の為、上記木造船を佐賀関バスターミナルに展示・保存している。
宮崎県 日南市漁業協同組合 ●当時の物は残っていないが、去年1隻が復元され、現在2隻目を建造中である。
日向漁業協同組合 ●現在、木造船はなく、船大工もいない。
鹿児島県 鹿児島漁船漁業協同組合 ●当無線漁協所属船116隻(遠洋鮪、鰹船〜300t〜500t型、近海瀬漁船19t型、他官公庁船)全船とも鋼船又はFRP船で、木造船は1隻も在籍していない。)
名瀬漁業協同組合 ●過去木造船の船大工をしていた方は何名かいるが、現在船大工として活動中の方は全てFRP造船である。
東町漁業協同組合 ●木造船については、大分県の戸高水産所有の船が有名。盛漁丸10t〜100tまである。
志布志漁業協同組合 ●船外機の木船が池に何隻かある。
沖縄県 沖縄県港川漁業協同組合 ●港川では木造船(サバニ)の外側をFRPで補強し、強度を強くして漁業に営んでいる。保存については昔のようにサメの油を塗って保存していない。だいいち油が手に入らないし内部に雨・陽が入らないようにFRPで防護している事から塗る手間が省けているからである。定期的(2週間毎)に陸揚し、2〜3日乾かした後、又使用している状況である。








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